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ヘルニア闘病記: 02.検査

 立てない。歩けない。

 座っているとなんでもないのだけど、立っているとすぐに左脚の内部に鈍痛が牙をむき、立っていられなくなる。座ると、それまで痛かったのが嘘のように、スーッと痛みが引いていく。これは寝ているときも同様で、横向きに腰を曲げて寝ていれば痛くないんだけど、体を伸ばして仰向けやうつ伏せに寝ていると、脚が痛くなる。

 病院嫌いの私は、ここへきてやっと受診を決意した。今にして思えば遅すぎる決断なんだけど、もはや後の祭りだ。

 検査では問診の内容からすぐに椎間板ヘルニアが疑われた。私もインターネットで飽きるほど自分の症状は調べていたから、きっとそうだろうとこの頃には思うようになっていたので、驚きはしなかったし、それがどんな病気なのかもわかっていた。

 レントゲンでは椎間板ヘルニアを示すような確固たる画像は得られなかったが、続いて撮ったMRIではしっかりと椎間板ヘルニアを示す画像が得られた。MRI写真では私の腰椎の中を通る神経を、私の椎間板が圧迫しているのが、素人目でもハッキリとわかった。それほどに、大きく歪んで露出した椎間板がそこにはあった。

 私は椎間板ヘルニアにかかったのだ。

ヘルニア闘病記: 01.予兆

 最初の違和感はかかとだった。

 左足のふくらはぎからかかとにかけてが硬い。凍ってしまったように感じる。つま先を上げることが難しい。無理やり屈伸をしたりしてほぐせば、硬さはすぐに和らぐが、歩いたり立ったりしていると、またすぐに硬くなる。

 これが結局、椎間板ヘルニアの初期症状だったんだけど、このときはまだ筋肉の異常、つまりただの運動不足によるものだとか、就寝中に緊張していて固まっているせいだとか、そういうものだと思っていた。

 しかしそんな見立てに冷水を浴びせるように、3ヶ月ほどで脚の異常は次のステップに進み、それはもう少し暴力的なものになっていた。

 立ち歩いていると、左足のひざの裏側からふくらはぎにかけての、脚の内部が痛むようになった。痛む箇所が「脚の中」という感覚で、「骨をつねられている」という表現がしっくりくるような痛みだ。脚の表面をさすったり圧迫したりしても、到底届かない場所が痛く、慰みにならない。神経に病因があるのだな、ということは直感的にわかった。

 でも、我慢できない痛みではなかったし、少し座っているとすぐに痛まなくなるものだったので、そのまま放置していた。そのうち治るだろう、と高をくくっていた。ちなみに中国旅行に行ったときは、この状態だった。

 だが、一向にこの症状は改善しなかった。脚の痛みをごまかす生活は、時間がたつほどに悪化していって、やがて私は10分と歩けない体になっていた。

ヘルニア闘病記: 00.はじめに

 10年ほど前、私は椎間板ヘルニアという病気に罹り、闘病、入院を経て、快癒した。その話については、旧Fly Dukedomでも述べていて、途中まで入院記録のようなものも残っているんだけど、少し中途半端な状態だ。

 そこで、ちょっとこのあたりを簡単に整理して、現Fly Dukedomのほうにも記録として残しておこうと思いたった。

 ちなみに、04~07は退院直後に書き、旧Fly Dukedomに掲載したものを加筆修正したもの、それ以外はその10年後である今、回想しながら書いたものになる。

 内容予定
  00.はじめに
  01.予兆
  02.検査
  03.入院まで
  04.入院1日目/手術3日前
  05.入院2日目/手術2日前
  06.入院3日目/手術1日前
  07.入院5日目/手術当日
  08.入院6日目/手術1日後
  09.入院7~9日目/手術2~4日後
  10.入院10日目/手術5日後
  11.入院11~19日目/手術6~14日後
  12.入院20日目/手術15日後
  13.入院21日目/手術16日後
  14.入院22日目/手術17日後/退院日
  15.おわりに

日記: 1月26日(2011年)

 私は基本的に私服で通勤をする人間なので、日々の通勤ではスニーカーを履いている。

 そんな私の普段履き兼通勤用スニーカーは、ここ数年代々アディダスだった。スーパースター、カントリー、スタンスミスあたりのクラスの、まぁ普通のスニーカーラインを、1年に1回ペースで履きつぶしてはローテーションさせてきた。

