FF14: 戦闘は単調?

 EQ型のMMORPGの戦闘は、常に「単調」という謗りを受けてきた。FF14もその例に漏れず、戦闘が単調だという批判を耳にする。

 でも、操作量だけを軸に語られているのだとしたら、それは誤っているかもしれない。「キーを押すだけ」という操作体系だからといって、当然に戦闘全体が単調だとは限らないからだ。

 MMORPGの戦闘の単調さ、複雑さは、大きくわけて2つの要素から判断されるべきだ。1つは上述したような、「操作」というプレイヤーの側面(P)。もう1つは「状況」という周囲の環境の側面だ(E)。まさにPvEを地でいくようなことになる。

 EQがヒットを収めた背景には、単調な操作体系であっても、それを複雑な環境下に放り込むことで、深みのある戦闘を演出した、ということもあったに相違ない。ヘイトコントロールの概念、敵の魔法詠唱妨害、クラウドコントロール、リポップや巡回の管理などなど。刻々と変化する多様な状況にどう対処するか、という遊びのバリエーションが豊かだったおかげで、「キーを押すだけ」の操作体系は、しかし決して欠点になっていなかった。むしろ、状況に対処することに集中できるという点で、シンプルな操作体系はプラスの側面すらあったに違いない。

 EQをベースに発展していったMMORPGはその後、「操作」の側面をある程度改善していった。DAoCではコンボの概念が登載され(FF14はこの影響を受けている気がする)、EQ2、WoWなどの第2世代以降のMMORPGでは、スキルや魔法のバリエーションが大幅に増えていった。操作も単調の謗りからは若干遠のいたように思われた。

 でも、MMORPGの戦闘が時代とともに面白くなっていったとすれば、結局それは常に「状況」側が主な要因だった。

 WoWを代表に、ボスのスクリプトが凝られ始め、GTへの対処や、戦闘中の戦闘以外のギミック行動など、様々な目新しい「状況」が誕生し、面白さにダイレクトにつながる複雑さを提供していった。あくまでも「状況」側を改善していくことが、本当の意味でのMMORPGの戦闘を進化させていったのだ。

 逆に増えすぎた「操作」側の要因、例えば覚えきれないほどのスキルなどは、成長のモチベーションとしては機能するものの、戦闘そのものを面白くするような効能は目立たなかった。むしろキー操作が面倒になる、というデメリットばかりが目立つために、プレイヤーはせっかく複雑になった操作体系を、ゲーム内外のマクロ機能で1つのキーにまとめだしさえした。

 この事実は、操作量を増やすという方向性とは、まったく逆をプレイヤーが指向していると証明しているようなものだった。プレイヤーの多くは、操作は単純でいい、と思っているのだ。

 操作の複雑さではなく、環境に対処することの複雑さでヒットしたEQ。その流れを汲むMMORPGは、その系譜である以上、当然環境に対処することが面白いことをこそ、第一に求められているのだ。

 だから、FF14の戦闘の評価も、操作がどうこうということよりもまず、対処すべき状況のバリエーションや、対処をするという行動の取り易さなどで評価したいと、私個人としては思っている。

 ・・・のだけども。

 ・・・新生FF14のそのへんのところは、実際どうなんでしょうかね? 私はβで「状況」が複雑化するまで遊んでいないので、ぜーんぜん分かりません。うへうへ。

FF14: 戦闘は単調?」への3件のフィードバック

  1. アバター画像Faranerk

    3国ダンジョン回るクエストで戦闘中ギミックが既に
    いくつか見られるので、演出面としては悪くない。
    問題は文句を言ってるプレイヤーのほとんどが
    それらのクエ(LV15時受注)まで到達していないこと

    返信
  2. アバター画像Laon

    Lv15ダンジョン3国全部を野良で行ったけど楽しかったですよ。

    Tankがターゲットマークして呪術が他を眠らして、ヒーラーに跳ねた敵を近接が拾いに行くとか、懐かしい戦闘してました。ギミックも有るから棒立ちしてると死んじゃうし・・・・

    返信
  3. アバター画像Nez/蝿

    Faranerkさん

    ほほう。
    しかし3国まわるとかいうクエストがあるのか。
    大変そうだ。

    Laonさん

    マーク付けとかできるんだ。ふむふむ。
    次のベータでは少しまじめにそのくらいまで育ててみようかな。

    ・・・かなぁ?

    返信

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