カテゴリー別アーカイブ: ツーリング

日記: 9月13日(2014年)

 今年の6月に開通した圏央道の高尾山IC―相模原愛川ICを走行するために、圏央道経由の箱根ショートツーリングに出かけてきた。一応仮にもツーリングっぽいことをするのは一体いつぶりやら・・・。

 早起きをすることもなく、10時過ぎの出発。渋滞情報によれば、中央道は渋滞の様相を呈しており、中央道と圏央道の接続点である八王子Jct付近は特に大渋滞。そこで、その渋滞をスルーするために、下道を通って高尾山ICまで向かって、そこから圏央道にアクセスすることにした。

 その計画は図にあたって、渋滞のストレスは最小限に、圏央道にアクセスすることができた。

 圏央道にのってからは、ひたすら海老名方面へひた走った。圏央道を走っている間は、かなり道は空いていて、土曜の午前11時頃の中央道と東名高速とを結ぶ路線とは思えない状況だった。しばらく快適な走行が続いた。

 やがて、東名高速との接続点となる海老名Jctに到達すると、そこで大渋滞に遭遇した。

 渋滞する理由はひと目で分かった。車線が足りないのだ。

 建設予算をケチったのか、ここまで2車線だった道路が、このジャンクションで1車線に減少するようになっていた。しかしそれはどう考えても悪手だ。中央道と東名高速を結ぶ大事なジャンクションが、1車線で捌けるような交通量しかないわけがない。素人目に見ても、完全にここがボトルネックになっている。

 おそらく、渋滞情報でみた八王子Jctの渋滞も、同じような理由で発生しているのだろう。

 八王子Jct―海老名Jctは、東京の大動脈2本をつなぐことを期待されている重要な路線なのに、その接点で渋滞してしまっているせいで、いまひとつその本領を発揮できていないのだとすれば、それは実に残念なことだ。出入り口が詰まっているおかげで、中に入ってしまうと空いていて快適、というのは皮肉な話だ。

 私はオートバイだったから、すいすいっとすり抜けて、海老名Jctの渋滞は回避できてしまったけど、四輪の方々はさぞ大変だったことだろうと思う。総じて、なんだか微妙な完成度の路線だなぁ、というのが率直な印象になった。

 その後、東名高速を御殿場まで向かい、そこから箱根の山中を走って箱根の大涌谷を見物。箱根湯本まで下りてから国道1号を東進し、小田原西ICから小田原厚木道路にのって、あとは行きと同じコースで帰宅したのでした。

 いろいろ食ったり、走行の苦労、観光地の模様とかもあったけど、略! 写真参照!

 今回のルート:高尾山IC―(圏央道)―海老名Jct―(東名高速)―御殿場IC―(下道)―大涌谷―(下道)―小田原西IC―(小田厚木道路)―厚木IC―(東名高速)―海老名Jct―(圏央道)―高尾山IC

足柄SAの足柄カレーパン(235円)

大涌谷

大涌谷

大涌谷

大涌谷名物の黒たまご(5個500円)

大涌谷のフライドポテト(300円くらい)

大涌谷のたまごソフト(300円くらい)

真新しい厚木PA

厚木PAのB級グルメ店

厚木PAの塩ラーメン(680円)

日記: 5月25日(2013年)

 善光寺&松本城ツーリング2日目。

 東京はこの日は曇り空だったようなんだけど、松本市内は昨日に引き続き朝から快晴。気分は最高だ。

 昨日夕食を採ったパブで聞いたところによれば、この週末は松本市内の公園で「クラフトフェア」なる催しがあるらしく、市内は年間でも有数の人出になるらしい。ちょっと面白そうだとは思ったけど、ツーリングをして夕方までに都内に帰還する必要があったので、立ち寄りはしないことにした。

 惜しかったかな?

