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日記: 12月28日(2007年)

 ここ三日ほど流行性感冒というヤツでダウンしていました。年末休みにギリギリかぶらないタイミングで私に特別前倒し休暇を与えてくれるとは、噂ほど悪いやつではないかもしれません。でも苦しかったのでやはり許さん。

 さて、そんなわけで三日ほどゲームをする気にもならず、部屋の中で寝たり、座ってTVの音だけ聞いていたり、PCを試みに立ち上げては画面を見ているだけで疲労して床についたりという、非常に外的刺激に乏しい生活を送っていた。しかしそんなことをしていると、普段はなかなかしづらい「落ち着いた熟考」なんてことができる・・・なんてわけもなく、実際のところなにかを考えるということが一番の困難作業だったため、日記のネタは特に考え付きませんでした。おわり。

 ・・・で終わってしまってはお話にならないので、とりあえずこれが今年最後のエントリーになるかもしれないし、近況とか、雑感とかを述べて体裁を取り繕おうかと思う。

 ・入院

 一週間ほど前、親父がモウマクハクリというやつで入院した。この病気、無知な私は、ボクサーとかが殴られてなる、外傷性の疾患だとばかり思っていたんだけど、ほとんどは眼球の経年劣化によって起きる病気なんだそうな。そしてイコール盲目のようなイメージだったけど、今は外科手術で9割方直るんだそうな。幸い親父も手術により順調に回復中。入院手続きとかでいろいろ奔走したけど、なにかと勉強になった次第。

 ・流行性感冒

 ・・・にかかったと冒頭では言ったけど、本当にそうだったのかは実は不明。私、風邪ごときでは病院にはいくべからず、という教えの元に育ちまして、たとえインフルさんといえども、「異常行動」「40度を超える高熱が数日」というような重篤な事態以外では、病院の必要性を全く感じないわけでして、医療従事者たる肉親も「アンタはそれで別にいい」とめんどくさそうに言っているわけでして、そのため今回の病についてもインフルエンザだったという診断結果を得ているわけではないのでありまして、すなわち、ひょっとしたらただの重い風邪だったのかもしれない。症状は、半日間で急に39度の高熱。二日間持続。半日間で解熱。それに伴う、筋肉痛、頭痛、鼻水鼻づまり。消化器系の疾患なし。うーん、インフルさんだったのかなぁ?

 ・パンドラサーガ

 ゲームに傾ける情熱の3%くらいを費やして応援している、和製(?)PvP志向MMORPGパンドラサーガの大規模テストが知らん間に行われていたらしい。結局面白そうなのかどうかは良くわからず、テストサーバーは脆弱そうだ、くらいの情報しか私は得ていないんだけど、思いのほかグラフィックはがんばっていて傾ける情熱が5%くらいになった。でも、面白さそのものの情報こそが重要だよなぁ。私の持論では、ある程度面白さと開発期間は比例するんだよなぁ。ふむ。

 ・Hellgate:London

 次世代Diabloとでも言うべきHellgate。これまた知らん間に発売されてやがりよった。結構期待していたんだけど、1)EQ2JE復帰ブームとかぶった、2)宣伝活動が地味、3)ゲーム世界そのものが地味、という3重苦のため、完全に私の脳内からは存在が消えていた。まぁ、すごい面白ければ無視していても評判が耳に届くんだろうから、そこまでじゃなかったってことかなぁ。「ストイックに自キャラ育成」か「友達とワイワイ」なゲームは、前者目的の人はいいとして、後者目的の人は相当に「面白くなるためのハードル」が高いんだよなぁ。

 ・WHO

 いつまで延期なのやら不明。EQ2JE飽きるのはまだ少しかかりそうなので、来春くらいでいいかな、とは思っている。

日記: 12月20日(2007年)

 年の瀬も押し詰まった今日この頃皆さんいかがお過ごしでしょうか。

 ってなわけで、年末年始年度末年度初め恒例、要するに毎年やる時期がいまひとつ一定でない「蝿公国的オンラインゲーム大賞」を、今年も発表!

