カテゴリー別アーカイブ: バイクとツーリング

日記: 4月28日(2012年)

 SWTORで知り合いになった厚木基地勤務の米兵に誘われて、厚木基地のオープンハウスに、ツーリングがてら行ってきた。

 オープンハウス、いわゆる基地祭は、普段は関係者以外なかなか入れない基地内部を、一般市民に公開して楽しんでもらおうというお祭り。グッズや飲食物等の各種出店を楽しむような縁日要素と、軍用の車両や航空機の展示を楽しむミリタリーマニア要素を兼ね備えた、1粒で2度おいしいイベントのようだ。私は兵器を見るのも嫌いではないけど、あえて時間を割いてまで間近で見に行きたいというほどのマニアではないので、主な楽しみを本場のアメリカンバーベキューメニュー、要するに「肉」に照準を定めて出発した。

 ちなみに米兵は来い来いと誘っておきながら、自分の連絡先を私に伝えなかったので(やや嘘。直前まで私に行く気がなかったので、聞くタイミングがなかった)、1人でただ行って、1人で帰ってきただけのイベントになった。米兵はただのきっかけというか、暇つぶしのアイデア提供者という位置づけ。ま、これはこれでいろいろと面倒がないからいいとしよう。

 春の陽気は絶好のバイク日和。バイクにまたがって出発した私は、気分よくショートツーリングの旅を楽しんだ。

 東京から東名で横浜町田ICまで走り、さらに下道を数キロ走った。片道大体1時間ちょっとで、「厚木市からだいぶ離れた綾瀬市にあるのに、なぜか厚木と命名されている」厚木基地近辺に到着だ。ちなみにバイクは近くの某商業施設の駐車場に置かせてもらうことにした。良い子はまねしないように。

 その某商業施設からさらに徒歩数分。厚木基地門前そばに到達した私の目に飛び込んできたのは、入場待ちをする人々の、おそるべき長蛇の列だった。

 推定1キロほどに伸びる人の列、列、列。入場門からでは列の最後尾は視認すらできず、そこから列に加わるために、最後尾にまで歩くだけでも一苦労だった。列はどんどん動いていたので、停滞感が少なかったのがまだしも救いだったものの、それでも結局私が入場門をくぐったのは、基地前に到着してから数十分が経過した午後1時ごろだった。正直マニアックな催しかと思っていたけど、想像以上に人気のある盛況なイベントなんだと思い知らされた。

 入場門では、身分証明書を提示しての入念なセキュリティーチェックが行われていた。これが行列の主な原因だな。まぁ、仕方がないんだろうけども。

 私は事前に「顔写真」と「本籍」を備えたIDカードが必要だという情報を得ていたので、それを満たす鉄板のIDカードである「パスポート」を持参して提示。なんなく審査をパスすることができた。しかし私の前のグループの人々は、その辺の事前調査がたりなかったらしい。「本籍の記載されていない新型運転免許証」を提示したものの入場を許可されず、門前払いを食らっていた。30分以上に渡って、ほぼ私と同じだけの時間並んでいた、ある種「苦楽をともにした」人たちだっただけに、哀れでならない。

 そんな悲喜こもごもを尻目にしつつ、入場。

 内部の開放されたエリアは、大まかに2つのエリアで構成されていた。ハンバーガー、ホットドッグ、ナチョス、ステーキ、チキン、ビール、ソフトドリンク、カキ氷、などを売るアメリカンな出店に囲まれた「芝生のエリア」と、展示用の航空機が並べられ、マニアのみなさまが群がっているであろう「滑走路のエリア」だ。

 私はここまで朝からなにも飲まず食わずだったので、まずは「芝生のエリア」で腹ごしらえをすることにした。

 アメリカンメニューは重い。すべてを食うことはできない。限られた食のチョイスは重要だ。

 空腹も限界に近かった私は、「どこでもいいから食おうぜ」と訴えてくる本能をなんとか抑えながら、すべての出店を覗き、入念にメニューのチェックをした。そして考察だ。何を食うべきか。言うまでもない。肉だ。ニクだニク。肉を食わずしてなにがバーベキューか。そうだ、肉だ!

 ってなわけで、「ショートリブステーキ」と「ローストチキン」を売る店に並び、ガッツリと肉を買い求めた。アメリカン・ミーーーーート! 

 買い求めた店は「ショートリブ+チキン+ライス+ドリンク」で1000円というセットメニューが基本の店だったんだけど、ライスとドリンクは今の私には必要ない。私が食いたいものは、ただ肉なのだ。そこで「ライスとドリンクはいらないからショートリブを2つにして」とブロークンイングリッシュを駆使して交渉した結果、完全な肉メニューを入手することに成功した。ニクーーー!

 芝生の上にあぐらをかき、いざ食事タイムだ。

 うむ・・・うまい。特にショートリブが美味い。

 米兵氏もゲーム内で「金曜夜はステーキ肉の漬け込みをするのだ」と言っていたけど、その言を信じるならば、一晩中漬け込まれたであろう肉は、さすがにその手間のぶんだけ柔らかく、味もしみこんでいて、実に美味かった。決して洗練された料理ではないけど、バーベキュー肉に要求されるレベルは十分満たしていた。さすが本場だ。ハズレなし。

 部位が部位だけに(ショートリブ。あばらのところ。要するにバラ肉。脂肪多し)、終盤になってくるとさすがに脂っこさが勝ってきたけど、それでもあばら骨ごとスライスされた肉は、あっという間に私の胃袋に消えていった。

 芝生広場に設置されたステージでは、謎のバンドが演奏をしたりしていて、青空の下での食事は飽きることなく楽しめた。少し天気が良すぎて日差しがきつかったのが難だったけど、そばにあったトムキャットのモックを見つつ、トップガンのテーマの演奏を聴いたりするのは、素人にもわかりやすい「らしい」雰囲気が出ていたよ。

