慣らし運転へGO!
ってなわけで、特に目的地も設定せずに、飽きるまで走るプランで家をでた。
朝、家をでる段階で、もう帰りたくなるほど暑かったんだけど、今日は慣らし運転とは別の理由で、走らなければならないと決めていたのだ。
去年の夏。同じようにクソ熱い早朝に家を出て、30分もせずに事故ったのが8月5日。そのほぼちょうど1年後にあたるこの週末に、同じようなシチュエーションで走ることで、ついに厄を払うことができるのだ・・・と、なんとなく決定したがゆえに、走らなければならないのである。
とはいえ、さすがに慣らし運転で高速に乗るのも気が引ける。乗って乗れないことはないんだろうけど、どこか悪いことをしているような感覚を捨てきれない。なので、去年の目的地は諏訪湖だったから、今回は長野方面に向かって甲州街道をひたすら進んでみよう、といういつもとあまりかわりばえのしないコースをとることにした。
・・・んだけど。もうね、シャレにならないのよ。渋滞が。
八王子を過ぎ、高尾を過ぎ、相模湖に差し掛かるあたりから、車、車、車。山梨長野方面へ伸びる甲州街道は、びっしりと車両で埋め尽くされていたのであった。
二輪車の特性を活かして、なんとかすり抜けすり抜けしつつ進んでみたものの、ただでさえ暑い中、風を感じられないような低速で、車両から排出される熱気を浴びながら走るのは正気の沙汰ではない。下手をすれば熱中症になってしまうではないか。
上野原に入ったところで、私の我慢はいとも簡単に限界に達した。ええい、もう高速に乗るぞ!
颯爽と車列を離れ、私は上野原ICから中央道にのった。中央道も空いているというほどではなかったものの、十分に流れていたし、下道に比べれば天国だ。コーナーというものがないため、著しく面白みにはかけるけど、渋滞をすり抜けるよりはよほど快適だ。
とりあえず当初のプランどおり、飽きるまで中央道を進むことに決め、走り続けた。
飽きた。
今までゼルビスでさんざん下道オンリーツーリングをしてきて、それは資金的な問題もあったけど、性能的な不安も大きな理由のひとつだった。別に流れに乗るのに不安はなかったんだけど、「このお爺さん(ゼルビス)、無理させたら死んじゃうんじゃ」という、経年劣化的な不信感があったのだ。中古ゆえに、前使用者がどのような扱いをしていたのかを、計り知れないということもあったからね。
それが元気いっぱいの新車になり、「これからはバシバシ高速で遠くまでいけるぜ!」と思っていたんだけど・・・思いのほか高速ってのはつまらないなー。走りがより純粋な「移動」になってしまって、「過程の楽しさ」といったものが乏しいような気がしてならない。田舎道をとろとろ走るほうが私には性にあうのかも。
そんなわけで、1時間も走るとあっさりと帰りたくなってしまった。目的地があれば、そこに到着する楽しみを糧に進んでいけるんだけど、ホントにただ走るだけという主目的には、あまり高速道路は向かないようだ。少なくとも私においてはそういうことのようである。
双葉SAで昼食と大量の水分を摂り、韮崎ICで中央道をいったん降りた私は、そのまま再び韮崎ICから中央道に乗り、帰路に着いたのでした。
高速料金(往路:上野原~韮崎): 1700円
高速料金(復路:韮崎~相模湖): 1800円
ガス代(推定): 約1500円
愛車とすごした時間: priceless
・・・俺はなんという無駄なお金を・・・。