作成者別アーカイブ: Nez/蝿

蘇英09: The Turnhouse Bar

 エジンバラ空港内にあるパブ、The Turnhouse Bar。向かいにあったコーニッシュ・パスティの店と悩んだんだけども、樽生エールの魅力に負けてこちらのパブへ。

 ここはイギリスのパブチェーンであるWeatherspoonの系列店だった。安く、かつ安定した飲食を提供するとのことで、Weatherspoonは一部の通の人々を除けば、そんなに悪い話も聞かないチェーンだ。そんな話をおぼろげに聞いていた私は、「日本で言うHUBのようなものかな?」とこの系列店には少し興味があり、機会があれば行ってみたいと思っていた。だから、こんなところで不意に遭遇できたのはよかった。時間の限られた旅行では、「わざわざ行く」ってほどのところでもないからね。

 パブ特有の注文方式について、店の入り口に6ヶ国語くらいで説明書きがあったのはほほえましかった。そりゃ、たしかにわからん人も多いよな。その表記の中には日本語のものもあって、私も思わずニンマリしてしまった。この辺のサービスのありようはファミレス的というか、チェーン系列店ならではのやり口で、間口が広いけれども、雰囲気的には古きよきパブを愛する目からすれば悪いのかもしれない、ってやつだな。

 ここでは、Greene KingのABBOT ALEというエールと、フィッシュ&チップスを注文した。カウンターのおばさんが、優しい雰囲気の下町のおばちゃんといった風情で、私のつたない英語と、もたもたとコインを探して勘定をする慣れない様子を相手に、とてもにこやかに、かつ我慢強く応対してくれた。ありがとう。

 エールもうまかったんだけども、それよりもフィッシュ&チップスが思ったよりもうまかったのに驚いた。いや、私のようなジャンク好きとしては、フィッシュ&チップスはどこで食ってもそこそこうまいんだけど、ここのは水準よりもだいぶうまかった。
 
 フィッシュ&チップスのうまいかまずいかの境界線は、1つは「魚に下味がついているか」、いま1つは「衣がサクサクか」という、日本人の感覚としては「そのくらいは超えてくれよ」という、低次元な2つのラインしかない。でもやはり料理の腕には定評のあるこの国の場合、この2つすらも超えないものも多いのが現実だ。しかし、ここのものはその下馬評を覆して、この2つをしっかりクリアしていた。うむ、うまうま。

 正直Weather Spoonの料理には期待していなくて、樽生エールが飲めるというだけのつもりで利用したんだけども、思いのほかうまいフィッシュ&チップスが出たのはうれしい誤算だった。

 写真は↓ (※食べ物編の写真はピンボケばかりです)

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日記: 12月25日(2009年)

 今日はクリスマス!

 ってことは全く関係ないんだけど、昨日フライドチキンを作るために、使いもしない強力粉を大量に仕入れてしまったので、これを消費すべくスコーンなんぞを焼いたよ。

 ・・・ん。なんだ、この料理ブログは。まぁいいか。

 ケンタッキーフライドチキンといえば、ビスケット。このビスケットというのは、イギリスのお菓子スコーンのアメリカ名のようなもの。ってなわけで、そういう関連性もあるし、今絶賛更新中の英国旅行でもおなじみのお菓子だし、ってことで、作ったわけだ。

 なによりも、必要な材料が少なく、ボールと計量器さえあれば作れるのでお手軽なのだ。

 で、無事完成。さくさくとしたおいしいスコーンが出来上がり、一気に食い尽くしてしまった。クロテッドクリームとジャムが欲しくなるところだけど、メープルシロップしかなかったので、それをつけて食べた。ますますケンタッキー風の食し方だけど、これはこれでうまい。

 実は生地にも少しメープルシロップを練りこんだので、メープルの香り豊かに楽しめたよ。あー、うまうま。

蘇英09: Mussel Inn

 Mussel Innは、エジンバラの新市街、宿泊したホテルのすぐそばにあるシーフードレストランだ。名前のとおり、Mussel=ムール貝が名物らしく、「キロポット」というムール貝の酒蒸しのようなものが1キロ入ったバケツ(?)をオーダーできるらしい。

