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英国’14: 3.ストラトフォード・アポン・エイボン

 ストラトフォード・アポン・エイボンといえば、英国の産んだ希代の劇作家ウィリアム・シェイクスピアの故郷として広く知られる街だ。地理的には、今回4日間滞在したコッツウォルズ地方の、最北端に当たる位置にある。

 そんな街なので、観光の目玉も当然シェイクスピア関連のものが主となる。シェイクスピアの生家を含む「シェイクスピアセンター」、シェイクスピアの孫娘夫婦の家「ナッシュの家」、シェイクスピアの嫁の実家「アンの家」などなど、これでもかのシェイクスピアづくし。孫娘夫婦の家とか、嫁の実家とか、いくらなんでも便乗しすぎだろ、と思わないでもないけど、そこはガーデニングの国イギリス。家そのものだけではなく、その庭園を見事に整備することで、観光地としての体裁を維持しているらしい。

 とはいえワタクシ、恥ずかしながらシェイクスピアの作品なんて、本で読んだことも、演劇をみたこともない。ロミオとジュリエットのバルコニーのシーンをなんとなく知っているくらいで、オセロもリア王もあらすじすら知らない。そんなわけで、「一応有名なところだから近くに来た以上は行ってみたけどさほど興味はない」という立場で、軽めに観光をしてきた。

 B&Bで朝食を採った後、30分ほどのドライブでストラトフォードに到着。3、4層くらいの屋内駐車場に車を停め、観光を開始した。

 ちなみに英国では駐車料金は前払い、というのが多かった。駐車場に車を停めたら、発券機で停めたい時間分のチケットを買い、それをダッシュボードに外から見えるように置いておく。定期的にチェックしに来る(らしい)係員が、チケットがなかったり時間切れだったりする車を見つけると、その所有者にいくばくかの罰金請求が届く。というようなスタイル。

 今回、そんなに興味のなかった場所だから、短く見積もってランチ時間込みで3時間のチケットを購入したんだけども、この見積もりが甘くて失敗した。理由は後述しよう。

 まず観光したのは、王道のシェイクスピアセンターだ。センターの展示と、整理された庭園と、シェイクスピアの生家とが合体したような、複合観光施設だった。ストラトフォードに来た以上、当然観なければならない場所ではあるんだけども、当初の予想通り、シェイクスピアに興味薄な私としては、別段面白いところではなかった。

 特に辟易したのが、有名な観光地かつ夏休みなだけに、中国系の観光ツアー軍団が大挙して押し寄せていたことだ。人が見ているもののまえに強引に割り込んでくるわ、ぎゃーぎゃーうるさいわ、と迷惑極まりない。このおかげで落ち着いて見物することができなかったということも、この場所の印象をマイナスなものにしてしまった。

 続いてシェイクスピアの孫娘婿の家であるところの「ナッシュの家」なるところにもいったんだけども、印象は同じ。こちらはややマイナーなせいか中国系観光ツアー客はいなかったけども、シェイクスピア本人の生家にすら興味を抱かない私が行っても、本人の生家以上に面白く感じるわけもなかった。

 純粋に街として見ても、ストラトフォードのメインストリートはちょっと観光地化されすぎな感じで、私の興味の外にある場所だな、と感じた。

 低調な盛り上がりしか感じないままに、ティールームでランチを取りながら次の作戦を練ることにした。なんとかもう1つ、この街でいい印象を残して帰りたい。

 ええと、結局シェイクスピア関連を観ても、そんなに気持ちは上がらないんだよな。よし、それならばエイボン川のほとりまで行って、ナローボートなんぞを眺めるってのはどうだ。また違った印象が抱けるに違いないぞ。ナローボートの行きかう風景は、いかにも古き良きイギリスといった趣のものだし、きっといい思い出になるに違いない。

 ・・・となかなかいい計画を思い立ったんだけども、そこには致命的な欠陥があった。

 気が付けば駐車場の時間切れまで、あと20分程度となってしまっていたのだ。20分ではランチを取ったティールームから、エイボン川の河畔までいって、駐車場に戻る時間はない。かといって今から駐車場までいって、1時間ぶん発券しなおすのも時間的、体力的に厳しい。うーん、今回はここまでであきらめざるを得ないか。

