作成者別アーカイブ: Nez/蝿

日記: 4月3日(2018年)

 続・FarCry 5。

 ライブイベントというものが始まった。

 毎週火曜(日本時間だとほぼ水曜未明)に、なんらかのウィークリークエストのようなものが発表されて、それを期間内にこなすと、こなした人には個人報酬が与えられ、また、こなした人の数が一定数に達すると、コミュニティ報酬が全員に追加で与えられる、というようなものらしい。

 その第1弾が開始したんだけども・・・なんだこの微妙なのは。

 クエスト内容は、「火炎瓶と火炎放射器を使わずに動物を10匹焼き殺せ」というものだ。

 ひたすら面倒くさそうなうえに、面白くないぞ。報酬も火炎放射器スキンと、プレイ中にほとんど関係ないアパレル。一応今回は頑張って達成を目指す所存だけど、この分だと第2弾以降も期待できないなぁ。

 FarCry 5はGRWと同じ問題を抱えているのは明らかで、それは「やりこみ要素がない」という点に尽きる。もともとそういうコンテンツ消費型のゲームシリーズではあるんだけど、今作ではそれをできるだけ延命して、ライフスタイル型のゲームに寄せたいのだろう。アーケードもそうだし、このライブイベントも、そのための方策の1つとみて間違いない。

 でも、ライフスタイル型に寄せたいのなら、やっぱりもう少し、数値的な伸びしろや成長要素を、用意すべきだと思うんだよなぁ。

 例えば武器ごとに熟練度のようなものを用意する。単純に武器を強化できる、でもいい。その熟練度アップ、あるいは武器強化のためのアイテムを、ライブイベント報酬にする。延命のために1回ごとの成長は、ごくごくわずかずつでいい。たとえ成長度合いがわずかであっても、それが成長要素でさえあれば、こういうFPS/RPGをやる層だったら、確実に食いつくはずだ。ちょっとでも自キャラを強化したいのが、RPG畑の人情だからだ。

 そのうえでアーケードで「ある程度成長していないとこなせないマップ」を用意する。そしてそのクリアもさらなる成長の糧にする。そうしてエンドレスにキャラとマップとを限界までインフレさせていけば、1年2年は持つに違いない。

 ・・・が、そういう方向には、どうやらならないようだ。

 ってことでライブイベント。あれこれ言ったものの、私は最初からFarCry 5は、コンテンツ消費型のゲームだと割り切っているから、さっくり終わらせればいいつもりでいた。

 だからライブイベントが延命要素として成り立たなくても、そんなにがっかりはしない。まぁ、そんなもんでしたとさ、という話だ。

旅飯ハワイ18: Star of Honolulu号の朝食

 3日目の朝は、Star of Honolulu号というクルーズ船の、アーリーバードホエールウォッチング&ブレックファストというツアーの過程で取った。

 朝もはよから送迎バスに揺られてたどり着いたのは、昨日も立ち寄ったアロハタワーのある港。さびれていたところ。またここか。

 そこからStar of Honolulu号に乗って、朝食をとりながら出港。そのあとは甲板なり船室なりを自由に移動して、クルーズを楽しみつつ、あわよくばクジラを目撃しよう、という趣旨のツアーに参加した。クジラがみられる12月~3月くらいの雨期の期間しか運航していないらしいから、ハワイ訪問にわざわざ雨期を選ぶという酔狂な真似に、意味を見出すにはもってこいのツアーだ。

 さて、その食事である。

 ビュッフェ形式だったので、そこで供されたものを公式サイトの内容を転記して書いてみよう。

  • ホットアイテム
  • スクランブルエッグ
  • ソーセージ
  • ライス
  • 各種のフルーツ
  • マウイゴールドパイナップル
  • サンキスト®オレンジ
  • 季節のフレッシュフルーツ
  • ベーカリーバスケット
  • マフィンとエルビンズベーカリー®製ポイロール
  • スウィートバターとジャム
  • シリアルとミルク
  • 飲み物ステーション
  • ハワイアンパラダイスコーヒー®特製 煎れたてのスターカスタム コナブレンドコーヒー
  • 紅茶またはオレンジジュース

 実際、ほぼこのままの通りのラインナップだった。

 そんなに豪華ではないけど、値段もそれほどではなかった(13ドル)のでこんなものだろう。

 私はもう、スクランブルエッグとソーセージばかりを食いまくった。フルーツとか食ってる場合じゃねえ! タンパク質をよこせ! タンパク質を!

