カテゴリー別アーカイブ: バイクとツーリング

日記: 11月25日(2008年)

 バイクが遠すぎるぜ!

 という思いもそろそろ限界。私とよく夜な夜なオンラインゲームにいそしむ一部の人はご存知のように、私は週末になると実家に帰り、平日になると自宅に戻るという二重生活を、毎週ではないとはいえ送っていた。それはまぁ、色々と理由があるんだけど、そのうちの最も大きな部類になる理由の1つは、「バイクが実家にある」ということにあった。

 で、まぁ、冒頭の叫びのように、そんな理由のために毎週帰るのも、ほとほとしんどくなってきたわけ。そこで今現在、自宅の近辺でバイクが置けないか検討しようぜ作戦、名づけてJBK作戦を実施中だ。

 以下は、私の奮闘の歴史である。

 【Mission 1. バトル・オブ・大家】

 真っ先に試みたのは、大家さんに「マンションの脇の空きスペースに停めれないっすかね?」だった。が、この作戦は僅か5分で、大家さんの「いやー、無理よぉ、うふふふ」によって頓挫。失敗に終わった。

 【Mission 2. バイクの箱に潜む罠】

 やはり頼るべきは、ぼくらのインターネッツだ。「バイク」「駐車場」「(我が家の地名)」などで検索すると、何箇所かのバイク専用駐車場というものが見つかった。これはコンテナのような、バイクを収納するための箱型設備を貸し出すというもので、防風、防雨、防犯、いずれをとっても、およそ望みうる最強に近い性能だ。

 しかもそのいくつかは、徒歩10分ほどの距離にあるという、まぁまぁの立地。常用するには遠いけど、週末のレジャー用途の乗り物なら、ぎりぎりセーフの距離だ。

 これしかないだろ!! そう思った私だったが、しかし、この案件には重大な罠が隠されていたのだ・・・。

 そう、こいつらは高いのだ。月2万円前後の費用が発生してしまう。2万も毎月の出費を増やすなら、最初っからバイクのおける家を、余裕を持って探せるわ! パスだ、パス!

 一応念のため、空きがあるということだけは問い合わせて確認したけど、ここはないよなー、ということで次だ。

 【Mission 3. 新たなる箱作戦】

 しかしだね。このコンテナってのはなかなかいいんじゃないか。バイク専用駐車場にインスピレーションを受けた私は、ピンときたね。

 実は我が家から徒歩5分ほどの場所に、貸しコンテナがあるのだ。基本的にはトランクルームだけど、ここにバイクも入れられるんじゃなかろうか。

 早速問い合わせてみると、月1万~1万2千でバイクもOK、という返答を得た。安くて近くて同等の性能。これは決まりだろ!! ・・・と思ったんだけど甘かった。ここはあいにく、空きがなかったのだ。しかも思わず飛びつきかけたけど、やっぱり1万以上は高いよなぁ。

 一応「空きができたら一報ください」とだけ言っておきつつ、1万円以下を基準に捜索を続行した。

 【Mission 4. 大空襲】

 自力調査の限界を感じた私は、無差別絨毯爆撃に作戦を切り替えた。

 すなわち、最寄り駅の不動産屋7~8店に対し無差別に、「1万円以下の駐車スペース探してます」というメールを発射しまくったのだ。

 この作戦は見事に功を奏した。やはり専門家に聞くのが一番だということか。

 寄せられた有力な情報は2件。うち1件は、我が家から徒歩1分ほどの場所で、月5000円というすばらしい好条件だった。野ざらしなのが問題だけど、実家でも今は屋根のないところにおいてあるから問題ないだろう。やや防犯面の不安もあるけど、こればっかりは気にしだしたらきりがない。

 ということで、今はその他の条件面で折衝中だけど、身近にバイクを置ける日も近そうだ。発車点が変わると、ツーリングの行き先も変わるだろうから、新鮮な感覚をしばらくは味わえそうだよ。

 でも、これから冬。寒い。引きこもり確定。うへうへ。

日記: 11月3日(2008年)

 「高速道路が休日1,000円均一になる

 というようなニュースが、先月末に報道された。それが日本全体としてどれだけの景気対策になるのかとか、そういう効果は良くわからないんだけど、一応、仮にも、年間の趣味の3%ほどを、内燃機関付きの乗り物に乗ることにささげている私にとっては、まぁ良いニュースの類に収まるといえる。

