カテゴリー別アーカイブ: バイクとツーリング

日記: 7月14日(2011年)

 東京都在住でバイクに乗ること・・・8年くらい? 先週末、その8年目にして初めて、バイクでお台場にいってきたよ。

 目的はビッグサイトで開催されていた展示会なんだけど、いつもは電車で行くところを、出来心でバイクでいってみたというわけ。クソ暑い中で、満員電車に揺られるよりは、メッシュジャケット越しの風を浴びたほうがいいんじゃないか、とか思ったのもある。

 で、結論からすると、いまいちでした。

 平日の産業道路なせいか、無粋なトラック(仕事をしてるんだよな、すまん!)が多くて情緒もクソもないし、案外道路が汚いし、さほど景観も良くないし、やっぱり都内は都内だと思った。走るための場所じゃぁないね。レインボーブリッジも渡ったけど、渋滞がひどくてすり抜けをするほうに集中してしまい、そこからの景色なんて楽しむどころではなかった。ま、それでも初めてのレインボーブリッジだったので、反射的にヘルメットの中で、「レインボーブリッジ封鎖できません!」とかつぶやいてしまったのは、無理からぬことだけどもね、うむうむ。

 ちゅーことで、湾岸ツーリングなどは楽しくもなんともないということがわかった。わかったことこそが収穫だ。結局のところツーリングの楽しさは、走る場所以上に、交通量と言うものが大きく左右するものなんだよね。だからこそ、カントリーサイドは楽しいのだ。

 今回唯一楽しかったのは、渋滞中に前を走っていた「Y」ナンバーのハッチバックのリアウィンドウ越しに、後部座席にいた外国人の子供が、私に向かって手を振ってきたことかな。私が手を振り替えしてあげると、大はしゃぎして、それを運転手のパパに報告していた。思わず私もニヤリ。

 やはりバイク乗りは子供のヒーローだ。

日記: 7月5日(2011年)


10,030km

 ついに! ついに、私の愛車の総走行距離が10000kmを突破した!

 購入から4年。2007年7月7日に納車されたスリーセブンのにくいやつは、年平均2500kmしか乗ってもらえないという不遇にも耐え、10000kmという「中古で売られていても恥ずかしくないお年頃」にようやく到達した。ここにいたるまで無事故無違反で通せたことも含め、実にめでたいことだ。

 10000kmを達成したのはおそらく中央道の調布近辺だったと思う。できれば10000kmのメーターと、その周囲の風景でもメモリアル撮影しておきたかったんだけど、あいにく高速道路上だったので断念。自宅近辺に帰りついてからの撮影となった。

 しみじみと愛車を眺めると、うむ、まだ飽きないな。大切に乗ったし、しっかりバイクカバー等で保護もしているから、まだ車体の輝きは十分だ。目を凝らせば小キズもあるけど、それも私と走った思い出が刻んだと思えばかわいいものだ。

 「中古で売られていても恥ずかしくないお年頃」になった愛車だけど、まだまだ手放す気はない。バイク関連のサイトを見ていて、ちょくちょく気持ちが浮気するけど、じっくり考えるとコイツに勝るバイクはまだ見つからないんだよなぁ。

 ってなわけで、20000km目指して、またよろしく頼むよ、愛車クン。

日記: 3月27日(2011年)

 この週末は久々にバイクに乗って、中距離を移動した。

 震災直後の実家訪問の段階で、バイクはガス欠寸前になっていた。その後、世間はすっかりガソリン不足になっていたので、しばらく給油できないままでいたんだけども、先週半ばになってやっとその混乱も去ったようなので、満を持して給油し、バイク行に出発したというわけだ。

 気になるガソリンの値段は、ハイオクで154円/Lだった。まぁ、こんなもんかなという印象。バイクのガソリンタンクの容量は大きくなく、毎回せいぜい10L強程度の給油しかしないので、単価が高くても大して気にならない。

 で、道を走ったんだけど、案外いつも通りだった。気持ちすいてるかなっていう気もするけど、まぁいつもの週末並みの交通量だったように思う。震災直後の下道の混雑と、高速道路の閑散さに比べれば、今週末の様子は比較にならないほど平常運行だった。