 ということで写真のような彩りのない皿を構築したんだけども、スクランブルエッグもソーセージも、両方普通においしくて、大変満足した。あとはハッシュドポテトがあれば完ぺきだったんだけどなぁ。

 スクランブルエッグは、ホテルのとろとろした感じのものではなくて、少ししっかり目の炒り卵っぽいもの。ソーセージはマクドナルドの朝メニューのソーセージに似た味で、周りに少し甘いシロップのような味がついている、変わったものだった。どちらも美味しかったけど、ソーセージに関して言えば、欧米人のしょっぱいメニューに甘いソースを合わせるセンスは、いまだに理解できない。まずくはないけど、必要だとも思わないんだよなぁ。カロリーの蛇足感ある。

 ともあれ、そんな朝食だった。悪くない、というか、好きなものだけ食べられて、個人的には十分よかったよ。

 ツアー自体に関しても、予約をした段階では、朝から船に乗る酔狂な人間がそんなにいるものか、ガラガラなのではないだろうか、と思っていたけど、参加してみれば船室はほぼほぼ満席。案外人気があるツアーのようだった。

 そして食後はひたすら遊覧航行を楽しんだ。

 天気はあいにくの曇り空だったし、結果からするとクジラを見ることもできなかったんだけど、海から見るワイキキの眺めや、甲板で浴びる海風など、非日常感があって大いに楽しむことができた。

 Star of Honolulu号のクルーズは、今回参加した朝食プランだけじゃなくて、ランチプラン、ディナープランもあるみたいだけど、朝食プランはコスパがいいので、割とオススメな気がする。朝の空気は気持ちいいし、仮に外したとしても、損が少ないからダメもとで挑めるしね。

ビュッフェの卵とソーセージ

Star of Honolulu号

船内の朝食の様子

甲板からワイキキとダイヤモンドヘッドを望む

旅飯ハワイ18: Chuck’s Cellar

 2日目の夜は、プライムリブが旨いと評判のレストラン、Chuck’s Cellarに行った。

 プライムリブには1つ思い出がある。

 その昔、カナダ旅行に行ったときに、はじめて「プライムリブ」という単語を目にした。その時は、きっとこれは単なる肉の部位名であって、その部位を焼いたステーキが出てくるのだろう、と思って気軽に注文した。しかし配膳されて出てきたのは、半分生の肉だったから驚いた。旨いは旨かったんだけど、実はそのときは「なんだこれは」という警戒心が強くて、落ち着いて味わうことができなかった。

 その後、ウェブで調べてみればなんということはない、米語圏で言うところのプライムリブとは、英語圏で言うところのローストビーフとほぼ同義であるということだった。なーんだ、そうだったのか。ローストビーフだと思えば、もっと楽しめたのになぁ。プライムリブに正面から挑めなかったことは、1つの後悔として心に残っていた。

 あれから5年。ついにそのリベンジをすべく、今回の旅行でChuck’s Cellarに挑んだのだ。

 店名の通り、店は地下室(Cellar)で薄暗い。ワインセラーのような酒の貯蔵室を模したような内装になっていて、雰囲気がある。日替わりで生演奏も行われていて、さらにいいムードだ。

 が、店内は驚くほど混雑していて、にぎやかだった。それも日本人客が多い。わいわいがやがやとしていて、せっかくのシックな雰囲気は5割減だ。自分もその一員だから、文句を言う筋合いではないんだけどね。しかし事前の調査では、どちらかというと少なくとも日本人には知られていない穴場、のような評判だったんだけどなぁ。これは過去の話だったようだ。

 それともう1つ特筆しておきたいのは、冷房がガンガン聞いていて寒かった、ということだ。常夏のハワイとはいえ、3月の気候はせいぜい日本の6月くらいのもの。そこで設定温度18度以下だろう、というレベルの冷房直撃は、なかなかにしんどかった。

 さて注文したのは、もちろんプライムリブ。

 この店はメインを注文すると、サラダバーとスープバーとパンとがついてくるので、メインが出来上がるまでは、これらで間をつないだ。ハワイ滞在中の食事では、わりと野菜が取れないので、そういうことを気にする向きにはもってこいだろう。

 そして待ちに待ったプライムリブがやってきた。

 小さいほうのカットを選んだので、たったの336グラムだ。多いわ!

 かつてカナダで遭遇したのと同じ、いやそれ以上の生肉然とした風貌(レアで頼んだからな!)。あの時は未知との遭遇で一歩引いてしまったけど、今はそれが頼もしい。

 切って、食う。やわらかい。うまい。

 たぶんカナダで食べたものも同等においしかったと思うんだけど、心理的に安心しているかどうかで、やっぱり印象は大きく違ってくる。料理の素性がわかったうえで食べている今回は、なおさらうまい。うまい。うまい。

 正直料理としては大味といえば大味で、和牛ステーキのようなレベルではないな、と思うんだけど、この大味さを野趣あふれる味と解釈して、野生の肉に溺れよう。

 切っては食べ、切っては食べしているうちに、最初はきついかな、と思っていた336グラムを、しっかり食い切ってしまった。ペロリ、とまではいかないものの、無理ではない量だった。