 【シーン2-1:珈琲まるも】


珈琲まるも

 ホテルから徒歩30秒くらいのところにある喫茶店「珈琲まるも」でモーニング。

 単純にホテルから最も近く、かつ最も朝早くから営業しているということで、この店で朝食を採ろうと思ったんだけど、実はかなりの有名店だったらしい。8時開店のところを、7時59分30秒くらいに店についたら、もう店の前には行列ができていた。幸い、私はギリギリで席を確保できたものの、私よりも遅れてやってきた人々は、軒並み入店待ちで外に並ぶ憂き目に会っていた。間に合ってよかった・・・。

 店内は松本民芸家具でまとめられたシックな内装がいい雰囲気。モーニングは500円で、サラダ、コーヒー、バタートーストという内容。混雑はしていたし、多少配膳は遅かったものの、一旦席を確保できてしまえば、のんびりと朝のひとときを過ごすことができた。

 【シーン2-2:松本城リベンジ】


午前の松本城

 昨日、内部見学をし損ねた松本城に再訪。昨日とは光の当たる角度が異なっていて、また違った趣ではあるものの、美しい威容は相変わらずだ。

 しかし松本城はいい城だなぁ。城などに詳しいわけではないけど、この城は今まで見たいくつかの城と比べても、かなり立派だ。この上を狙うには、姫路城あたりに行くしかないような気がするよ。しらんけど。

 朝一番で来たので、混雑に遭遇することもなく、快適に内部も一通り見学できたんだけども、帰る頃には続々と人が増殖してきていた。ホテルの人の話では、込む時には入場制限がかかって、行列待ちにもなるそうだから、朝早く来て正解だったかな。

 【シーン2-3:美ヶ原へ】


白樺と木漏れ日の中で

 ホテルをチェックアウトし、美ヶ原スカイライン―美鈴湖―県道62号―県道464号を経て、美ヶ原へ。

 狭いわクネクネだわで、バイクだから良いようなものの、四輪車でここは通りたくないな、というような道をひたすら進んでいった。途中、あんまり幻想的な風景だったので、思わずバイクを止めてパシャリ。

 でも、こうしてみると美しいだけなんだけども、実は小さな羽虫が大量に飛び交っていて、撮影のためにバイクを止めたら、それらが大挙して群がってきたので、すぐ逃げる羽目になったりもした。写真には写らない現実がそこにはあったよ。

 【シーン2-4:美ヶ原】


美ヶ原の駐車場

 美ヶ原に到着。

 ここまであまり他のバイクに遭遇しなかったんだけど、ここにきたら突然バイクを大量に目にするようになった。

 しかし、私の記憶に在る美ヶ原と少し違うんだけど、いつの間にこんな風になったんだろう。私の記憶では、もっと砂利道があったりして、その中にぽつんとバラックのようなみやげ物屋が立っていたりもして、トイレは有料だったりして、要するに「荒野」というようなイメージだったんだけども。

 それが今では、道の駅までできていて、施設は快適、当然トイレは無料となっていた。いいことだ。

 【シーン2-5:ビーナスライン】


白樺湖を見下ろす

 美ヶ原からは、今回のツーリングのツーリング的な部分におけるハイライト、ビーナスライン走行だ。

 八島ヶ原湿原、霧が峰、車山、白樺湖などのおなじみのランドマークを抜け、どんどん下っていく。時間帯がよかったのか交通量も少なく、快適に走行することができた。

 少し残念だったのは、標高の高いところの草花は、「青々としている」というほどのところまではいかず、どちらかというと枯れ草を中心に構成された「茶色い」丘陵、という状態だったということだ。もう季節は初夏だけども、高原ではまだ冬の名残が残っているようだ。これはこれで悪くはないけど、やっぱり緑の絨毯と、青い空という爽やかな組み合わせが見たかったなぁ。

 【シーン2-6:そば庄】


天ざる

 この日の昼食も前日に引き続き蕎麦。

 もう何度も立ち寄ったことのある、個人的なビーナスラインのふもとのお気に入り店、「そば庄」で天ざるをいただいた。

 うむ、うまい。

 しかし、この店はいつも繁盛していて、時には外で並んだ記憶すらあるんだけど、この日はがらーんとしていた。一体どうしたんだろう。待たずに入れたし、広々とテーブルを占有できたから、よかったといえばよかったけど、ちょっと心配だ。

 【シーン2-7:談合坂SA】


フライドポテト

 ビーナスラインを走破したあとは、一路東京に向けて帰路についた。

 昨年末痛ましい事故のあった笹子トンネル上り線を、事故後はじめて通りもした。もう事故の形跡は見つけることができず、普通に運用されていたけども、でもどうしても通る時には少し意識してしまったよ。

 で、最後に立ち寄った談合坂SAでフライドポテトなんかを食って締めとした。うまうま。

 【総括】

 ということで、1泊2日のツーリングは幕を閉じた。

 ランドマーク類については、それぞれの項目で述べたので、それ以外のこまごまとした感想を補っておきたい。

 まず見てのとおり、天気が最高によかったのは僥倖だった。東京は曇り空だったそうだから、いいタイミングで行ったものだと思う。こっちはそんなことを知りもせず、「今週末はどこもいい天気」だと思って走っていたら、帰路、笹子トンネルを抜けた途端に空が曇っていて、気温もいきなり下がったから驚いたものだ。