 ただ高速道路は、土曜も日曜も50km/h制限だったし、夜になっても節電でところどころ道路灯が点いていないしで、そういうところがやっぱりまだ非常時という感じだったかな。こんなに暗い夜の高速道路は初めてだったよ。

 まだ寒いし、花粉と排気ガスが混合されたすばらしいアレルゲンが、路上には充満しているから、用がなければ今はそんなにバイクに乗りたいとは思わない。だけど少なくとも、「必要になれば乗れる」という準備を整えることができたことは、やっぱりどこか安心できるね。折れた翼が元に戻ったような気分だ。少しほっとした。

 だから、不急不要なのにガソリンパニックに行列していた人たちの気持ちも、まぁ、今はほんのちょっとだけわかるよ。

日記: 8月29日(2010年)


行程図

 久しぶりのキャンプツーリングに行ってきた。

 今回の目的地は、ビーナスラインを走破しての蓼科高原周辺だ。幼少の頃、我が家の夏のリゾートといえば、毎年蓼科高原というのがお定まりになっていたので、私にとっては親しみ深い土地。もうバイクに乗るようになってからも、その前の車の免許しかない時からも、何度も行っているところだけど、何度行ってもいいところだ。

 でもそんな蓼科高原も、キャンプ道具を担いでいくのは初めて。実に楽しみにして出発した。

 【シーン1: 出発】


愛車の旅装2010

 トップケースを導入して以来、初めてのキャンプツーリングのパッキングは、こんな感じになった。

 衣食住のうちの、「住」の部分、すなわち、テント、チェア、テーブル、マット、シュラフ、といったものが防水ザックの中に入っていて、それ以外の「衣:着替え」「食:ストーブ、コッヘル等」はすべてトップケースというような住み分けになっている。

 サイドケースよりもパッキングしやすい上に大容量。それもいいんだけど、何より安心なのは防水性能だ。過去のキャンプツーリングで、わりと雨に祟られてきた私にとって、この構成の防水性が実に心強かった(今回は雨に降られなかったけど)。

 また、キャンプ場での「簡易金庫」になるのも少し安心感があった。今までは「鍵のかかる空間」が全くなかったから、トイレ一つ行くにも少し安心度が増した。いいこと尽くめだ。

 【シーン2: 朝食カフェ「キャボット・コーヴ」】


キャボット・コーヴ

 以前偶然目にしたドライブ記事で紹介されていた、「軽井沢の朝食専門カフェ」なるものが気になっていた。

 とはいっても、もちろんこんなオサレな店そのものには、そんなに興味はない。ただ、供されるメニューの中に、エッグベネディクトがあるってのに強く惹かれた。

 おなじみ「エッグマックマフィン」の原型であるところのエッグベネディクトは、ユアン・マクレガーの世界一周ツーリングの終盤で、ついに北米大陸に入った彼が朝食として頼んだ食事として、強く記憶に残っている。それまでの過酷な状況を乗り越え、馴染み深い欧米文化に触れたことの象徴のようなメニューだった。それ以来エッグベネディクトは、「ツーリングの朝に食うのはイカス」というメニューだと思うようになってしまったのだ。

 ってことで、そんなエッグ・ベネディクトを食って始まるツーリングは良かろう、と思ってここに早朝から向かったんだけども・・・。まぁ、カッコツケだけのためにいくには、少々過酷だったかな。

 まず朝8時につくために、東京発が6時前だったこと。そして8時前についたのに、すでに10人以上並んでいたこと。最後に、シャレオツな店なので、カッポーが多く、ソロツーでいくにはちょっと悲しかったこと。そんな点を思うと、まぁ、私には朝マックが分相応だったかもしれないな。トホホ。

 でも、店自体の雰囲気や、エッグ・ベネディクトの出来は良かったよ。ティーもポットできてがぶがぶ飲めたし。家族や恋人と来るなら、そしてその中に「待つ」ことができない人がいないなら、お勧めできると思う。

