カテゴリー別アーカイブ: リアル生産スキル向上計画

リアル生産スキル: 第15回

 簡単に動向報告。

 月曜夜にセブンイレブンから「クロネコメール便」で送ったナイフ鋼材は、木曜日の今日に投函予定との連絡が入った。配送にかかった時間は足掛け4日なので、クロネコメール便のウェブサイトに記載されている期日どおりの到着になる。

 でも心配しつつ待つ立場からすると、4日ってのは案外長いな。通販の「翌日あるいは翌々日には配送」という世界に慣れすぎたかな? 梱包が今更ながらテキトーで、鋼材が封筒を貫通して紛失してないかというのも、妙に心配だ。無事についてくれるといいけど。到着したら連絡来るのかなぁ?

 ちなみに今回熱処理を依頼したのは、大阪の八田工業。近場のMatrix-Aidaのほうが早くて安心のような気もしたんだけど、1)八田のほうが安い、2)シャイな私としては無機質な取引ができそうな依頼先のほうが気楽、という2点をもって今回は八田にした。

 また、#150と#1000とを間違っていたオイルストーンだけど、購入店から#150が無料で送られてきた。いまさら感と、お得感とを比較すると、圧倒的にいまさら感が強いけど、致し方あるまい。

リアル生産スキル: 第14回

 研磨も終わり、穴あけも済んで、ナイフの焼入れ前工程は全て完了となった。研磨に関しては、前述のとおり残念な事件もあったけど、初回のトラブル譚としてはまずまずだったかな?

 焼入れ前の研磨については、文献によって記述が多少違っていて、#600まででいいとか、#800までだとか、#1000までだとか、色々書いてあって、なにが正解なのかよくわからない。だけど私は今回とりあえず、#2000まで掛けてみた。

 どうせ焼入れ後には、#400あたりから磨きなおしなので、ここまでやることにはさすがに意味がないんだろうけど、焼入れ後の固い鋼材を磨くことを考えると、なんとなく「ここでできるだけやっておかないと・・・」という不安があったのだ。それともう1つ、なによりも「#2000で磨くとどうなるのか」を見てみたかったのだ。


キラーン

 磨いた結果は、写真のとおり。うーん、なかなか美しい。

 ま、実際はもっと傷だらけで、写真では物を映しているから傷が目立たないだけなんだけどね。

 で、このナイフを昨日、焼入れ業者にクロネコメール便で発送した。毎週水曜窯入れだそうなので、おそらく今週水曜には間に合わず、そうなると来週水曜の処理になる。私の元に戻ってくるのは、さらにその後となるので、2週間近くコイツとはお別れかな。

 ってことで、しばらくは更新できそうもないけども、また再開時にはご愛顧のほどを。うへうへ。

リアル生産スキル: 第13回

 オイルストーン間違え事件を乗り越え、というかもうなかったことにして、#1000までナイフを磨きあげ、あとは業者に熱処理をお願いするところまでいった・・・。

 って、まだヒルトのかしめピン用の穴をあけていなかった!


ドリルはロマン

 ちゅーことで、ボール盤でヒルト材と本体を貫通させるように穴を開けた。

 久々のボール盤登場。今までに比べて格段に厚いものへの穴あけになったんだけど、ヒルト材のニッケルシルバーは、本体のステンレスよりも、粘り気はあるものの柔らかく、さほど苦労せず貫通させることができた。慣れてきたのかな?

 熱処理が終わったら、この穴にかしめピンを刺して、上下からぶっ叩くことっで、ヒルトと本体を接合するのだ。もちろんそれまでに、ヒルトも整形しないといけない。ヒルトのデザインは考えていないけど、まぁデザインパクり元のものを、ここもぱくろうかなぁ。それとも少しオリジナリティを出そうかなぁ。悩むところだ。

 熱処理に出すと一週間くらい戻ってくるまでに時間があるそうだから、それまでにデザインを考えるとしよう。その期間に、ヒルトの整形もやると効率がいいようだけど、それをやるには熱処理前に、しっかりと寸法を取っておかねばならないな。