 蓼科高原近辺は再開発が進んでいるのかな。白樺湖~諏訪ICまでの郊外の区間は、昭和の時代にはそこそこ有望な観光地になっていたものの、その後そのおんぼろさゆえに人気が衰えてすっかり閑古鳥、というような状態だと思っていたんだけど、今回のツーリングでは、この区間に新しい飲食店や観光施設が増えてきているように感じられた。そば庄に客がいなかったのは競合が増えたせいかも、と思ったし、白樺湖のファミリーランドも一時期は廃墟のようで死に体だと思っていたのに、また綺麗にリニューアルされていたりもした。

 八ヶ岳PAの下り線では、美味しいお土産を買えた。1つはソーセージで、1つはチーズタルトなんだけど、どちらも絶品といって差し支えない品質だった。通販でもできればリピしたいレベル。

 暴走バイク軍団には今回は遭遇しなかった。というか、午前に松本方面から茅野方面にビーナスラインを走るのは多くのツーリングライダーにとっては「逆走」になるらしく、対向車線にくらべて、同一車線上にバイク自体が少なかったようだ。

 服装は、Tシャツ1枚にメッシュジャケットという、真夏スタイルで挑んだ。好天のおかげでこれで十分だった。気温は最高/最低が28℃/10℃くらいだったのかな。夜は冷えたようだけど、その頃はバイクを降りて着替えていたので問題なしだった。

日記: 5月24日(2013年)

 24日から25日にかけて、善光寺参り&松本城見学を目的に、1泊2日のツーリングに行ってきた。

 長野県と言えば、定番のビーナスラインをはじめとして、バイクツーリングが気持ち良い道路の多い土地で、私も何度も行ったことはあるんだけども、いつも南のほう(?)ばかりで、最北でも美ヶ原までしか行ったことがなく、そこで引き返していた。そこで今回は、もっと北の地域にある有名観光地を観に行こうと思った次第。ただ、自分の体力的にも、そして最近悪化している椎間板ヘルニアの様子を見る意味でも、東京から日帰りで行くのは不安だったので、松本で1泊をするというテケテケツーリングプランにした。

 【シーン1-1:善光寺】


善光寺

 東京から関越自動車道、上信越自動車道を一気に駆け抜け、善光寺に到着。善光寺の駐車場は、第4駐車場のみがバイク駐車に対応していた。駐車場のおじさんがすごく親切で好印象。

 この日は平日ということもあってか、人出も少なく、快適に見学できた。雲ひとつない快晴の中、一通り仲見世通りを冷やかしつつ、本堂まで見物。ふむふむ。

【シーン1-2:長門屋の天ざる】


長門屋の天ざる

  適当に選んで入った善光寺そばの蕎麦屋「長門屋」で昼食。

 食べたのは天ざる。正直、よく言って普通だった。富士そばと同じくらい。

 【シーン1-3:すや亀のみそソフト】


すや亀のみそソフト

 仲見世通りの「すや亀」なる店で、みそソフトクリームなるものをいただいた。

 おおう・・・。普通のバニラソフトの奥のほうに、しっかりと味噌の味がする。田楽のような甘い味噌(なんていうのか知らない)の味だ。これは面白いし、結構おいしい。一生バニラソフトか、みそソフトか、どちらかしかもう食えない、といわれたらバニラを選ぶけど、観光地に来て食べるものとしては、こちらのほうが記念になるのでオススメだ。少なくともちゃんとおいしいから安心を。

 【シーン1-4:善光寺の山門】


善光寺の山門

 仲見世通りと境内(?)の間にある山門。これは中に入ることができる。

 ということで入ってみた。

 内部は撮影禁止だったんだけども、内部から外部を観た景観は撮影して良いということだったので、そんな写真。長野市街がよくみえる。ちなみに内部には、文殊菩薩像や四天王像などなどがあったけども、500円にしては内部は狭く、ちょっと割高感があったかな。

 【シーン1-5:聖湖】


聖湖

 善光寺から松本まで下道を通って移動。途中で、聖高原という中二病的な名前の土地を通った。そこにあるこれまたやはり中二病な名前の湖、聖湖でパシャリ。ちなみに読み方は、ひじりこ。せいこちゃんではない。

