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英国’14: 14.スタントン

 近場周りの日最後のスポットは、スタントンだ。

 ここは日本のガイドブックにあまり載っていないし、いくつもりもなかったんだけど、B&Bに置かれていた地元ガイドでオススメされていたので、行ってみることにした場所だ。

 到着してみると、さすがに地元民オススメだけのことはあった。観光地化されていない典型的なコッツウォルズの村、という風情で、作られた景色ではない、生のコッツウォルズなんだろうな、と思うような街並みを堪能できた。

 それでも多少は知られた村らしく、ぽつぽつと観光客らしき人が歩き、興味深げに建物や草花を眺めていたりもした。でも、それもせいぜい両手で足りるほどの人数でしかなく、景観を損ねる要素にはなりえないものだった。穴場に来たな、という感覚は、旅の興奮を高めてくれた。

 また、街の教会がいい雰囲気だったことも特筆したい。街のメイン通りから少し外れたところにあった教会は、こじんまりとしながらも立派な尖塔をもった、蜂蜜色のレンガでできた建物で、その鄙びた感じがなんともいい雰囲気だった。

街並み(この先行き止まり)

立派な家

花に囲まれた家

ハニーストーンと花

村の教会も蜂蜜色

英国’14: 13.スタンウェイ・ハウス

 今回の旅行スポット報告のなかで1番の小者(記事的に)。それがこのスタンウェイハウスだ。

 そもそも立ち寄る予定もなかったんだけども、スノーズヒルラベンダーから、次の目的地のスタントンに向かう途中、突然目の前に立派な建物の門構えが見えたので、急遽停車して見物を試みた次第だ。

 でも、この日はあいにく休館日。というか、週に2日しか開いていないという場所だった。降りて、門構えの写真を撮って、残念だねー、ってことで、すぐに立ち去っただけの場所となった。

 だから別にこの場で報告するほどのこともなかったんだけども、そういう残念なこともあったということを忘れないために、一応書き記しておくことにした。

 なお、あとでウェブサイトで調べてみると、なんだか壮大な噴水のあるガーデンと館とでなる場所だったらしい。結構よさそうなところで、入れなかったのが返す返すも残念だなぁ。前もって調べておけば、それにあわせて近場周りの日を設定できたかもしれないのに。

閉ざされた門

外から眺めるのみ

英国’14: 12.スノーズヒル・ラベンダー

 近場周りの日と定めたこの日の午後は、さらに近所のチマチマとしたスポットをめぐった。こういう動き方ができるのも、レンタカードライブ旅行の醍醐味だ。

 次に向かったのはスノーズヒルラベンダーというラベンダー畑。コッツウォルズではよくみやげ物屋でラベンダー製品を見かけるんだけども、その総本山のようなところだ。今回訪英したのはラベンダー最盛期の7月。きっとラベンダーが一面に咲いている風景を見られるに違いないと期待した。

 その期待は見事に的中した。スマホカメラの写真ではなかなかその感動を収めきれなくて、いまいちな写真しかなかったんだけども、本当に息を呑む光景だった。好天、紫色の絨毯、ラベンダーの薫る風、遠景に広がるコッツウォルズの丘陵。この季節この場所でしか観られない組み合わせを大いに堪能した。

 このことをB&Bの主人に話したところ、「来週にはラベンダーの刈り取りでした。最高のタイミングでしたね」とのこと。実にラッキーだった。

ラベンダー畑

英国’14: 11.ブロードウェイ

 近場のチッピング・カムデン、ヒドコート・マナー・ガーデンの観光を終えて、一旦立ち寄ったのがブロードウェイだ。

 ブロードウェイというとどうしてもアメリカのミュージカルのメッカを想像してしまうけど、もちろんそうじゃない。この街もやはりコッツウォルズの代表的な街のひとつであり、また、我々の宿泊したB&Bから1番近い街でもあった(正確には間にウィラージーという小さな村があるが)。近いだけにいつでもいける、という感じでこれまで観光していなかったんだけども、ここへきてようやっと観光した、というところだ。

 その名前の通り、道幅が大きくとられているこの街は、広々とした空間が印象的な街だった。周囲の建物の建材こそ、やはり蜂蜜色のレンガでできていて、コッツウォルズらしさを醸し出してはいる。でも、どちらかというと「こじんまり、チマチマした街並み」を想像しがちなコッツウォルズからすると、その優雅な道の広さは、やや異質な雰囲気だった。イギリスの田舎というよりは、アメリカやカナダの田舎、という感じ(知らんけど)。

 道幅の広さの効能もあってか、商業的に利用し易い街らしく、メイン通りの店は素朴というよりは、いかにも観光地的な、あるいは地元民の普段使いとしてなのかもしれないけど、とにかく商売に長けた感じがあった。農民ではなく商人の街、というような雰囲気。ま、これはこれで、変化球として興味深いんじゃないかな。

 ちなみに、そもそもなぜこの街は道幅が広いのか、ということなんだけども、なんでもここは昔、2頭立ての馬車を、峠を越えるために4頭立てに換装する宿場街として機能していたらしい。そんな交通事情から、道の広さと街の名前とが決まったのだそうだ。街の一角にはそのことを示す石碑があったりもして、なるほどといった風情だった。

道路幅が広い

空間が広い

いい雰囲気の食料品店

2頭立て馬車はここまで

英国’14: 10.ヒドコート・マナー・ガーデン

 チッピング・カムデンから車で10分程度のところにある、マナーハウスを改装した庭園がヒドコート・マナー・ガーデンだ。ガーデニングの本場に来たということで、本格的なイングリッシュガーデンのひとつも見て帰らないわけには行くまい、ということで訪問した。

 なお、ここは行ってから知ったんだけども、イングリッシュガーデンといいつつ、作った人はアメリカ人の富豪らしい。だからどうということでもないんだけども、そういうことだ。

 で、庭だ。

 なんでも今はアジサイの季節らしく、はいどれんじゃー(Hydrangea:アジサイ)、はいどれんじゃーいっていた。確かにあちこちでアジサイが咲いていて綺麗だったんだけど、日本人が真っ先に思い浮かべるような、青や紫のアジサイではなくて、ピンクや白いアジサイが多かった。

 そのほか、庭園内は生垣で数十ブロックに区切られていて、それぞれのブロックで、それぞれのテーマに沿った見事なガーデニングが施されていた。私には庭のことはよくわからないんだけども、これを維持するのは相当なコストがかかっているであろうことは、想像に難くなく、そういう感覚で恐れ入ってしまった。

 ただ、なんだろうな。おもったよりもこじんまりというか、私のような素人にも、ガツンと衝撃を与えてくれるようなものではなかったかもしれない。私のような素人の場合、もっとデカさとか、過剰なまでの華美さとか、そういうものがないと感激できない。そういう点で、英国は趣味がいいというか、成金趣味に走らないので、玄人向けのように感じたよ。

ガーデンの入り口建物

ガーデンの様子1

ガーデンの様子2

ロングウォーク

ハイドレンジャー