 んだけども…対象がETC車両のみかぁぁぁぁ。

 私は高速道路を利用するときに「ETCカードを窓口で手渡す」という、高速道路の支払い方法の人口分布でいえば、間違いなく少数派に属している人だ。この支払い方法は、ETC設置代金は払いたくないし、クレジットカードは渡したくないし、現金で渡すのもだるい、というワガママなニーズに応じているわけである。しかし、この支払い方法では、たぶん上記特典は享受できないんだろうなぁ。

 そこで私としては計算してみるわけです。

 まず、年間に私が支払っている高速料金はどのくらいか。うーん、高速を使ったツーリングなんて、せいぜい年間3回だよなぁ。となると、仮に経路を調布―山中湖間として、片道2,570円。往復で3回とすると、6倍の15,420円。これが現在のランニングコストAということになる。むろん、現状維持ならイニシャルコストAはゼロだ。

 ここで、上記特典目当てにETCを導入したとする。大手バイク用品店のナップスの場合、ETC機器を設置するのに本体費、工事費込みで42,945円かかるとある。む、かなり高いな。これがイニシャルコストBだ。

 一方で、ETCを導入すれば、3回の往復高速料金はわずか6,000円になる。これがランニングコストB。

 まとめると、

  現在のコスト(A): 0円+15,420円×年数
  ETCを導入した場合のコスト(B): 42,945円+6,000円×年数
 
 となり、年間のコスト費(A:B)は、

  1年目 15420円 : 48945円
  2年目 30840円 : 54945円
  3年目 46260円 : 60945円
  4年目 61680円 : 66945円
  5年目 77100円 : 72945円
  6年目 92520円 : 78945円

 となる。

 うーん、元が取れるのは5年後以降かー。5年後には、バイクに乗っているかどうかもわからないし、乗っていても今のバイクかわからないし、5年後には機器が安いかもしれないし、5年後にはこの制度自体が変わっているかもしれないし・・・。

 よって当議会では、ETC機器の今期の導入を見送るものと致します。閉会!

日記: 10月4日(2008年)

 やっと、久々にツーリングにいってきた。

 以前お知らせしたコンタクトレンズ化の目的のひとつには、フルフェイスヘルメットの着脱環境の改善があって、それを試したい試したいと思っていたんだけど、やっとそれがかなった形だ。

 予定したコースは、何度も通ったことのある、秋川渓谷付近。払沢の滝で涼んで、豆腐を買い、ラーメンと川魚を食って帰る、という計画にして出発した。

 運用数回目のバイクナビは今日も好調にナビゲーションをしてくれた。今回なんかは何度も通っている道だから、ナビがなくても余裕で走れるんだけど、なんか方向指示の声があると安心感があるので常用しているのだ。

 走り出して2時間足らず。おおむね予想通りに払沢の滝に到着した。今日は実にいい晴天で、走っていて気持ちがいい。まだ紅葉するには早いらしく、夏の気配を残した山々が、深い青に染まっていた。実に美しい日本の景色だと思う。

 払沢の滝は人気が少なく、以前夏真っ盛りに来た頃に比べると、ずいぶんと落ち着いて滝を観賞することができた。駐車場から滝までの500メートルほどのハイキングで、わずかに火照った体を、滝が巻き起こした風が、涼やかに冷やしてくれる。うーん心地いい。「マイナスイオン」なんていう似非科学用語を用いなくても、この場にいるだけで、この場の価値は十分わかるはずだ。

 10分あまり滝を楽しんだ私は、駐車場まで引き返し、そこにある割と有名な豆腐屋「ちとせ屋」でお土産の豆腐を買う。私はそんなに豆腐が好きではないんだけど、油揚げは大好きなので、絹豆腐とおぼろ豆腐と油揚げを買った。

 次いで、バイクで3分ほどの場所にある、「たちばな屋」という食事処で昼食にした。ここも案外有名らしい。すごくうまい、ということではないけど、昔懐かしい安心感のあるラーメンを食わせてくれる。手打ち手切りとのことで、確かにモチモチした麺は太さが均一ではないんだけど、それがいい味を出していた。

 ラーメンだけでは寂しかったので、川魚の塩焼きを注文することにした。メニューには「マス」と「ヤマメ」があったので、女将さんにどちらが今の季節はオススメかを問うと、「マスとヤマメはどちらも養殖ものですが、今は別に天然のアユが入ってますよ」とのこと。1皿1050円と値が張ったけど、せっかくなのでアユを頂くことにした。

 20分かけて焼かれたアユは、お皿の上に3匹。小ぶりなのは天然ゆえかな? アユは香魚とも書く魚。今日食べたアユも、香り豊かなアユだった。3匹ともぺろりと平らげ、満足して店を出た。