 付け合わせに選んだ、マッシュポテトともども無事に皿を平らげ、会計とともに過去の後悔をも清算して、気分よく店を退出した私なのでした。

サラダとスープ

プライムリブ

旅飯ハワイ18: まま家

 長い1日目が終わり、2日目。

 朝食を前日の買い出しとあまりもので済ませた後、ダウンタウン方面の市内観光を経て、たどり着いたのは、アロハタワー。

 12年前のハワイ旅行では、アロハタワー周辺は1つの観光拠点になっていて、とても賑やかだった。だからこの日も「アロハタワーまでいけば昼食をいろいろ選べるに違いない」と考えて行ったんだけども・・・。

 いまやアロハタワー周辺は完全にさびれていた。

 12年でこんなに衰退するのか、というくらいアロハタワーは見る影もない姿に。以前はJTBやらHISの拠点があったり、土産物屋や飲食店がひしめき合っていたと思うんだけど、いまや謎の公共施設のようになっていて、観光客目当ての施設はほとんどなく、人通りもまばら。少なくとも期待していたような飲食を採れるようには場所には見えなかった。

 ってことでアロハタワー周辺での飲食を断念。少し歩いたところで見つけた、「まま家」なる和食系の弁当カフェで弁当を買い、オープンテラスでそれを食べることにした。

 買ったのはOkinawan Shoyu Pork Bowl。角煮弁当のようなもの。角煮は「沖縄・しょう油・豚」なのか。無料で味噌汁付き。

 海外の和食というと警戒信号が出てしまうけど、普通に日本の町の弁当屋のような味わいで悪くなかった。それを熱帯植物の植わった、開放感のある回廊のような場所で、外国人に囲まれながらいただいた。大勢の外国人が、みな和食弁当を食べているというのが、不思議な感覚だった。

オキナワン・ショウユ・ポーク

店舗外観(店舗サイトより無断拝借)

人気のないアロハタワー

日記: 3月31日(2018年)

 結構遊んだのでセカンドインプレッション。

 前回少しだけ触って、「良くも悪くもFarCry 4とあまり変わらない」と評したわけだけども、もう少しプレイをして、感想の変わったところや、新たに感じたところがあるので、その辺を思いつくままにだらだらと書いていきたい。

 【×:強制拉致イベントが多い】

 今のところ1番気に入らないのはこれ。

 せっかくのオープンワールドなのに、どこでどう待ち構えていようと、強制的に拉致されてメインストーリーのイベントモードに入るのが嫌だった。

 拉致そのものをイベントにして、「回避した場合」と「回避できなかった場合」とでシナリオを分岐させる、というくらいの工夫が欲しかった。

 プレイヤー側で対策できない理由でピンチに陥るのは、いまいち納得できない。自由がない。90年代のJRPGかと。

 【〇:シナリオバリエーションが普通に豊富】

 前作よりもいろいろな「普通に変な」シナリオが増えている。舞台がヒマラヤや異世界ではなく、モンタナ州ということもあって、なじみのある(?)背景をもとに展開するシナリオが多い。

 「夢の世界で羅刹になる」みたいな「変寄りの変」な前作のサイドシナリオより、「ステーキ肉をタイヤでつぶす」みたいな「普通に変」な今作のサイドシナリオのほうが楽しい。

 【〇:味方に好感が持てる】

 前作は味方のNPCが魅力的ではなくて、「こいつらのために頑張るのかぁ」という気分で遊ぶことを余儀なくされていた。

 今作はそういうところがなく、良くも悪くも普通の人々なので、頑張り甲斐が損なわれない。やったるか、という気持ちになる。

 【〇:敵に好感が持てない】

 前作は敵のNPCが魅力的で、「こいつらを倒すのかぁ」という気分で遊ぶことを余儀なくされていた。

 今作はそういうところがなく、外道&キモイ連中が相手なので、容赦なく叩き潰す気になれる。やったるか、という気持ちになる。

 【×:地域の開放感がない】

 前作では基地を開放していくと、その基地の周辺はすぐに敵部隊との遭遇率が減った(ような気がする)。だから1歩1歩開放していく度に、徐々に勢力地域が増えていくという実感、やりがいがあった。

 でも今作は逆に、基地を開放していくと、敵の怒りゲージが上がってしまって、敵の攻勢が上がる。頑張るほどつらくなる。勢力を増やしていくという実感が薄い。

 【×:敵の航空機がうざい】

 地域のレジスタンスレベルが上がると、敵が対抗策として索敵&殲滅飛行隊をバンバン飛ばしてくる。この飛行機の視認能力が異様に高くて、屋根や密な森林のないところで上空を飛ばれたら、ほぼ必ず敵に発見されてしまう。