 ってなわけで、なんだか消化不良の状態のまま、すごすごとストラトフォードをあとにしたのでした。

 教訓:1度きりの旅行なんだから前払い駐車場はケチケチしないで長めに買っておこう

シェイクスピアの生家

シェイクスピアセンター内の庭園

センター前の街並み

FF14: コンテンツルーレットEX

 私がFF14を再スタートして早々に負ったミッションは、「週に450個のアラガントームストーン:戦記を集めなければならない」というものだった。

 プロFF14プレイヤーに言わせれば、「モブハントが最速」「集めようとしなくても戦記のほうから寄ってくる」そうだけども、私のようなぺーぺーにはそういう真似はできそうにない。

 ってことでいろいろと調べた結果、私が意図的に無理なく戦記を集めるなら、1)フロントラインに乗り込みまくる、2)デイリーのコンテンツルーレット:エキスパートを回す、のどちらかだろうという結論に達した。実際には、毎日デイリーをこなしたあと、必要に応じてフロントラインで補う、という折衷案になるのだろう。

 フロントラインについては、既にいった事があるし、いつでもいける。でもコンテンツルーレット:エキスパートに関しては、まず該当するインスタンスダンジョンにいけるようにコンテンツを解放し、1度はクリアーしておかなければならない。

 ってことで、ごにょごにょと頑張ったすえ、やっとその該当する3つをクリアーしてきたよ。

 これで、いつでもデイリーのコンテンツルーレット:エキスパートに参加できる身分になったわけだ。さて、コツコツと戦記集めをしようかね。

 以下、それぞれの感想。

 【財宝伝説ハルブレーカー・アイル】

 まずいったのはこれ。自分の力量が、コンテンツルーレット:エキスパートなどという仰々しいカテゴリに入っているインスタンスダンジョンに乗り込めるレベルなのかがわからなかったので、FCの仲間に介護をお願いして、恐る恐る乗り込んだ。

 んが、結果からすると、思ったより難易度が高くなかった。拍子抜けだ。

 私が休止する直前に増えたインスタンスダンジョンは、どれもかなり歯ごたえのあるダンジョンで、CFで参加することに面倒くささを感じるものだった。でも今回追加された「コンテンツルーレット:エキスパート」カテゴリのダンジョンは、その名に反してマイルド風味のようだ。これなら残り2つも十分こなせそうだと自身をつけたよ。

 【惨劇霊殿タムタラの墓所】

 次は勇気を出して単身CFで参加したタムタラハード。難易度はハルブレーカーと同じく、余裕のあるものだった。いいぞいいぞ。

 ただ、ここはシナリオがかなりの欝展開。操作難易度よりも、内容の重さが特徴的だった。

 この参加では、タンクの人が初見の私のために、ストーリーに関するオブジェクトの位置を教えてくれて、内容を読む時間を待っていてくれるという、超親切な待遇に浴した。その親切に報いるべく、私からも「モイキー」とか会話のきっかけを作っていくと、さらに他の人たちもその会話にのってくる。とかく無言で進みがちなCFにしては珍しく、和気藹々とした攻略を楽しめた。

 【城塞奪回ストーンヴィジル】

 ストーンヴィジルハード。未だにストーンヴィジルとゼーメル要塞の区別がつかないのは内緒だ。

 ここは3つの中では一番単調に思えたかな。なんとなく冗長というか、中だるみするように思えた。まだしも面白かったといえるのは、砲撃戦のボスかな。かなりカオスというか、ぐちゃぐちゃな展開だったけど、コンテンツとしては変化球でよかったと思う。