 今年やったオンラインゲームを可能な限り思い出すと・・・

 Vanguard(VG)
 ロード・オブ・ザ・リングオンライン(LotRO)
 モンスターハンターフロンティアオンライン(MHF)
 三国志オンライン(3ON)
 エバークエスト2(EQ2JE)

 ノミネート作品はこんなところかな? 他には思い出せないので、仮にプレイしていたとしても、思い出す価値もないほど印象に残らなかった・・・ということにしておこう。

 以上のノミネート作品を見てみると、今年の傾向は、1)MO/MMORPGばかり、2)日本語版が多い、という傾向が見て取れる。日本のMMORPG界の発展を願う私としては、大変嬉しい傾向だ。特に量産型クリックMMORPGではないものの選択肢が増えてきたことは、大変評価したい。

 さて、この作品群に序列をつけるとすると・・・下位は簡単だけど、上位が難しいところだな。抜きん出たのもなければ、がくんと下がるものもない。うーん、ちょっと上位に差をつけられないので、今回は

  入選:VG、MHF、EQ2JE
  落選:LotRO、3ON

 という、非常にアバウトな位置づけでお茶を濁すとしよう。

 まず落選の2タイトルから。

 LotROは、決してできが悪くはないし、良くまとまっていた。ただそのまとまりがあまりにも小さく、全体としてこじんまりとした印象を拭い去れないものになってしまっていたのが致命的だったように思う。ゲームのプレイ体験が薄いものになってしまって、興奮もそこそこ、没頭度もそこそこ、面白さもそこそこ、というような、中庸なゲーム、中途半端なゲームというのが、私の感想だ。私の評価において、同じように中途半端だったVanguardとの決定的な差は、その中途半端の裏返しに、完全だった場合のスケールの大きさが見えるかどうかにあった。

 3ON(なんて略し方はするのかも知らない)は、まぁ論外。上記のLotROは、私の記憶にさして残らないゲームとなるタイトルに過ぎないようだけど、そのLotROですら同列に並べたことには申し訳ない気持ちでいっぱいになるくらい、3ONはノミネート作品の中では群を抜いた駄作だ。私はつまらないゲームはプレイしなければいいだけで、別段文字をもって貶める必要はないと思っている。だから多くは罵らないけど、センスがなくてつまらないのと、志がなくてつまらないのでは大きく異なる。一応仮にも日本の大手ゲーム企業が、こんな情けないものを造り、かつ、売っていることには、非難の声を上げざるを得ない。

 続いて、入選の3タイトル。

 入選タイトルについては、それなりに長く遊び、その感想らしきものをすでにどこかに書いているので、繰り返しになるような内容を、ことさら改めては述べない。ただ入選で悩んだ内容については述べなければ意味不明なので、それに絡む部分を述べたい。

 まずVG。3タイトルの中では、最も完成されておらず、最も出来が悪く、最も革新的なゲームだ。公正な判断をするのなら、実際になされた内容のみをもって評価すべきで、その場合VGは他の入選作よりもやや落ちる。だけどVGの掲げた理想の輝きに、ワタクシ、かなり目がくらみました。そしてもうその眩い光輝は失われているんだけど、その光が見えていたときの興奮は今でも鮮明に覚えていて、それで評価が揺れてしまった。この興奮を「ゲームの1要素として評価」すべきかどうか、「興奮させてくれたことに対する評価」をすべきかどうかは、非常に難しいところだけど、私の主観的序列を求めるこのランキングでは、是とした。また、VGは入選3作品の中で唯一のオリジナル作品であるという点も、他2作品と比べたアドバンテージとした。

 続いてMHF。オンラインでこれだけ高質なアクションができるRPGはなかった。他媒体で同シリーズを未プレイだった私にとって、この新鮮さはほとんど革命と言ってよく、この一点だけで通常なら年間トップでも間違いはない作品だ。ただMHFの場合、露骨なコンテンツの使いまわし作品であること、オンラインゲームとしての体裁があまりに整っていなかったこと、コンテンツ供給が稚拙だったこと、などが大いに引っかかった。VGとは正反対に、制作運営サイドの理想の低さが落とした影の濃さが、大いに評点を下げている。私としては、理想の低さをもって生み出されたこのゲームを、破格に評価するわけにはいかなかった。

 そしてEQ2JE。しばらくプレイしない間に、文句なしに良いゲームになった。ゲームとしての質は、リリース直後とは天地の差がある。リリース直後にプレイし、半ばで挫折した人には、是非もう一度やって欲しい。SOEの回し者ではないけど、EQ2の評価があの時点のもので終わっては、ここまで改善した製作チームがあまりに不憫だ。またゲームそのものの質の高さに加えて、ローカライズの質の高さがすさまじい。ここまでのローカライズをして、どれほどの利益になっているのか心配になってしまうほど、自然な訳になるよう細心の注意が払われている。会話でない部分、例えば情報欄の説明部分とか戦闘ログなんかは、かなりおかしな機械翻訳のままだけど、これらは費用対効果の薄い部分だと判断して、ばっさりと切ったんだろう。妥当な判断だと思う。今後の欧米産MMORPGのローカライズの手本となるべき作品だ。・・・でも、所詮は復帰ゲーム。今年出たゲームを押しのけて1位にしてしまうには、少し抵抗があった。

 というわけで、蝿公国的オンラインゲーム大賞2007は、落選2作、入選3作という、あまり面白みのない結果になった。来年はWHOがくるのか、はたまたダークホースが来るのか。なんでもいいから入選ゼロはやめてくれよ! 頼む!