 【シーン1-6:松本中町】


松本中町

 松本に到着し、ホテルにチェックインしたあと、バイクをホテルにおいて、松本市内を散策。

 ホテルのすぐ裏のとおりは、蔵作りの町並みが自慢の中町という通りだった。なかなかいい雰囲気の通りで、観光地化されていた。ただ到着が平日の16時過ぎと言うことで、あまりにぎわってはおらず、ぽつぽつと歩いている観光客と、営業時間終了間際の店、夕飯時に向けて準備中の飲食店、というようなラインナップだった。こういう言い方が適当かはわからないけど、今まで行ったことがあるところだと、雰囲気的には「小さな川越」っぽいかな。

 【シーン1-7:夕方の松本城】


夕方の松本城

 国宝松本城!

 ・・・なんだけども、遅かった。ここ、中に入れるのは16時30分までなんだな。到着したのが16時35分。間に合わず!

 内部は仕方ないから明日朝から行くことにしよう。傾きかけた陽を浴びて輝く松本城の写真を撮ってひとまずホテルに帰った。少し体を休めて、夕食を食いに行こう。

 【シーン1-8:なわて通り】


なわて通り

 中町から女鳥羽川を挟んで反対側にある路地。かえるをシンボルキャラクターにして、建物をレトロな木造建築にして、観光地化されていた。

 縁日のような店もあれば、プラモデルやモデルガンを売る店もあり、かと思えばシャレオツなカフェがあったりもする不思議な空間だった。

 【シーン1-9:フィッシュ&チップス】


フィッシュ&チップス

 松本市内のアイリッシュパブで夕食。

 フィッシュ&チップスとギネスで一人乾杯。ここのフィッシュ&チップスのフィッシュはかなり良かった。というか、本場っぽかった。カリカリの衣のついた、大きな一枚身で、ちょっと身が水っぽかったところを抜きにすれば、都内の大抵のアイリッシュパブよりも本物っぽいものだった。

 惜しむらくは、チップスがダメだった。芋を素揚げしただけ、というもので、チップスに求められる「外はさくさく、中ほっくり」がなかった。「外はふにふに、中しっとり」という重い食感。

 あ、あと、その後追加で頼んだ、たこのバジルソースは絶品だった。これうまいわ。

日記: 7月14日(2012年)


今回のコースマップ

 車検でバイク屋に預けてあった愛車が帰ってきた。メンテ状態は最高。しかし、もう少しでバイクなどに乗る気も失せる酷暑の季節がやってくる。乗るなら今この時期を置いて他にない。

 ってなわけで、久しぶりに日帰りツーリングなんぞに行ってきた。最近は街乗りかキャンプツーリングかという両極端だったから、日帰りで繰り出すのはなんだか本当に久しぶりだ。基本に立ち返った気分がするよ。

 今回のコースは、東京から秩父を目指し、そこからR140沿いに山梨に向かって南下。一般国道山岳トンネル国内最長6625mの雁坂トンネルを通ってみることをメインイベントにして、あとはだらだら家に帰るという簡単プランだ。

 レッツゴー。


何の変哲もないフランクフルト

 【シーン1:早朝に出発】

 前夜に振った雨の影響で、まだ路上はウェット。これで高速を走ると、前車の巻き上げた雨水をもろにかぶっていやだなぁ、と思いつつの出発だ。

 3連休の初日ということで、高速道路は大変な混雑が予想される。そこで、朝5時に起床し、6時前には出発したんだけども、もうこの時点で結構道路は混雑していた。首都高から、外環、関越を経て、花園ICで下道に降り、R140に乗ったわけなんだけども、そこに至るまでに、1~3km程度の小規模な渋滞が、幾度も散発していた。まったく、3連休の最初の朝くらいゆっくり寝ていたまえ。

 幸いにも、気温が比較的まだ低く、暑さという不快感がなかったのが救いだった。案の定巻き上げられた汚れた雨水で、バイクや体がぱっと見ではわからない微細な汚れをまとってしまい、ヘルメットのシールドの視界も多少悪くなってしまったけど、これはもう織り込み済みだ。あきらめよう。

 花園ICの手前にある嵐山PAで一旦下車して、シールドをトイレで洗い、視界をクリアに戻して下道に出る準備を整えた。ついでに朝飯代わりにフランクフルト購入。貪り食った。うめえ!