 このおかげで地域の中盤以降は、基地開放戦などで隠密作戦をとりにくくなってしまった。スニークアクションの比重が重いゲームにしては、あまりといえばあまりの仕打ち。

 【×:武器種が減った気がする】

 特にSMGの種類は目を覆うばかり。2種類しかない。その分サブアームにもなるマシンピストルが、SMG-11、スコーピオン、A99と妙に豊富なラインナップなのは謎。

 基本のM4系列もないし、前作であったM712とかベクターとかファマスとかデザートイーグルなんかもない。一般兵の装備である基本のアサルトライフルからして、AR-Cとかいう架空銃。GRWであんなに頑張ったのに、ずいぶんこちらは手抜き感ある。

 【×:相変わらずLMGゲー】

 前作ほど圧倒的に強いという感じではないものの、やっぱりLMGが頭一つ抜けて強い。完全下位互換のSMGやARに存在価値なし。

 LMG、スナイパーライフル、ロケットランチャー、サイドアーム。誰だってそーする、俺だってそーする。軽度のガンマニアとしては、ロードアウトに選択の余地がなくて悲しい。

 【〇:シグネチャーウェポンの影が薄い】

 前作はせっかく武器のカスタマイズができるシステムだったのに、カスタマイズ済みのネームド武器(シグネチャーウェポン)が強すぎて、カスタマイズする意味がなかった。強いシグネチャー武器を使うゲーム、だった。

 今作は今までのところ、傑出して強いシグネチャーウェポンがなく、武器種ごとの強弱があるとはいえ、ある程度好みで選んだ武器を好みでカスタムして使っても、大幅な不利を背負うことがない。カスタムシステムが死にシステムになっていないぶんだけ進化した。

 【×:カスタム機能が貧弱】

 好みの武器をカスタマイズして使える、と褒めておいてなんだけど、そもそものカスタマイズの幅は狭い。優劣や好みでつけるというものではなくて、「つけられるものは全部つける」というだけのカスタマイズ。

 まぁ、カスタムできるだけましで、世間的には普通以上の水準なんだけど、もう少しゲーム的な楽しみがあってもいいと思った。

 【×:車両テイクダウンがない】

 たぶんないと思うんだけど・・・。車両テイクダウンはFarCry 4の面白システムだったので、今作でも導入してほしかった。

 あと車両戦関係でいうと、奪ったトラックを基地にもっていく、っていうのもないんだよな。面倒くさいからいらないと思っていたけど、ないならないでさみしい。

 【×:AIがアホ】

 仲間もアホだし、敵もアホだし、なんなら一般ピープルもアホ。仲間は暴走するし、敵は認識能力が偏ってるし、一般人は車で爆走する。FarCry 4の時より劣化してるまである。

 まぁFarCryの狂った世界観だから、こういうおかしなAIの行動がマッチしてもいるんだけど、開発の意図したアホじゃなくて技術不足のアホだろうから、許してやるのもなんかなぁ。

 【△:ハンティングの比重が低い】

 FarCryといえば現代が舞台のFPSでありながら、なぜか動物を狩ってクラフトしたり、動物に乗ったりするという、「無理やりサバイバル感を盛った」ところがユニークだった。
 
 が、そういう要素が、FarCry 5では少ない。動物は単なる換金アイテムをドロップする存在に成り下がっている。弓で狩ると革が損なわれない、というシステムもない。

 個人的には別にハンティングシステムが好きだったわけではないけど、それでもないならないでさみしいな、と。

 【×:寿命は短そう】

 リリース最初の週末を終えたわけだけど、もうシナリオは半分くらいは終わった感じがする。1か月はもたないな。

 【?:アーケード】

 ファークライ・アーケードというシナリオ作成/公開システムが搭載されている。GTAなんかでもあったやつだ。

 まぁ、別に期待していないし、そんなに盛り上がることもないだろうと、冷めた目で見ている。一通りシナリオを終えたら、覗いてみるかもしれないし、覗きもしないかもしれない。

 【△:総評】

 総合的にはやっぱりFarCry 4と同等。Ghost Recon: Wildlandsよりはちょっと落ちる。そんなとこじゃないかなと。

 GRWを遊んだ時には「これはFarCry 5だな」と思ったものだけど、実際にリリースされたFarCry 5で遊んでみたら「これはFarCry 4.5だな」と思ってしまった。そんな感じ。

 出来が悪いわけではない。十分以上に、週末に寝不足になる程度には、とても面白い。FarCry 4と同等というのは、十分な誉め言葉ではある。

 だけど私はFarCry 5には、FarCry 4はおろかGRWをも超えるものを期待していたので、正直なところ残念な気持ちのほうが強くなってしまった。シナリオのコミカルさとか、バリエーションとか、演出面とか、過去作に勝っている部分も、もちろんある。でも、期待したほどではなかった。思ったより進化していなかった。そんな感じだ。