 砲撃戦に問題があるとすれば、大砲の操作のような時に出てくる追加アクションバー(?)の仕様が、お世辞にも親切とはいえないゲームだ、ということかな。キー設定をちゃんとしている人はともかく、多くの人はめったに使わない追加アクションバーを、あたふたとクリックして操作しているに違いない。どうせ大砲操作時にはメインスキルは使えない(よね?)のだから、多くのゲームがそうであるように、「追加アクションバーはアクションバー1と入れ替え」とかでいいと思うんだけどなぁ。

英国’14: 2.ソールズベリー

 ストーンヘンジ観光を終えたあと、昼食とちょっとした観光を兼ねて、最寄りの都市ソールズベリーにまで足を伸ばした。ストーンヘンジからは車で15分程度だったかと思う。

 都市内の公共駐車場を探し、停める、ということは英国内では初めてだったので、果たしてどうなることかと不安だった。結果としては、何度か迷走しながらも、ナビと標識とを頼りに何とか駐車できたので、ほっとひと安心だ。

 ソールズベリー観光の目的は、ソールズベリー大聖堂見学だ。ソールズベリー大聖堂の特徴は、英国随一の高さを誇るらしい尖塔と、現存する4つの写本のうち最良の状態のものといわれる、かの「マグナカルタ」の写本が保管されている、ということにあるらしい。

 駐車場から大聖堂まで、地図でみた限りでは、徒歩7、8分といった距離か。標識に沿って、ソールズベリーの街を歩いて進んでいった。

 その日は日曜で時間は正午すぎ。途中の街並みは期待していた古風なヨーロッパの街並みと言うよりは、そこそこ近代的なそれで、日曜のショッピングやランチを楽しむ若者や家族連れでにぎわっていた。本当になんの変哲もない日常といった普通の風景に見えた。でもそれが期待はずれだったかと言うとそんなこともなく、いかにも地方都市の日常、というもの体感するのもまた興味深かった。

 そんな日常の風景も、歴史のありそうな古い城門のようなところを抜けると一変した。街並みが一気に古式ゆかしい雰囲気に変わったのだ。そこからすぐに、芝生の広がるエリアが現れたかと思うと、その中心にソールズベリー大聖堂が鎮座していた。

 緑の芝生の中、青空に屹立する尖塔は、たしかに高くそびえ立っていて美しかった。この美しさは、尖塔自体の高さによるものもあるだろうけども、周囲に映りこむものがない独立した立地であることが、より一層その大きさ、高さを強調して、美しさを演出できているように思われた。

 大聖堂の周りの芝生エリアでは、多くの地元住民と思しき人たちが、おもいおもいの場所にシートを敷いて、日光浴やランチに興じていた。またこの日は大聖堂でなにやら軍楽隊の演奏イベントがあったらしく、その演奏の周囲にも人が集まっていた。どうもこのエリアは、地元民の憩いの場としての機能を持っているようだ。ここでも日常を垣間見る事ができて、これが旅の醍醐味だよな、と実感した。

 大聖堂の内部で印象的だったのは、聖堂そのものや、マグナカルタもよかったんだけども、なによりも回廊の雰囲気だった。聖堂そのものは、まぁなんというか、いろいろなところで似たようなものは見ている。マグナカルタは「教科書のあれや!」というような感動こそあれ、紙一枚だし、写本だし、ってことで経験値は溜まるものの、それ自体のもつ力はさほどでもない。

 でも、回廊の雰囲気は、それ自体が美しく、好みに合った空間だった。回廊と中庭とを隔てる構造物の少ない開放的な回廊では、夏の日差しをさけつつも、夏の明るい日差しが織り成す、中庭の風景を鮮やかに目で楽しめ、しかも吹き抜ける風は冷たく心地よかった。回廊の設計と、季節と、天気と、時間とが、見事にマッチした結果の、この光景だったのだろう。

 この回廊をすっかり気に入ってしまった私は、その回廊この一角が、併設された売店で売られている飲食物を飲むためのカフェスペースになっていたので、街中のレストランにいく計画を撤回して、そこでランチを取ることに決定。

 回廊の雰囲気を楽しみながら軽食を摂り、しばし旅の疲れを癒して、次の目的地へ向かう英気を養ったのだった。

市街に現れた古い門

ソールズベリー大聖堂(縦)