 なんてことはないメニューだけど、こういう安っぽい「観光地や縁日でしか食わないもの」が食えるのも旅の醍醐味。こういう食べ物、大好きであります。


道の駅大滝温泉

 【シーン2:道の駅大滝温泉】

 R140に降りてから走ること数十分(だったかなぁ)。長瀞、秩父の市街地を抜けると、徐々に人里を離れて、山間の国道という雰囲気になってきた。

 ヘルメットのシールドを開けると、梅雨の雨のにおいと、緑のにおいが混ざったような、いい空気が流れ込んでくる。前後を走る車両の数もめっきり減って、速度を調節すれば視界に他の車両がいなくなる。自然の中を、単騎、マイペースで駆け抜けるのは、私の最も好むシチュエーション。ツーリングの醍醐味だ。空気も涼しいし、気持ちええ。

 やがて到着したのは、道の駅大滝温泉。昨晩の雨の名残で曇っていた空も、ここへ来て日差しを覗かせるようになり、景色も良くなってきた。この日差しだと、逆に暑さのほうが心配になってくるけど、ここからしばらくは高地を疾走することになるだろうから、まだ暑さの心配は要るまい。

 時刻はまだ午前8時。渋滞を避けるためとはいえ、朝早く出過ぎて、道の駅の施設はトイレ以外なにも開いていない状況だった。少し寂しいな。でも、まぁ、メインは「雁坂トンネルを走る」なので、いいとしよう。

 ここで15分ほど写真を撮ったり、つぶやいたりして休憩を取ったあと、また路上に繰り出した。雁坂トンネルは近い。


ダム

 【シーン3:ダムとループ橋】

 R140を走っていると、そこかしこに見かける「ダム」。

 ダム好きという人種がいるということは聞いているけど、そんなダムへ誘導する道路標識をいくつも見かけた。下手な観光地よりも推しているんじゃないかという勢いだ。ダムに行く人ってそんなに多いのだろうか。ふむむ。

 ってことで、一応せっかくだからダムの写真も撮っておいた。一回バイクに乗ると、しばらく降りるのが面倒くさくなってしまうので、ほとんどのダムはスルーしてしまったんだけどね。これも何らかのダムで、名称もあったと思うんだけど、忘れた。調べればわかるけど、まぁダムですよダム。ダム湖。

 あとは、途中で見事なループ橋もあった。どちらかというと、こっちは写真を撮っておきたかったなぁ。でも写真撮りたい!と思ったときには通り過ぎてしまっていたし、ユーターンするのも面倒だったのでやめておいた。

 ループ橋は2回くらい通ったかな。空を飛んでいるかのようで、気持ちよかった。


雁坂トンネル

 【シーン4:雁坂トンネル】

 寒い。

 ループ橋を駆使してまで高度を上げ、山越えに挑むR140。高度を上げるほどに気温は下がっていき、トンネル直前にあった路上の温度計表示では、気温20℃と書いてあった。

 この日は東京の最高気温が30℃を超えたという日で、この午前10時前の時点でも、もう東京では気温が28℃くらいにはなっていよう、という日だった。しかし、この高地は涼しいくらいの気温。そして、これがトンネル内はさらに涼しく、いや涼しいというよりも、もはや寒いというレベルにまで気温が下がっていた。多分15度くらいだったんじゃなかろうか。

 トンネルに入る前までは、涼しくていいわー、やっぱり夏は高地に限るわー、などと思っていたんだけど、トンネル内では「寒すぎるだろ!」とかヘルメット内でぶつぶつ言っていた。いやー、夏のトンネルといえば、イコール暑すぎるというイメージがあるんだけど、交通量が少ないトンネルは涼しい(寒い)んだよなぁ。冷蔵庫のようだったよ。

 肝心のトンネル自体は、長いだけで何の変哲もないトンネルだった。途中トンネル内で埼玉県と山梨県の県境を超えるところに、「<山梨県>―<埼玉県>」というような記載があった点を除けば、じつに普通のトンネルだった。舗装はしっかりしていたし、ほとんどまっすぐだったし、内部も明るかったし、交通量も少なかったし、利用に際して怖さのない、いいトンネルなのではないかと思う。

 唯一気に入らないのは値段だなぁ。原付70円で、それ以外の二輪車は560円。二輪車が軽自動車くくりなのは高速道路と同じだけど、この価格体系は本当にどうにかして欲しいなぁ。なんか納得がいかん!