日記: 12月4日(2007年)

 朝いつものようにPCの電源を入れ、出発前のメールチェックや、各種情報確認をしていると、突然モニターが「バッツーン!」という破裂音とともにブラックアウトした。

 モニターの電源をオン/オフしてみたり、PCを再起動してみたり、メニューボタンをカチカチ押してみたりしたんだけど、全く状況は変わらない。どうやら完全に故障してしまったようだ。古いモニターだから、経年劣化だとあきらめたほうがいいんだろうな。死亡確認。

 ご臨終を迎えたのは、長年使い続けてきたIIYAMAの17インチCRTディスプレイだ。ACのβテスト中に先代がぶっ壊れて購入したような記憶があるから、それから今日まで、かれこれ7,8年は使ってきたことになる。長年にわたって、昼夜問わず、もうこれでもかというくらい使い倒されたディスプレイは、この10年間で私が最も長く見つめ続けた対象といっていい。年季の入った昔ながらのクリーム色の筐体は、自分の所有物でなかったら確実に嫌悪感を覚えるレベルにまで黄ばんでいて、そこかしこに埃だの、なんだか良くわからない液体の飛沫の痕だのがこびりついている。だけど、それすらも愛嬌だと思えるほどに、私の相棒として良く戦ってくれた。うむうむ、まだまだ君に不満はなかったけど、安らかに眠るがいい。

 ってことで、今日は帰り道に某大型電気量販店に立ち寄って、液晶モニターを購入することにした。別に液晶でもCRTでも、どっちでもよかったんだけど、ただ単純に運搬の重量の関係で液晶モニターにしたのだ。

 しかし、いざ店に入ってみると、ずらりと並んだ液晶モニターの中から、一体どれを選べばいいのかさっぱりわからない。ちょっとは調べてから来るんだった、と後悔はしたもののあとの祭り。ここで慎重な人なら、後日出直し再突入になるんだろうけど、私はこういうとき、もう1回出向くという面倒くささに負けて、勘で購入してしまうタイプだ。ええい、ままよ。である。

 とはいえ、いくら眺めたところで、わからないものはわからない。30000円のモニターと、50000円のモニターの違いが全く見て取れないのだ。モニターの隅っこに張られたカードに小さく書いてあるスペックが、異なっているがゆえの値段の上下ならまだわかる。だけど液晶モニター業界はどうも、このスペックと価格との相関関係が薄いようで、あてにならない。スペックの値が同じなのに価格が大きく違っていたり、それどころか、スペックが劣るほうが高かったり、といったことが日常茶飯事のように散見されるのだ。よって、素人にとってはスペック値は見るだけ無駄といえよう。実家のモニターがグレアパネルで、その眩しさに閉口しているから、ノングレアにするというくらいの指標はあるけど、それ以外はもうなにがなにやら。

 ってことで、チョイスの方法を変えることにした。というか「品質」をみきわめることをあきらめたのだ。考えたところで確たることはわからないので、「品質は同一価格帯ならほぼ同一レベルである」と仮定することにして、チョイスの基準にはしないことにしたのだ。

 そこでまず値段。安いのにしよう。5万円以下の価格帯で、安いほどよいとする。同時に、クラス最安値は避ける。安い理由がわからないから危険だと判断した。

 次にサイズ。今が17インチなので、17インチ以上なら文句はない。でもどうせだからワイド画面とやらに手を出してみたいものだ。そうすると・・・まぁ大きすぎてもゲームユースでは視線を走らせるのが大変だし、20インチワイドといったところか。

 そして省スペース。液晶といえば省スペースである。せっかく液晶にするのだ、省スペースが図りやすいものとしよう。省スペースなんて、どの液晶モニターも変わらないんじゃ? と思うかもしれないけど、私の環境下では大きく省スペースを図れる要素があるのだ。それがスピーカーである。

 私は今、850円の腐れスピーカーを使用している。そしてそれでなんの不満もない。サウンドカードは無論オンボードだ。そんな私にとって、スピーカーなどというものはモニターにくっついている程度のものでなんの問題もないのだ。むしろスピーカーをモニターと一体化することによって、腐れスピーカーふたつ分のスペースが空き、しかもコンセントソケットも1つ空くというのは、大変魅力的なのである。