 【シーン3: ビーナスライン】


この先が行き止まりだったとは…

 信州ツーリングのハイライトといえば、いうまでもなくビーナスライン縦走だ。

 東京からのビーナスラインツーリングといえば、中央道でアプローチし、小淵沢や諏訪南で降り、ビーナスラインを北上し、霧が峰→美ヶ原→霧が峰、と往復するように走るのが常。でも、正直私の走り好き度や体力からすると、往復するのはちと厳しいんだよね。なので今回は、行程図にもあるような周遊コースとして、同じ道を往復しないようにした。

 朝カフェの軽井沢から、上田へむかい、そこから美ヶ原高原まで一気に駆け上る。そこからがビーナスラインだ。

 ここでちょっと道を間違えて、行き止まりに行き当たったりもしてしまったんだけど(行き止まりの茶屋のおばちゃん「ちがうよ、うん、1時間くらい戻りな」)、そんなトラブルを楽しみつつ、ビーナスラインを南下。和田峠、八島湿原、車山、白樺湖を経て、これまたツーリングの定番道路、メルヘン街道に行き当たるまで、途中何度かの休憩を挟みながらも走りぬいた。

 少し曇り空だったのが残念だったけど、天空を走っているかのような道は、さすがにビーナスラインだった。午前中にビーナスラインを南下する人は少ないのか、対向車線よりも交通量も少なく、実に快適に走ることが出来た。

 【シーン4: 巨大かき揚げの店「利休庵」】


かき揚げ天ざるそば

 巨大なかき揚げ丼を出す店として有名な和食屋「利休庵」で」昼食をとった。

 私が頼んだのは、有名なかき揚げ丼ではなく、かき揚げ天ざるそば。かき揚げ丼ほどのインパクトはないものの、それでもざるそばについてきたかき揚げは巨大で、なかなかの壮観だった。

 食べてみると、見た目の割りに大味ではなく、中までしっかりサクサクの良質なかき揚げだった。惜しむらくは、1本だけ乗っかっている小ぶりな海老を除けば、それ以外の具材はすべて野菜ということで、その辺が少し物足りなくもあった。でも、それを差し引いても、揚げたてでサクサクとした野菜天は、ボリューム十分でおいしかったよ。

 そばのほうは10割そばだったのかな? かき揚げに気をとられてあんまし気にしてなかったけど、10割だけにぼそぼそと短いそばだったけど、これはこれでおいしかった。ボリュームが少し少なかったけどね。

 話題性を抜きにすれば、そばを割り増しにして、かき揚げを割り減らすのが、バランスはよさそうだけど、まぁ、この店でそれを言うのは野暮ですな。

 【シーン5: 松原湖高原オートキャンプ場】


本日のホテル

 ビーナスラインを抜け、さらにメルヘン街道で麦草峠を越えて、今回の野営地である松原湖高原オートキャンプ場に到着した。

 サイトは大きく4つのサイトに区切られている広いキャンプ場。全サイトが林間サイトで、夏場のキャンプをするには、日差しが少なくて助かる。

 値段はバイクなら840円と安く、バイク乗り入れ可、直火可、ゴミ袋支給あり、トイレそこそこ綺麗、そんなに混んでない、至近に温泉施設あり、と申し分のないシチュエーションだった。プロキャンパー的には、そろいすぎていてダメだダメだ!ってことになるのかもしれないけど、そうではない大多数のヌルキャンパーにとっては、絶好のキャンプ場のように思えた。

 ってことで、サイトを見回って、よさげな場所にテントを設営。本陣とした。

 テント張りや、その時の注意点なんかもわかってきて、落ち着いて場所を選ぶことができたよ。以前はなぜかあせって場所を決めてしまって、ちょっと失敗感があったこともあったからね。いいぞいいぞ。

 【シーン6: 八峰の湯】


ヤッホーの湯

 キャンプ場とおそらく同じ経営母体(小海市?)が運営している温泉施設、八峰の湯

 源泉かけ流しの湯船をはじめ、露天風呂、岩盤浴、土産物屋に食事処などがそろっている施設。ここで今回はツーリングでかいた汗を流してきた。

 露天風呂からは八ヶ岳の峰峰が一望できて、なかなかよい気分。湯船に入ったり、ほてった体を夕暮れ時の風で冷ましたりといったことを繰り返して、ゆっくりと温泉浴を楽しんだ。