ソールズベリー大聖堂(横)

回廊

英国’14: 1.ストーンヘンジ

 今回の旅行の最初の観光スポットとして訪れたのは、かの有名な世界遺産、ストーンヘンジだ。

 ヒースロー空港近くのホテルから、レンタカーでドライブすること2時間弱。風景がすっかり田舎のそれになり、イギリスらしい平坦な畑と草原と林とが続く中に、その古代の巨石群は、突如出現した。目に飛び込んできたストーンヘンジは、想像していたよりも大きく、遠目に見ても立派なものだった。

 ・・・という感動はあったんだけども、これを間近で見物するまでには障壁も多かった。

 まず、レンタカーから最初に見えた地点から、ストーンヘンジ見物用の施設の駐車場にたどり着くまで、15分以上もかけてぐるっと迂回するルートを走らされた。さらに受付ではチケット購入の列に並び、さらにチケットを持ってストーンヘンジ至近まで観光客を輸送しているシャトルバスに乗る列に並ぶ。さっき目にしたときは「あと少し!」だと感じたストーンヘンジにまで、しかしなかなか肉薄できない。

 そんな迂遠なる道のりを経て、やっとストーンヘンジのそばにまで到着してみると、そこは観光客の洪水状態。人垣が邪魔で、なかなかきれいに眺めることができない。

 どうもイギリスも時まさに夏休みに入っていたらしく、人での多い時期だったようなのだ。しかもこの日はなかなかの好天。青空の下のストーンヘンジを観られたのは幸運だったけど、その幸運が同時に他の観光客も呼んでしまったというわけだ。

 さて、肉眼で見たストーンヘンジ。それ自体に強く感動したということは、残念ながたなかったけど、有名なストーンヘンジを見たことがある、というキャリアがついたことはなんだかうれしいし、行って見ないとわからない周囲の様子や、実際のサイズ感、質感、色合いなんかがわかったのは面白かったかな。

ストーンヘンジ遠距離

ストーンヘンジ近距離

受付建物

FF14: 復帰3日の感想

 実質月曜から復帰して、月、火、水、と3日間遊んだわけだけども、だいぶ状況が分かってきた。そんな私の今の感想を述べたい。

 【よいところ】

 やる事が多い。これにつきる。2バージョンまたいでいる分のコンテンツの蓄積量は多い。

 プレイ頻度にもよるけど、簡単なソロクエをある程度消化するだけでも、2、3週間はかかるんじゃないかな。なにしろ「ハウジングエリアを見にいけ」とかそういうクエストまで山ほどたまっているので。じっくり世界を見ながらソロクエをするボリュームだけでも、1ヶ月の支払い金額分の価値はあるはずだ。

 またこのゲームはある程度のところまでは、復帰者も追いつきやすくできているように思う。本人のやる気次第ということと、いわゆる週制限による制約はあるから、「完全に追いつく」のはすごく時間がかかるか、運が必要だと思うけど、ある程度のところまでは簡単に追いつけるように見える。これはよいところだ。

 好みの問題はあると思うけど、やっぱり見た目もいい。私はいわゆる洋ゲーグラフィックが好きだし、FF14の変に媚びてる一部の要素は好きじゃないけど、FF14の見た目は分かり易く、個人個人の個性を出し易くて、かつ、ギリギリのところで許せるアニメ調に留まっているから、全体としては好感が持てる。

 【わるいところ】

 今のところ特にないかな。FF14が昔から持っていた復帰時に織り込み済みの欠点は多々あって、TESO帰りなだけにそういう点が目に付きもするんだけども、そんなことをここで言っても仕方がないし。

 悪いところを強いて挙げれば、「自分」かな。当初の予定よりFF14をしすぎているような気がする。固定に入ってバハムート、というようなことをする気がないんだから、成長を急ぐ意味もないので、もう少し実生活におけるFF14比率を下げないとよくないかもしれない。

 ま、その辺は復帰直後数日のテンションが落ち着けば、自然に下がってくる、かな。