 あとは、秋川渓谷沿いを西進し、上野原方面に南下して、20号を東京方面に進んで帰宅だ。

 ・・・と思っていたのに。

 南の上野原方面と、北の奥多摩湖方面との分岐路で、「上野原方面、土砂崩れのため全面通行止め」の表示が。なんだとー! これでは帰れないではないか。

 ええい、こうなったら仕方がないな。覚悟を決めた私は、奥多摩湖も回ってからぐるっと北周りで帰宅することにした。初めての道で、バイクナビが大活躍だ。やはりつけてきてよかった。

 奥多摩湖といえば、首都圏バイカーの聖地。ではあるんだけど、実は私は行ったことがなかったんだよね。私は天邪鬼な人間なので、自分の好きなものを好きな人がたくさんいるところに行きたがらないのだ。バイクで言えばこの奥多摩湖だし、PCとかゲームで言えば秋葉原なんかがそれに相当する。

 ってことで、初めての奥多摩周遊道路を通って帰ってきたんだけど・・・いや、いいじゃないか、ここは。さすがに伊達に聖地じゃないわけで、気持ちの良い道路を走って帰ってくることができた。食わず嫌いはだめってことですな、うむうむ。

 とはいえやっぱりバイカーが多くて、全身ツナギの気合の入った人が背後から迫ってくると、「怖いわ!はよ先いってくれ!」というような苦手意識に襲われはするんだけど、それ以外の点では、実に気持ちのいいツーリングを楽しむことができた。あんまり別世界すぎて、ここが東京都だとは信じられないよ。下界が24℃あったのに、奥多摩は14℃だよ。本当に別世界。

 で、帰宅。久々のツーリングで、肩やら腰やらケツやらが痛かったけど、やっぱりぶらり旅は楽しいな。初めてのスポットも楽しめたし、いろいろと大満足だ。

 今度はまた富士山でも見に行くかなー。

 ・・・あ、そうそう。肝心のコンタクトだけど、すごく、すごく、よかった。ヘルメット着脱時のわずらわしさからの開放だけではなくて、ヘルメット着用中の顔面部分の圧迫感も減ったし、「眼鏡のない部分」という視野の欠損がないのも、運転がだいぶ気楽になった。シールドをしていれば懸念していた「目の乾き」もまるで起こらなかったし、予想以上の効果に大満足だ。

日記: 8月9日(2008年)

  早朝に家を出て、釣りツーリングなんぞに行ってきた。私は釣りなんてしたことがなかったんだけど、幹事曰く、「釣堀に毛が生えたような管理釣り場」で釣るらしいから、どうにでもなることだろうとタカをくくって出発した。

 さすがに早朝に家を出ただけあって、道はそれなりにすいていた。だけど、お盆休み・夏期休暇のはしりだけあって、やっぱり普段の早朝よりは多少混み気味。特に中央道は事故かなんかで大渋滞みたいだった。私は下道コースを選んだおかげで何とかさしたる影響は受けずにすんだけど、上を通っていたらどうなっていたことやら・・・。

 目的地は、結構な狭い山道を越えた先にあって、「この道でいいのか?」と内心不安になってしまうようなところにあった。バイクナビのおかげで特に迷うことなくたどり着くことは出来たものの、ナビがなかったら相当迷うハメになっていた気がするよ。つくづくナビは偉大だな。やはり時代はオートマッピングですよ。

 で、釣った。釣り場は、川の中に岩石で仕切りを作って、その仕切りと仕切りの間に放流された魚を釣るという、「ほぼ釣堀」みたいなところ。もう目視で魚がうようよ泳いでいるのが見えるような状態なので、餌をつけて、見えている魚の上に糸を垂らせば、もれなく釣れる。超余裕。

 でもそんな余裕さが、お手軽レジャーにはちょうどいいね。たぶんこういう場では、主目的は釣りというよりも、その後のバーベキューとかにあるわけで、場のテンションを維持できる程度にコンスタントにつれたほうが、アウトドアレジャーを楽しむカジュアル層には気楽でいいに違いない。

 で、都合30匹近く釣ったところで、さばく。都会育ちの私は、実は人生で初めて直面した、生きた魚をさばくという状況に、「そんなことまでやるのかよー」と正直最初は引いた。だけど、頑なに拒絶するのもさぶいとおもって、平静を装いながら、やり方を聞きつつ素直にさばきまくった。

 半死半生の魚の肛門にナイフを入れ、腹を一閃。内臓からエラまで、ぶちぶちぶちっと引きちぎって、爪でゴリゴリと血合いを削いで、腹の中を水で洗って、全体を塩でぬめぬめやってフィニッシュ。・・・うむ、やり始めちゃえば作業でしかないな。黙々と残虐ファイトを続け、うまそうな焼き魚のモトが大量に完成した。