 というか、全体的に高いね、ここの利用料金は。まぁ、おかげで交通量が少なくて快適なのかもしれないけど、それってトンネルの建設目的からすると本末転倒だよなぁ。


いのぶたまん

 【シーン5:道の駅みとみ】

 雁坂トンネルをぬけると、山梨県にはいる。そのすぐの場所にあるのが、道の駅みとみだ。

 ここの名物はいのぶたらしい。事前の情報によると、いのぶたラーメンなるものがあるらしく、それを食うのを楽しみにしていた。

 ・・・のだけど。

 朝早すぎたなぁ。到着した時点でまだ午前10時前。道の駅の食堂は開店準備すら始まっていない状態で、当然いのぶたラーメンなど提供されてもいなかった。

 仕方なく、午前10時過ぎまで道の駅の物産を冷やかし、いくつかのお土産を買ったりして時間を潰し、なんとか販売の始まったいのぶたまんを食べて、いのぶた経験を持つことにしておいた。

 さて、このいのぶたまん。食べてもいのぶたのなんたるかはよくわからなったけど、肉がぎっしりでうまかった。普通の肉まんは、もっと餡に肉以外のもの(とろみや野菜)の含有率が多いと思うんだけど、このいのぶたまんは、これでもかと肉ばっかりだった。ハンバーグが中に入っているようなにくまん。100円ちょっとのコンビニにくまんと比較すると、300円と少々値が張ったけど、それだけに豪華といってよさそうだった。値打ちはあったかな。

 ここから先、山梨県下では桃の季節らしく、ひたすら桃押しが続いていた。国道沿いには桃ののぼりがはためき、石を投げれば桃の即売所にぶつかるというくらい、あちこちで桃が売られていた。道の駅みとみでも、桃は大いに売られていて、その場で食える冷やし桃がなかなか好評のようだった。


ワイン売り場

 【シーン6:ぶどうの丘】

 最後の寄り道地点は、甲州ワインの里、勝沼にある「ぶどうの丘」なるところだ。

 甲州ワインのアミューズメントパークのような場所で、ワインの売買や試飲を軸に、レストラン、軽食、大浴場などが併設された場所。バスツアーなどで人々が連れてこられることが多いようで、潮の満ち引きのように、頻繁に団体客がやってきては去っていっていた。

 実はここでワインを買うのが、今回のツーリングのもうひとつの目的だった。翌日、親戚との会合があったので、ここでワインなどを買っていき、話題にしようともくろんでいたのだ。

 しかし、いざ入店すると困ってしまった。ワタクシ、ワインのことなどもちろんろくにわかりませぬ。数多くならべられた甲州ワインのうち、どれを選んだものか、見当もつかない。仕方がないので、自分の好みの語感を持つワインをテキトーに選ぶことにした。

 ま、正直なんでもいいのだ。渡すほうもそうだけど、受け取るほうもワインのことなどはわかるまい。話題になりさえすればいいのだ。うむうむ。よし、これにしよう。

 そうしてワインを買い、ついでに浴場に併設された休憩室で、お高いぶどうジュース(400円!)を飲みながら大いに休み、かつ、展望レストランで赤ワインビーフカレーなどを食い、帰路についた。

 帰宅は14時ごろ。うん、いつものように早いお帰りで何よりだ。シャワーを浴びて休むとしよう。ふふふ。

 【締めに】

 R140を走り、雁坂トンネルを通る。お土産に甲州ワインを買う。これら目的はすべて果たせたし、トラブルもなく、さほど渋滞にも巻き込まれず、楽しいツーリングになった。

 午前6時に家を出て、午後2時には帰宅しているという四半日ツーリングになったけど、とっとと家に帰ってしまうのは私のいつものことなので、こんなもんでしょう。帰宅ラッシュを避けたくなっちゃうのだ。

 面白かったのはR140の愛称。雁坂トンネルを境に、山梨県側では「雁坂みち」、埼玉県側では「彩甲斐街道」と呼称している。私のセンスからすると、どうみても「雁坂みち」のほうがいいと思うんだけどどうだろう。「彩甲斐街道」って、「最下位街道」じゃないのか、埼玉県よ・・・。

 なんかこのへんのズレたセンス(失礼)が、いかにも埼玉県だよな(失礼)、って感じで秩父あたりを走りながら苦笑してしまった。

 走行区間としては、やっぱり道の駅大滝温泉~道の駅みとみあたりの、山間のR140が良かった。これからの季節は、走るなら高地に限る。涼しくて快適。ただ、この1時間の快適さのために、前後2時間の酷暑を我慢の時間帯があるかと思うと・・・うーむ、やはりこの季節はそもそも走るもんじゃない、っていう思考におちいってしまうなぁ。

