ヴォクス・マキナの伝説というAmazonオリジナルアニメを観て、ゲーマー視点で面白かったので紹介したい。
この作品がどういう作品かというと、見た目通り「洋風アニメ」と言ってしまえば、まぁ、それはその通り。だけど、なによりも特徴的なのは、これが「TRPGのセッションをアニメ化したもの」だというところだ。
良くは知らないんだけども、ウェブで軽く調べた情報をつぎはぎして理解したところによれば、
- 数年前に海外の声優グループが
- YouTube配信でTRPG(D&D)のセッションをする配信を行ったらしく
- それが人気が出たため
- その内容をアニメ化する企画をキックスターターで立ち上げ
- 本作に至った
とかなんとか(つぎはぎ情報なので正確かは不明)。これはなかなか面白い経緯で、それだけで気になる気になる。
そして実際に視聴した感想も、TRPGベースということで、漂う世界観がなんとなく古き良きRPG世界な感じなのが、実家に帰ったかのような安心感があって、私には大変面白かった。
PCゲームでいうのであれば、バルダーズゲートあたりが最も近い感じだ。設定が同じ。暗さと明るさの配分が同じ。雰囲気が同じ。含有成分が同じ。原材料が同じ。
というか、バルダーズゲートをまたプレイしたくなったなぁ。そういえば、ちょっと前にバルダーズゲート3が出ていたけど・・・うん、日本語はないうえに、まだまだ未完成のようだな。残念無念。
閑話休題。
さすがにアニメ化するだけあって、おそらくベースのルールをかなり逸脱しているのであろう、アニメ的なトンデモ能力や展開もたくさんありはした。それでも根底にある世界設定が、いかにも古き良きゲーム的、D&D的だったりする点などには、思わずにんまりしてしまった。私が期待する古き良きRPG世界にしては、エロ、グロ、下ネタが多すぎるきらいはあったけどね。そこは大人のアニメということで目をつぶろう。
とにかく世界を覆う全体の雰囲気に、古来よりのゲーマーとの親和性の高さがあって良い。登場キャラのキャラクターシートを想像して、こいつはローグだな、レンジャーだな、ドルイドだな、エルフだな、ノームだな、ローフルだな、カオティックだな、とか考えるのが楽しい。おっさんはそういうのがいいんだよ。うむうむ。
ってなわけで、ヴォクス・マキナの伝説。
ぱっと見、カートゥーン調というか、良く言ってもターンAガンダム調の、バタ臭さ全開な洋風アニメという感じで、おそらくちゃんとしたアニメ好きの人には、サムネイルの時点で躊躇われるようなアニメなのだと思うんだけど、私は逆にアニメアニメした画風のほうが苦手なので、そういう先入観を持たずに見始めることができた。
是非、未視聴の方にも、先入観なしに見てもらいたい。すごくストーリーが面白いとかいうわけではないけど、古来からのゲーマー諸氏なら、舞台設定だけで白飯1杯(控えめ)くらいはいけるはず。オススメだ。