 で、焼いて食う。おお、うまい。多分ニジマスだとおもうんだけど、実にうまいな。取り立ててうまい魚じゃないと思うんだけど、たとえば鮎なんかと比べると少し落ちるとおもうんだけど、でも自分で釣って殺して捌いた後の一かじりは、どうしようもなくうまかった。ちょっと骨が強くて食いにくかったけどね。

 その後、鉄板焼きで肉やら焼きそばやらを食って帰ってきたんだけど、まぁその辺は別にどうということもないので割愛する。

 一通りの食料を始末し、腹も膨れたところで、天候も崩れてきたので解散して帰ってきた。うむ、釣りなんていう、私の今までの人生ではまるっきり縁のなかったことを、管理釣り場とはいえ体験できて楽しかったよ。

 しかし・・・手が生臭くなるのが嫌だな! 家に帰ってから、5,6回手を洗って、ようやくなんとか臭わなくなったよ。しかしバイクのグローブは・・・トホホ。

日記: 6月7日(2008年)

 バイクナビの試運転を兼ねて、富士山一周ツーリングに行ってきた。

 より具体的な目的を、富士山地区ご当地グルメの雄、「富士宮の焼きそば」を食うことと、富士山スカイラインを走ることに定め、出発だ。

 バイクナビに目的地を打ち込み、コースを計算させる・・・んだけど、思うような経由地を取ってくれないので、自分で経由地を指定して、通りたいコースで走るように細かく指定してやる。・・・ちょっと面倒くさいけど、これでOK。予定ルートは以下のとおりだ。

 自宅→中央道→河口湖IC→道の駅「かつやま」→道の駅「朝霧高原」→富士宮(焼きそばを食う)→富士スカイライン→須走IC→山中湖IC→自宅

 さて、今日は珍しく早朝(といっても8-9時だけど)に出発をして、渋滞を回避しようと思ったんだけど、全然甘かった。土曜の中央道は、朝っぱらから大混雑で、平均時速30-40kmとおぼしき区間が、延々と相模湖を過ぎるあたりまで続いていた。

 バイクの特権を活かすべく、あぶなくない程度にすり抜けをしながら進み、やっと渋滞区間を乗り越えたところで、一気に河口湖ICまで走り抜けた。

 今回バイクナビで確認しておきたかったことの1つに、はたして高速走行中でも、風切り音に負けずに聞こえるのか? というものがあったんだけど、ナビ音声必要十分な音量を出してくれた。はっきりと高速出口の案内も聞こえたし、いいぞいいぞ。特に面白かったのは、オービスの位置情報が入っていて、オービスの近くになると「安全運転をしてください」とかまで言いやがる。もともとしてるわ!!

 そんなこんなでやっとたどり着いたのは、道の駅「かつやま」。

 道の駅って、もっと幹線道路沿いにあるものだと思っていたんだけど、ここはずいぶんと入り組んだところにあった。たどり着くにはわかりにくいな、ここ。設備も地味な感じで、ぱっとしないところ、というのが第一印象だ。

 でもその分、というか、目の前がすぐ河口湖畔になっていて、環境はいいね。今日は見てのとおり、あいにくの曇り空だから、せっかくの湖畔の水面も寒々しいイメージしかないけど、夏場の避暑ツアーなんかでは心が安らぎそうだ。

 ここで休憩を取り、渋滞突破で疲れた体を少し癒した私は、道の駅「かつやま」を出発し、さらに富士山の外周をぐるりと反時計回りに進んでいった。西湖、精進湖、本栖湖といった富士五湖や、鳴沢氷穴のような、寄りたくなる感じの観光地を尻目に、道を急いだ。というのも、行程をノンストップ気味に進まないと、昼飯時までに焼きそばにありつけないと、バイクナビの予想到着時間が言っているのだ。

 上九一色村や青木ヶ原樹海といった、(申し訳ないけど)ネガティブな連想を喚起させられてしまう地名に、遠くへ来ていることを実感させられながら進むと、次の目的地である道の駅「朝霧高原」に到着した。

 ここ、名前の印象がなぜか「美味しそう」なんだけど、そう思うのは私だけかな? だから行く前から私は、この道の駅にそういう方面をすごく期待していて、「うまいソフトクリームでも食うぞ!」とか心に秘めてきたんだけど・・・はい、当日は涼しすぎて、とてもそんな気分にはなりませんでした。

