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蘇英09: カールトン・ヒル

 カールトン・ヒルは、エジンバラ中心部のほぼ西端に位置する丘だ。街の中心部からそう距離もなく、気楽に歩いてエジンバラ市街の眺望を楽しめる場所だ。

 ・・・というはずなのだけど。

 私の場合、ホリールードハウス宮殿から向かうという経路が失敗だった。

 ホリールードハウス宮殿からだと、直線距離に近いルートが(少なくとも地図上では)ないのだ。そこでやむなく直線距離のほぼ倍と思しき、大周りのルートをとることにしたのだけど、これが非常に遠回りでつらかった。

 人気のない裏路地のような道を進み、エジンバラ・ウェーバリー駅付近まで引き返してから、おもむろにUターンをするという経路。おそらく20~30分近くも歩くことになったかと思う。1日歩き通しで観光したあとのウォーキングは、それはそれは骨身にしみた。道中も目を楽しませるもののないつまらない道路で、気持ちをなぐさめるものがなにもなく、しかも、ホリールードハウス宮殿付近は、エジンバラ中心部の一帯の中では最も標高の低い位置にあって、高低差という点でも、ほぼ最高値に近い2点間の移動になってしまったのだ。遠い、つまらない、高い、の三重苦ウォーキング。ああ、しんどかった。

 そのため、私のカールトン・ヒルに対する印象の大半は、「行くまでに疲れた」というもので占められてしまっていて、せっかくの丘からの眺望も、どちらかといえば寂寥感を帯びた色彩で記憶されてしまっている。正直眺めを楽しむよりも、ベンチに座っての休息を楽しむという気分が強かった。もったいないことだ。

 それでも、カールトン・ヒルからの眺望は、噂どおりに美しくはあった。

 ちょうど日が傾きかけている時間帯で、逆光に映えるエジンバラ市街や、遠くに望むフォース湾など、目に焼き付けておいて損はない光景が広がっていた。前述の理由のために、その日見た数々の忘れがたい光景に比べると、私の中ではどうしても暗い印象になってしまってはいるけどね。

 なお、頂上付近にはいくつかのモニュメント(パルテノン神殿のパクリやら、工事中とおぼしきネルソン記念碑など)があるんだけども、正直さしてみるべき価値もなさそうにおもわれた。

 写真は↓

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蘇英09: ホリールードハウス宮殿

 ロイヤルマイルの東端に位置する宮殿、ホリールードハウス宮殿。

 この宮殿は数百年間にわたってスコットランド国王の住居であり、現在でもイギリス女王の夏の滞在地の一つとして現役で使用されている宮殿だ。

 そのため、女王滞在中には内部の見学をすることはできないことになっている。幸い私が訪問した際には、女王は滞在されてなかったらしく、無事内部を見学することができた。

 見学者には、各国語対応の音声ガイドが手渡される。これのおかげで、私も日本語の解説付きで見学することができた。エジンバラ城や、後に訪れるスターリング城では音声ガイドは有料だったんだけど、ここでは入場料に含まれているらしく、追加料金無しで音声ガイドを楽しめる。太っ腹ととるか、選択権がないことを嘆くかは人それぞれだ。

 内部の見学できる部分は、かつて使用されていた、「昔の待合室」「昔の寝室」「昔の応接室」「昔の謁見の間」のようなものがメインで、それぞれの歴史的背景や、調度の解説などを聞きつつひとまわり。中世の王室の生活観が多少なりとも伝わってきて興味深かったよ。

 なお、内部は写真撮影禁止となっていたので、写真を撮ってはこれなかった。

 さらに内部を見た後で、外側にへばりつくように建っている修道院跡をみる。このサイトを見ている元DAoCプレイヤーの諸氏からすれば、Albionの各地に同じような建造物があったことが思い出されるかもしれない。ここに限らず、イングランド、スコットランドの風景、建築物は、DAoCっぽさが豊富で、初めてなのに妙に懐かしいのが不思議な世界だった。

 最後に、宮殿の後背部に広がる庭園を経て、宮殿の見物コースは終了となる。この庭園もまたすばらしく気持ちのいい庭園で、天気に恵まれたこともあって、庭園のベンチで休憩していると、もうずっとそこにいたくなるような環境だった。

 写真は↓

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蘇英09: ロイヤルマイル

 ロイヤルマイルというのは、エジンバラ旧市街を貫く通りの通称で、エジンバラ城からホリールード宮殿までをつなぐ、1kmほどのことをいう。

 エジンバラ中心部の観光資源の大半はこの区間に集中していて、歴史的な通りの両脇には、数多くの土産物屋や食べ物屋、露天商、バグパイパーなどが点在していて、実ににぎやかだ。エジンバラの観光名所も、エジンバラ城、スコッチ・ウイスキー・エクスペリエンス、聖ジャイルズ大聖堂、ジョン・ノックスの家、ホリールード宮殿などなど、ほとんどがこの通り沿いにある。

 観光客の立場からすると、この通りを端から端まで見て歩けば、とりあえずエジンバラ観光が成立してしまうし、迷子の心配もなく、休憩のカフェや、食事の店も豊富で、お土産も買える、と非常に観光しやすい場所になっている。石造りの建物に石畳の道、という町並みは異国情緒も申し分なくて、歩いているだけでもテンションが上がる。まさにエジンバラ観光の大動脈だ。

 (ただ「エジンバラの大動脈」となるとおそらく新市街のほうなのだと思う。こちらはあくまでも観光向け)

 写真は↓

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蘇英09: エジンバラ城

 今回の観光の白眉、エジンバラ城。

 城です。城。もうそれ以上いうことはなく城。力強くて美しい。

 城の来歴や背景などは、興味のある人は各自で調べてください。私においては、あまりこの城を表現する手段を持たないし、写真では到底このスケールを収めきれなかった。とりあえず、この城目当てにエジンバラに来て、しかしこの城で落胆するというようなことは、そうそうはないと断言できる。

 ただ、内部から見ると、少しスケール感を感じにくいのも事実だ。これは距離が近すぎることによる、視野の問題もあるし、また、世界遺産として重度に観光地化されていることによる観光客の多さや、騒がしさなども影響している。なので私としては、どちらかと言えばエジンバラ城がある岩山、エジンバラ城がある街、エジンバラ城がある道、というようなエジンバラ城を含む遠景のほうに、強く感動した。

 また訪問の際、天気が快晴だったのは、これ以上望むべくもない僥倖だった。青空にそびえるエジンバラ城を見る機会を持つ日本人は、そう多くはいないに違いない。うへへ。

 写真は↓

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蘇英09: スコットモニュメント

 新市街に立つこのゴシック様式のこの尖塔は、エジンバラが生んだ偉大な詩人、サー・ウォルター・スコットの業績を記念したものだ。

 私は残念ながらサー・ウォルター・スコットの作品に触れたことはないんだけど、その私ですら代表作の「ロブ・ロイ」、「アイヴァンホー」、「湖上の美人」などは、どれもタイトルだけは知っているので、その偉業が察せられる。

 2009年の訪問時、このスコットモニュメントの正面は、2011年開業予定のトラムの工事のために、やや見苦しいことになっていた。しかしそれでも、モニュメント及びその周辺の公園、そして遠くに見えるエジンバラ城からなる光景は美しいものだった。

 写真は↓

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