 この温泉の存在は、キャンプ場の価値を高めるね。私は普段、こういう共同浴場がおちつかなくて、あんまり好きじゃないんだけど、ツーリングの時だけは楽しめるんだよなぁ。きっと普段嫌っている原因にある潔癖観念が、ツーリングをしているとなくなるからだな。我ながらめんどくさい精神構造だけども。

 【シーン7: 一人BBQ】


火は飽きない

 いつもどおりの焼肉ディナー。

 ・・・はあっさりと終わった。

 送風機がなぜか壊れていて、火熾しのときに少し苦戦をしたものの、まぁ普通に炭火焼肉を楽しむことができた。でも、もはや新鮮味もないので、今回は詳細は述べない。しかし炭火があると、1本30円のスーパーの安い焼き鳥すらも美味になるなぁ。うまし!

 また、前回のツーリングで飲みすぎたためにひどい目にあったことを教訓にして、お酒は控えめにしておいた。ウィスキーをシングル程度だけ舐め、それだけ。あとはミネラルウォーターで済ませた。ま、のんべえではないし、特に不満もないな。

 で、その後やることもないので飽きるまで火遊び。林間サイトなだけあって、燃料となる木の枝はいくらでもある。その辺に落ちている枝を拾ってはくべ、拾ってはくべているうちに、夜もふけてきたので、眠りについた。

 【シーン8: さらば信州】


八ヶ岳連峰を背に

 翌朝。

 今回はついに雨にたたられることもなく、頭痛に襲われることもなく、至極快調に次の日を迎えられた。

 飯を炊き、レトルトカレーで腹を満たし、さっさとテントをたたんで、さぁ帰ろう。

 いつも私は、夜が明けて翌朝になると、妙に満足してしまって、てきぱきと帰り支度になってしまうんだよね。「帰る」という残りの仕事を片付けることに、一心不乱になってしまう。

 そんなわけで朝5時におきた私は、7時過ぎにはキャンプ場をあとにして、一路帰路に着いたのだった。

 写真は帰り道にみえた山々。朝の澄んだ空気の中で、あまりにも綺麗だったもんでついついバイクを止めて撮影してしまったんだけど、この先数十キロにわたって、このクラスの景色が続こうとは、この時はまだ気がついていなかったのであった。

 ※行程図の「らくやきおじさんの店」については、後日述べたい。

日記: 3月14日(2010年)

 以前ドイツより取り寄せたバイクのパーツが、今日無事我が愛車に取り付けられた。

 パーツを入手してからはや3週間。装着は自分でやるには不安があったので、バイク屋にお願いするつもりだったんだけども、なかなかバイク屋まで行く機会を作れなくて、こんなに時間が経ってしまった。やっぱり、行きつけのバイク屋(実家のそばにある)まで1時間かかるってのは不便だよなぁ。でも購入店以外に持ち込むのもなんだし。むむむ。

 とにかく、まぁ、そんなわけでバイクにトップケースを装着した。

 装着したのは、SW-Motechのキャリアとベースパーツ、それにもともと持っていたHepco&Beckerのジャーニートップケースという組み合わせだ。FZ6にSWとHepcoって取り合わせは相当レアのような気がするな。私にしたところで、もともとHepcoの箱を持ってさえいなかったら、こんな変態的な組み合わせには、決してしなかったところだ。

 つけてみた感じは、ふむ。いかにも実用車、というようなおもむきになってしまったな。ゼルビスのときに比べて、装着する前と後とで、見た目が劣化したという印象が、やや強めに感じられる。これはFZ6がゼルビスよりも元来のデザインで洗練されているぶん、異物の混入によるバランスの崩壊度が高いからかもしれない。

 でも、旅バイクとしての完成度は間違いなく上がったな。いろいろなものを気軽に運搬できるのは、やはりいいものだ。これから暖かい季節を迎えるにあたって、最高の準備ができたと評価しよう。

 あとは花粉だけが心配な今日この頃だ。あぁ、目がかゆい。