 道の駅のホームページをみると、晴れやかな青空のもと、澄んだ空気の中に放牧された家畜と、そして屹立する富士山がみえるという、雄大な写真が載っている。しかし、この日私が見ることが出来たのは、こんな曇り空だけだったのだ。うーん、残念。

 ま、時間も押していることだし、ここではお土産のスモークチキンを買うだけにとどめ、昼食の焼きそば目指して、速やかに富士山西部を南下することにした。

 そして到着した焼きそば屋。

 事前にこちらのサイトで調査したうちの、「伊東」という店にいってきた。選択の決め手は場所。「うるおいてい」と迷ったんだけど、こっちのほうが朝霧高原方面から行くと近かったので、こちらにしたという、まぁそれだけの選択基準だ。

 店の位置が、かなりわかりにくい場所にあって、細い住宅街を通り抜けてやっとたどり着いたんだけど、そこまでの道案内は、完璧にバイクナビがこなしてくれたので、全く苦にならなかった。「ああ、こういうときこそナビの本領発揮だな」と、むしろわかりにくい場所に店があったことを喜ぶ始末。うむうむ。

 さて店を遠望してみると・・・洗練されているとはいえない、昭和の海の家のような雰囲気。でも、別にそんなことには全く動じませんので、うまいかどうかだけを気にしつつ入店した。

 人気店らしく、店の入り口には「順番待ちの人が名前を書く紙」がおいてあった。私がついた正午0時5分ごろの段階では、まだ行列などはなく、あっさりと入店できたけど、行列に並ぶのとかがあまり好きではない私としては、この紙を使う機会がなくて助かった気分だ。

 店内に入ると、大きな鉄板の周囲にカウンター席が10席弱箇所あった。さらに奥には座敷があるようで、そこにテーブル席がいくつかあり、席数を合計するとキャパとしては案外大きい店のようだとわかった。

 私は1人だったので、当然鉄板の周囲の席に案内された。壁に貼られたメニューを眺めることしばし。「焼きそばホルモン入り」というものを注文することにした。いきなり変化球か?という気もしたけど、食いたかったのだから仕方がない。並で450円。まぁ安い・・・のかな?

 で、案外長いこと(15分くらい)待ったあとで、やっと私のも出来上がった。いざ、食う。

 ・・・おお、うまいよ、うまい。

 ベタベタ感がまるでなくて、シコシコというか、プツプツした食感の麺がうまい。具のホルモンもうまいし、これでもかと振りかけられたカツオブシ粉もうまいし、ソースも少し塩辛い感じもしたけどうまい。祭りの日に屋台の焼きそばを食うと、「自分で家でまるちゃんの焼きそばを炒めたほうがうまいな」ってよく思うんだけど、これは自分では難しいレベルのうまさだ。

 450円で十二分に満足。はるばる来た甲斐もあったよ。

 さて、もはや用事は済んだ。あとは帰るのみだ。

 復路は、富士山スカイラインという、富士山の新五合目そばまで迫る道を通ってきた。

 初めて通る富士山スカイラインは、高速コーナーがずーっと続く感じの、気持ちのいい道路。たまーに、走り屋っぽい人々が駆け抜けて行くのが怖かったけど、かくいう私もいつもよりは若干飛ばしめに、びゅーんと駆け抜けた。

 しかしここ、寒いな。行程の前半、ぐんぐんぐんぐん富士山を登って行くと、どんどんどんどん気温が下がっていった。この日の私は完璧な夏装備で、半袖Tシャツ+メッシュジャケットだけだったんだけど、そしてこれでも下界では十分だったんだけど、そしてそして高速の渋滞下では熱いくらいだったんだけど、ここでは寒すぎた。

 途中で道路にあった気温表示は・・・13℃。そら半袖じゃ寒いわー。

 もうこうなってくると走りを優雅に楽しむとかいう問題ではなくて、寒さで病気になる前に脱出しなければという、逃亡兵の気分。一刻も早く下界にたどり着くために、無心でバイクを走らせて、富士山スカイラインとのファーストコンタクトは幕を閉じた。

 富士山の冷気攻撃を逃れた私は、渋滞の下道で自衛隊車両に前後を挟まれたりしながら、須走ICから高速道路に乗り、自宅へと帰還したのでした。

 総走行距離280kmくらい。1日の走行距離としては、今のバイクになってから最長だな。やはり高速を使うと、距離を稼げるなぁ。そして、バイクナビのバッテリーも、6時間ほどのツーリングだったけど、十分に持つことを確認できた。

 いろいろと達成感がある、いいツーリングだったよ。

 しかし・・・

 ガソリン代: ハイオク12.43L×183円=2,274

 高い、高いよママン・・・。