リアル生産スキル: 第12回

 10日間にわたって、時間を作っては#150のオイルストーンで、磨いて、磨いて、磨いて、磨いて、磨いて、磨いて、磨いて、磨いて、磨いて、磨いて、磨いたわけよ。すげー時間かかるな、これ、とか思いながらもね。

 でもさ、全然傷が消えないわけ。で、心折れてさ。ある程度傷があるまま、番手を上げていったわけよ。#300、#400、#800とね。

 なんだけど、作業中に感じるんだよね。「あれー? 目を細かくしていってるはずなのに、#150より研削力あるなー。気のせいかなー」という疑念を。

 で、もう明日から#1000で進めるかってとこまで進行してはいるんだけどさ。やっぱり気になるわけよ。#150のストーンの目が細かすぎるってね。初動の段階でなにか手違いがあったんじゃないかってね。だって、もう手触りからして、#150より#300のほうがざらざらなんだもの。

 そこで、このページを見てほしい。

 続いて、この第10回の写真を見てほしい。

 ・・・。

 ・・・。

 ・・・。

 どうみても#150と思ってつかっていたものは、#1000のオイルストーンです。本当にありがとうございました。

 ノオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!! そりゃ傷も消えないわけだよなー。ヤスリでついた深い傷を、#1000で消そうとしてたんだから、そりゃ何千往復こすったって、なかなか傷が消えないわけだよ。くそー! 某通販ショップめ! しっかりラベルにも#150と書いてあるのに、これ#1000じゃねーか!

 (なお、上で画像を上げた店は、この件とは無関係ですのであしからず)

 うーん、ここからまた#150に戻って傷を消して進めるべきか、もうこれはこれとして、思い出付きナイフにするという言い訳で続行するか。・・・もう心が折れているので後者だな。2作目はもう少し効率よくやる!

リアル生産スキル: 第11回

 第10回からオイルストーンによる研磨工程に入ったわけなんだけど、それが日時にして2009年6月16日のことだ。それから1週間ほど経った今は6月26日なんだけども、相変わらず研磨工程だったりする。しかも最初の番手のオイルストーン。うむ、進捗ゼロ。

 で、工程が進まないとネタにならないので、ここで今回の企画の更新のためにとっている「ナイフメイキング日記」という名のメモ書きから、オイルストーンによる研磨工程の部分を抜粋してお届けしよう。


TVを観つつショリショリ

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6/16
・オイルストーンで平面だし&磨き開始。#150から
・1時間ばかりこすり続ける。うっすらと傷が消えてきた
・これは長期戦になりそうだ
・使い方があっているのかもわからん。む

6/17
・オーストラリア戦を見つつオイルストーンで磨く。
・2時間ほどやって、片面が「あと一息」までいった。
・あと2時間でフィニッシュ。もう片面に5時間。次の番目から片面1時間ずつとして、2時間を、#300、#400、#600、#800、#1000・・・あと15,6時間かかるな。長い。
・さらにはヒルト溝やタングもあると思うと、気が遠くなるわ

6/18
・1面のフィニッシュは後回しにして、気分転換に逆面を磨く
・余計に気が遠くなった
・1時間ほどで終了。
・あと5~7時間ほどという計算か

6/19
・さらに平面だし作業30分。まだまだ

6/20
・さらに平面だし作業2時間。ブレードの細部以外が仕上がりつつある

6/21
・さらに平面だし作業1時間。もうだめ。次に行く

6/22
・側面の磨き作業に浮気。
・1時間。ブレード面に比べればらくだ

6/23
・側面磨き1時間。峰側がほぼ終了。
・終了といっても#150の番手が終了なだけだけど・・・

 果てしなすぎる。

 途中にも書いてあるけど、荒い番手から徐々に細かい番手にオイルストーン&耐水ペーパーを上げていくこの過程のうち、いまは一番最初の番手に過ぎない。本当に果てしない。

 ま、この番手では深い深い傷を消す必要があって、この番手さえ終わればあとは本当の意味での研磨になるから、各番手でここまでは時間がかからないと思うけどね。