 あと、私は走り屋ではないので、あんまりくねくねした道は好きじゃないんだけど、そういう意味でも単調な道で楽だった。神経を使わずに、気楽に走れる。リラックス、リラックス。

 そんなわけで、次のツーリングはまたいつになるかわからないけど、またいずれ、どっかにいこうと思う。それまでは、私のバイクは旅バイクではなく、ママチャリバイクとなるのであった。

日記: 4月28日(2012年)

 SWTORで知り合いになった厚木基地勤務の米兵に誘われて、厚木基地のオープンハウスに、ツーリングがてら行ってきた。

 オープンハウス、いわゆる基地祭は、普段は関係者以外なかなか入れない基地内部を、一般市民に公開して楽しんでもらおうというお祭り。グッズや飲食物等の各種出店を楽しむような縁日要素と、軍用の車両や航空機の展示を楽しむミリタリーマニア要素を兼ね備えた、1粒で2度おいしいイベントのようだ。私は兵器を見るのも嫌いではないけど、あえて時間を割いてまで間近で見に行きたいというほどのマニアではないので、主な楽しみを本場のアメリカンバーベキューメニュー、要するに「肉」に照準を定めて出発した。

 ちなみに米兵は来い来いと誘っておきながら、自分の連絡先を私に伝えなかったので(やや嘘。直前まで私に行く気がなかったので、聞くタイミングがなかった)、1人でただ行って、1人で帰ってきただけのイベントになった。米兵はただのきっかけというか、暇つぶしのアイデア提供者という位置づけ。ま、これはこれでいろいろと面倒がないからいいとしよう。

 春の陽気は絶好のバイク日和。バイクにまたがって出発した私は、気分よくショートツーリングの旅を楽しんだ。

 東京から東名で横浜町田ICまで走り、さらに下道を数キロ走った。片道大体1時間ちょっとで、「厚木市からだいぶ離れた綾瀬市にあるのに、なぜか厚木と命名されている」厚木基地近辺に到着だ。ちなみにバイクは近くの某商業施設の駐車場に置かせてもらうことにした。良い子はまねしないように。

 その某商業施設からさらに徒歩数分。厚木基地門前そばに到達した私の目に飛び込んできたのは、入場待ちをする人々の、おそるべき長蛇の列だった。

 推定1キロほどに伸びる人の列、列、列。入場門からでは列の最後尾は視認すらできず、そこから列に加わるために、最後尾にまで歩くだけでも一苦労だった。列はどんどん動いていたので、停滞感が少なかったのがまだしも救いだったものの、それでも結局私が入場門をくぐったのは、基地前に到着してから数十分が経過した午後1時ごろだった。正直マニアックな催しかと思っていたけど、想像以上に人気のある盛況なイベントなんだと思い知らされた。

 入場門では、身分証明書を提示しての入念なセキュリティーチェックが行われていた。これが行列の主な原因だな。まぁ、仕方がないんだろうけども。

 私は事前に「顔写真」と「本籍」を備えたIDカードが必要だという情報を得ていたので、それを満たす鉄板のIDカードである「パスポート」を持参して提示。なんなく審査をパスすることができた。しかし私の前のグループの人々は、その辺の事前調査がたりなかったらしい。「本籍の記載されていない新型運転免許証」を提示したものの入場を許可されず、門前払いを食らっていた。30分以上に渡って、ほぼ私と同じだけの時間並んでいた、ある種「苦楽をともにした」人たちだっただけに、哀れでならない。

 そんな悲喜こもごもを尻目にしつつ、入場。

 内部の開放されたエリアは、大まかに2つのエリアで構成されていた。ハンバーガー、ホットドッグ、ナチョス、ステーキ、チキン、ビール、ソフトドリンク、カキ氷、などを売るアメリカンな出店に囲まれた「芝生のエリア」と、展示用の航空機が並べられ、マニアのみなさまが群がっているであろう「滑走路のエリア」だ。

 私はここまで朝からなにも飲まず食わずだったので、まずは「芝生のエリア」で腹ごしらえをすることにした。

 アメリカンメニューは重い。すべてを食うことはできない。限られた食のチョイスは重要だ。

 空腹も限界に近かった私は、「どこでもいいから食おうぜ」と訴えてくる本能をなんとか抑えながら、すべての出店を覗き、入念にメニューのチェックをした。そして考察だ。何を食うべきか。言うまでもない。肉だ。ニクだニク。肉を食わずしてなにがバーベキューか。そうだ、肉だ!