 私はいわゆるスニーカー好きとか、スニーカーに詳しい人ではないので、アディダスにこだわった理由は、特にあったわけではない。ただ毎年のスニーカーを買い換えるという「作業」をするときに、選考に縛りがあったほうが楽だということと、入手しやすいナイキ、アディダス、ニューバランス(NB)あたりを見回すと、アディダスに一番私の好みに合うデザインが多かったというだけだ。基本スニーカーは白だろ、って思うんだけど、アディダスは白が映えるデザインが多いと思うんだよね。

 さて、そんなことを去年なにかの飲み会かなにかで言ったところ、スニーカーに一家言ある人に「一流の人間はNBを履くのだ。アディダスは下層民の靴なのだ」などと力説されてしまった。曰く「アディダス民がNBを履くと、天空を歩いていると思うであろう」だそうだ。

 別に私はアディダス贔屓なわけでもないので、そういわれても特にむっとすることはなく、どちらかというと「ほほう、それは次回購入しにはNBにしてみてもよかろうな」と思った。ま、正直NBはデザインがウンコだと思うんだけどね。「N」はないだろう、と。日能研かよ、と。でも、まぁ、それほどまでにいうのであれば履いてみたい。

 ってことで先日、ボロボロになったスタンスミスに替えて、NBの安めラインのMS574を購入してみた。現在絶賛使用中だ。

 肝心の使用感なんだけど、悪くないね。履き心地がやわらかくて、優しい感じがする。購入したのがローエンド~ミドルエンド級のものだから、「空を飛んでいる」感まではさすがになかったけど、1歩1歩がソフトだ。同価格帯のアディダスのものは、もっと硬質な履き心地のように思う。うん、確かに少し高級な履き心地と言えなくもないな。なるほど。

 でも・・・。

 やっぱり、「N」はないわー。

日記: 1月25日(2011年)

 ゲームネタは日記で書かん、と言っておきながら結局書く。寝れないので更新シリーズ後編。

 ロードス島戦記がオンラインゲームになるらしい

 聞いた瞬間「おっ!」となって、1秒後に「いや…」となって、さらに2秒後に「ないな」となった。

 1990年代にこのニュースが流れていたらもっと期待していたと思うんだけどね。でもいかんせん、この手の有名作品(漫画、小説、ゲーム問わず)のオンラインゲーム化は、成功したためしがないわけで。どうせこれも、原作への思い入れを台無しにする量産型MMORPGか何かになって、すぐ憤死するのだろうなと諦観してしまい、そんな醜態をさらすくらいならはじめからやらないでくれ、と思ってしまった。

 とはいえ、まぁ、原作にそれほど思い入れがあるかというと、あんまりないんだけどね。一応最初から最後まで通して読んだはずなんだけど、終盤をあんまり覚えてない。オルソンがウリィィィィィとなるあたりが私の中ではクライマックスで、その先がどうにも思い出せないんだよな。そのあと、短編みたいなのがきて、若者の話になっていったような気がするんだけど、その辺からは興味をそんなにもっていなかったようで、全然思い出せない。

 そんなことを思い返しながら考えるわけだけども、そもそもロードス島戦記の世界って、そんなにMMORPGに向いてないと思うんだよな。まずロードス島という島は、オーストラリアみたいなカタチだった気がするんだけど、その時点ですでにかなり地味なカタチだし、しかも、そんなに広くないイメージが勝手にある。マップ的な魅力がとても薄い。で、原作つきだからそんなにトンデモ展開にも出来ないだろうし、さらに、南にあるちっこい島(名前なんだっけ)以外の国は比較的仲良し・・・あれ?ちがう?・・・だとするとストーリーも地味そうだ。まぁ、いずれにしても、なんか全体的にスケールが小さいことしかできないような気がしてならないよ。

 これはソードワールドオンラインにしたところで同じことで、この一連の世界の世界観というか世界法則って、なんつーか、「常軌を逸することが出来ない」イメージがあるんだよね。「小さな生活の厄介事」とか、「日常の背後に潜む悪意」のようなものを描くのに向いているけど、世界を滅ぼしかねない巨悪が都合よく何度も何度も出現しては、都合よく何度も何度も現れる不世出の英雄に倒されて、それでいて世界が破綻しない、というような破天荒でご都合主義的なスケールの大きさがない。だから、MMORPG化しても、相当うまくやるか世界観を壊すかしないと、拡張性が乏しそうだ。

 とはいえ、別にMMORPGになるとは書いてないんだよね。MORPGとか、ブラウザゲームとかならまた話は別だな、うん。だからまぁ、完全に余計な妄想なんだけども、こういう妄想が楽しいってことで・・・あぁ、眠くなってきた。のに、もう夜明けだ・・・むーん。