 ということで、ここではやはりムール貝のキロポットに挑まざるを得まい・・・とは思ったんだけども、ちょっと飽きそうだし、味の良し悪しもまだわかってなくて怖かったので、日和ってハーフキロポットにしておいた。それに、生牡蠣やら、シーフードの串焼きやらを注文して、白ワインなんぞをたしなんだ。

 さて、まずは生牡蠣。うまい。味付けをいろいろ選べるんだけど、素材本来の味だけでよかったので、Naturalとした。こういう氷盛りは「Cilled」、焼きは「Grilled」というらしい。グリルドはわかるけど、チルドってのはとっさに出ない英語だなぁ。勉強になる。

 続いてメインのムール貝。これまたいろいろとソースを選べるんだけども、Naturalにした。味のほうは・・・うむ、うまい。けど、感動するほどでもないなぁ。牡蠣のほうがうまかった気もする。この辺は単純に個々の好みだろうな。さらにいえば、アサリの酒蒸しのほうが好みだったりもするんだけど、でもまぁ、これはこれでうまかった。

 そのほかの料理も平らげ、前日のCreelersに続いて、はずすことなくスコットランドのシーフードを楽しめた。イギリスにいくとまずいものを食わされるというのを、最後まで回避するというテーマは、十分に実行できそうだぞ。

 そうそう、ここは注文したら勝手にフランスパンがついてきた。うれしい誤算。また、全体的に値段が手ごろで、店の雰囲気もカジュアルなのも好印象。旅人に優しい店だと思った。店の中も活気があって、店員の愛想もいい。また客層も私のような旅人から、地元の家族っぽい連中、一人で来ているお婆さんなどなど様々で、自分が浮くことがないと確信できて気楽だった。

 写真は↓ (※食べ物編の写真はピンボケばかりです)

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蘇英09: Unicorn Cafe

 Unicorn Cafeはスターリング城内にあるカフェ。ただの休憩所に毛が生えた程度のクオリティではあるものの、古い建物を利用した、いかにも中世の城の中ですというような雰囲気は悪くなかった。

 半分セルフサービス方式のカフェで、ケーキ関係はテーブルの上に並んでいるのを自分でトレイに取って、レジまで持っていくシステムになっていた。私はスコーンらしきものをもってレジに行き、そこでポット・オブ・ティーを注文して、それらを持って席に着いた。

 スコーンはさっくり加減の足りない、微妙なもの。味は悪くなかった。そして、やたらとでかかった。スコーンにはつきものの、たっぷりのクロテッドクリームがなかったので、しぶしぶバターとジャムで食べた。まぁ、これはこれでうまい。

 そして紅茶。紅茶の単位はボトル。コーヒーの単位はカップ。さすが紅茶の国。スコーンには紅茶がよく合って、ぐいぐいと飲みまくった。

 坂の上に建つスターリング城まで歩いてきて、ひとしきり観光した後だったので、疲れも相当たまっていたけど、これでかなり癒されたよ。

 写真は↓ (※食べ物編の写真はピンボケばかりです)

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蘇英09: Portcullis

 Portcullisはスターリング城の建つ丘の上にあるホテルで、そこのラウンジで昼食をとった。

 ここは非常に雰囲気がよくて、今回の旅行で入ったレストラン中でも、その点に関しては最高の場所だった。もともとは数百年前の男子校の施設だったらしく、内部は古いヨーロッパの雰囲気を色濃く残していて、ファンタジー好きとしては心踊るものがあった。ハリーポッターで出てくる学寮の談話室のようなイメージだといえば伝わるだろうか。

 ここでは、エールとステーキパイを頂いた。

 この旅行での楽しみのひとつは、日本ではなかなか飲む機会のない、飲めてもキルケニーかバスばかりのエールを、いろいろと飲めるということにあった。ってことで、ここではBelhavenのBESTなるエールを飲む。うむ、うまい。

 続いて、ステーキパイ。朝食と並んで、イギリスで安全牌とされている食事といえばパブランチ。そのパブランチの代表選手の一つであるところのステーキパイは、ビーフシチューのパイ包み焼き、のようなものだった。よく煮込まれたステーキは、ほろほろにやわらかく、うまい。そして、例に漏れずついてきたチップスもうまい。

 この雰囲気の中、エールをちびりちびりやりながらのパブランチ。最高ですな。

 写真は↓ (※食べ物編の写真はピンボケばかりです)

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