 というわけで、5万円以下、20インチワイド、スピーカー付、という条件でチョイスした結果・・・。

 BenQ E2000W(実売30,000~35,000円程度)

 を購入するに到ったのでありました。

 使ってみると、なんだかちょっと明るさが強い気がするけど、十二分に美しいと私には感じられた。EQ2をプレイしてみても、何の問題もない。少なくとも老朽化していた今までのモニターよりは、だいぶいろいろなものがくっきりと見える。うむうむ、満足できる品質だ。

 特筆すべきは大幅な省スペース化で、PCデスク上の空間が恐ろしく広大になってしまった。今まではモニターとキーボードが接するかどうかというゼロ距離状態だったのに、今ではその間隙に週刊少年ジャンプを縦置きできるほどのゆとりがある。スカスカすぎて、その空間をどう有効利用したものか悩んでしまうほどだ。モニターの圧迫感がなくなると、部屋全体が広くなった気さえする。恐るべし、省スペース! 私、大喜び!

 ってなわけで、モニターがぶっ壊れるという不幸はあったものの、結果として環境は改善され、気分も晴れた。これからはこの新しい相棒を見つめる日々だ。

 願わくばこやつが、いわゆる「目が疲れるモニター」でないことを祈るよ。

日記: 12月3日(2007年)

 さくらインターネットのレンタルサーバーの管理画面に、さくらインターネットの前社長の辞任と新社長の就任のお知らせが表示されるようになった。

 知っている人は知っていると思うけど、この社長交代劇の背景は、すごく大雑把に言ってしまえば、

 「ロード・オブ・ザ・リング・オンライン日本語版が大失敗」

 という悲しい結果によるものらしい。

 さくらインターネットの前社長は、EQ1を何年もかけてレベルキャップに到達させたという、相当なMMORPG好き、MMORPGに理解のある人物であるらしい。で、その趣味が高じてなのか、はたまた商業的な判断だったのかはわからないけど、さくらインターネットは、米国ターバイン社製オンラインゲームの日本語版ライセンスを取得し、MMORPG事業に参入していた。しかし、どうやらそれが商売として成り立たなかったようなのだ。

 LotROを早々に見切った私がいうのもなんだけど、正直に言って残念だ。これで、日本で「本格MMORPG(曖昧な定義で申し訳ない。EQ、DAoC、WoWクラスの、世代最高峰のものと思ってください)」が普及する目がさらに薄くなり、私の望む未来が、もううっすらとすら視界に入らないほどに、大幅に遠のいてしまった。この「大会社の社長が本格MMORPG好き」という、千載一遇の好機を逸したのが、返す返すも残念でならない。

 組んだ相手がターバインってのがなぁ、とか、もはやMMORPGというビジネスモデルが云々、とか、言いたいこと、言われ続けていることはいろいろあるんだけど、その辺は考えずに、今はとりあえず残念とだけ言っておこうと思う。

 自分好みのMMORPGのために巨額の富を投じる。そんなMMORPGプレイヤーの誰もが夢見るシチュエーションを実際に実施した、史上数少ない例が失敗に終わった。これが日本で最後の例になってほしくはないけど、あとに続くものの出足を鈍らせるには、十二分以上の効果を上げたに違いない。

 嗚呼、お先真っ暗。

日記: 12月2日(2007年)

 紅葉の山々を眺めに、道志みちを往復してきた。

 前回道志に行ったのは、今年の初夏6月中旬だった。あの頃はまだゼルビスに乗っていたので、今の愛車FZ6S2で行くのは初めてということになる。

 で、まぁ期待通り、道中の山道から見える、赤く黄色く色づいた秋の山々の風景はすばらしかったんだけど、残念なことに道中半ばにして頭痛を発症してしまった。本当は道志みちを山中湖まで抜けて、富士山を横目に中央道を駆け戻ってくる予定だったんだけど、おかげでそこまでいく気力がなくなってしまった。

 なので、道の駅「どうし」で豚汁をすすり、少し休憩をしてから、速やかに帰路に着いたのでした。あぁ、天気もそこそこ良かったし、まだ冬本番の寒さはなくて、でも冬特有の空気の透明感はあって、実にツーリング日和だったのに、残念だ。

 そろそろ身を切るような寒さの季節。しばらく我が愛車君も、近隣ラーメン屋めぐり専用機に身をやつすかもしれないなぁ。