 ってなわけで、「ショートリブステーキ」と「ローストチキン」を売る店に並び、ガッツリと肉を買い求めた。アメリカン・ミーーーーート! 

 買い求めた店は「ショートリブ+チキン+ライス+ドリンク」で1000円というセットメニューが基本の店だったんだけど、ライスとドリンクは今の私には必要ない。私が食いたいものは、ただ肉なのだ。そこで「ライスとドリンクはいらないからショートリブを2つにして」とブロークンイングリッシュを駆使して交渉した結果、完全な肉メニューを入手することに成功した。ニクーーー!

 芝生の上にあぐらをかき、いざ食事タイムだ。

 うむ・・・うまい。特にショートリブが美味い。

 米兵氏もゲーム内で「金曜夜はステーキ肉の漬け込みをするのだ」と言っていたけど、その言を信じるならば、一晩中漬け込まれたであろう肉は、さすがにその手間のぶんだけ柔らかく、味もしみこんでいて、実に美味かった。決して洗練された料理ではないけど、バーベキュー肉に要求されるレベルは十分満たしていた。さすが本場だ。ハズレなし。

 部位が部位だけに(ショートリブ。あばらのところ。要するにバラ肉。脂肪多し)、終盤になってくるとさすがに脂っこさが勝ってきたけど、それでもあばら骨ごとスライスされた肉は、あっという間に私の胃袋に消えていった。

 芝生広場に設置されたステージでは、謎のバンドが演奏をしたりしていて、青空の下での食事は飽きることなく楽しめた。少し天気が良すぎて日差しがきつかったのが難だったけど、そばにあったトムキャットのモックを見つつ、トップガンのテーマの演奏を聴いたりするのは、素人にもわかりやすい「らしい」雰囲気が出ていたよ。

 さて、と。気分良くピクニック&BBQ的なことをしたら、もうすっかり満足してしまった。もともと肉が食いたくてきたようなものなので、帰ろうかな、というような気分にすらなってしまった。

 とはいえ、さすがにここまできて、飛行機を見ずして帰るわけにもいかない。

 私は満腹のおなかを抱えるように立ち上がって、「芝生のエリア」から「滑走路のエリア」まで移動した。

 広い。

 「滑走路のエリア」はさすがに広かった。かなり遠くまで、平らなコンクリート舗装された地面が広がっていた。

 そこに何機かの航空機が配置されていて、その周囲にはそれを見物する見物客が群がっている。特に主力と思しき艦上戦闘機の周りには、多くの人が群がり、写真などを撮影していた。

 ミリタリーマニアではないものの、エリア88を読破し、いくつかのフライトシムもかじった私だ。他の機種はさっぱりだけど、さすがにこの主力と思しき機種はわかるぞ。細かい型番とかは知らないけど、これはF/A-18ホーネットだ。

 さらによく知らないんだけども、航空隊はそれぞれにチームカラーとか、愛称があるのかな? 何種類かの異なるカラーリングと愛称とがペイントされたF/A-18が並んでいた。記憶を頼りに言うと、なんとかホーク、ロイヤルメイシズ、だんばすたー?ず、ダイヤモンドバック、とかなんとか、そんな感じのチームがあったような気がする。こういういろいろなペイントがあるというのは、見ていて楽しいね。「私はこのペイントがいいと思う」などと自分の中で批評をしながら見物できた。

 それぞれのチームの機体のそばでは、そのチームのグッズを売るテントがあったりもして、マニアのみなさまが熱心に、そのチームのシャツやら帽子やらワッペンやらを買い求めていた。彼らはかなり本気で買い物をしているようで、私のような半端者ではとても近寄れない雰囲気。邪魔にならないように遠巻きにその辺を冷やかして、写真なんかもとりあえず何枚か撮影して、そっとその場を後にした。

 そのまま「芝生のエリア」までもどり、ジュースを飲みながらもう少しその場の雰囲気を味わってから、入場門をくぐって、厚木基地を後にした。時刻は午後3時前。あれだけ並んで混雑していた入場門も、この頃にはさすがにほとんど行列らしきものはなかった。祭りの日は、緩やかに終わりはじめていた。