 さて、と。気分良くピクニック&BBQ的なことをしたら、もうすっかり満足してしまった。もともと肉が食いたくてきたようなものなので、帰ろうかな、というような気分にすらなってしまった。

 とはいえ、さすがにここまできて、飛行機を見ずして帰るわけにもいかない。

 私は満腹のおなかを抱えるように立ち上がって、「芝生のエリア」から「滑走路のエリア」まで移動した。

 広い。

 「滑走路のエリア」はさすがに広かった。かなり遠くまで、平らなコンクリート舗装された地面が広がっていた。

 そこに何機かの航空機が配置されていて、その周囲にはそれを見物する見物客が群がっている。特に主力と思しき艦上戦闘機の周りには、多くの人が群がり、写真などを撮影していた。

 ミリタリーマニアではないものの、エリア88を読破し、いくつかのフライトシムもかじった私だ。他の機種はさっぱりだけど、さすがにこの主力と思しき機種はわかるぞ。細かい型番とかは知らないけど、これはF/A-18ホーネットだ。

 さらによく知らないんだけども、航空隊はそれぞれにチームカラーとか、愛称があるのかな? 何種類かの異なるカラーリングと愛称とがペイントされたF/A-18が並んでいた。記憶を頼りに言うと、なんとかホーク、ロイヤルメイシズ、だんばすたー?ず、ダイヤモンドバック、とかなんとか、そんな感じのチームがあったような気がする。こういういろいろなペイントがあるというのは、見ていて楽しいね。「私はこのペイントがいいと思う」などと自分の中で批評をしながら見物できた。

 それぞれのチームの機体のそばでは、そのチームのグッズを売るテントがあったりもして、マニアのみなさまが熱心に、そのチームのシャツやら帽子やらワッペンやらを買い求めていた。彼らはかなり本気で買い物をしているようで、私のような半端者ではとても近寄れない雰囲気。邪魔にならないように遠巻きにその辺を冷やかして、写真なんかもとりあえず何枚か撮影して、そっとその場を後にした。

 そのまま「芝生のエリア」までもどり、ジュースを飲みながらもう少しその場の雰囲気を味わってから、入場門をくぐって、厚木基地を後にした。時刻は午後3時前。あれだけ並んで混雑していた入場門も、この頃にはさすがにほとんど行列らしきものはなかった。祭りの日は、緩やかに終わりはじめていた。

日記: 4月6日(2012年)

 バイクのヘルメットの寿命は購入後3年といわれている。しかし、今私がかぶっているヘルメットは、SHOUEIのZ-5。6年前に事故った後に買いなおしたもので、常識的に言えばもう耐用年数の倍近くも使用している状態だ。

 ってことで、そろそろヘルメットの買い替えをすべきかなぁ、と検討している。

 悩んでいるモデルは主に2つだ。アライのヘルメットは頭の形が合わないので、SHOUEIのヘルメットからチョイスしたい。

 1つは今までどおりZシリーズの最新モデル、Z-6だ。Z-4、Z-5と使ってきた私にとっては、安牌な選択肢といえる。Zシリーズには冗談抜きで命を救われているし、サイズと重量とデザインと機能のバランスが良く、かなり気に入っているから、きっとZ-6も私を満足させてくれることだろう。オンライン実売価格30000円。

 もう1つは、新発売のシステムヘルメットNEOTECHだ。サンバイザー内臓、チンガードオープン、とメカニカルな機構が興味をそそる。満足しているとはいえ、3代連続でZシリーズというのも面白みがないし、ここらで変化球に挑戦してみるのもいいかもしれない。眩しがりの私にとって、特にサンバイザーは魅力的な機能だ。ネックになりそうなのは重量と値段で、機構が複雑な分、どちらもZ-6より条件が悪い。オンライン実売価格47000円。

 価格に関しては、NEOTECHと同等の機能を持つ、もっと安いヘルメットもいくつかあるんだけども、命を預けるヘルメットだと思うと、どうしてもアライ&SHOUEIのネームバリューに抗いがたいんだよなぁ。

 ま、2chあたりで評判やらを見ながら、じっくり検討していこうかな。あー、こういう時間が楽しい。

日記: 1月8日(2012年)

 ついにバイクにETCを設置した。

 どうせつけるなら、以前検討した段階でつければよかったという気もするけど、まぁ欲しいときが買い時だと割り切ることにしよう。

 それに当時とはだいぶ状況も変わってきている。当時は車載機の種類が一体型、別体型でそれぞれ1種類しかなかったものが、今は2種類ずつに増えていて選択の幅が広がった。それに、値段もやや下がっていて、お求めやすい。何よりも、当時よりも高速道路を利用する頻度が上がってきていて(このへんをケチらなくなってしまった)、特に頻用する首都高の距離別料金制の導入は重大な心境の変化をもたらした。

 ってなわけで、バイク量販店へ行き、週末の半日を費やして、ついに私もETCユーザーの仲間入りを果たしたのだった。

 設置したのは、ミツバサンコーワのMSC-BE31という別体型のモデル。本体が28,000円、首都高の距離別料金制に伴う助成金で5,000円引き、店舗のETC設置キャンペーンで5,000円引き、セットアップ手数料、工賃、ステー代で12,000円、差し引きトータル30,000円を支払って、設置に至った。下手したら無料で設置できる四輪車と比べるとかなり高い投資だったけども、昔は込み込み50,000円という感覚だったから、まぁマシだと諦めよう。

 ・・・というようなことを、とりあえず、記録として日記にしておいた。面白い話はこれっぽっちもない。うへへ。

日記: 11月17日(2011年)

 3年くらい使っていたバイクカバーが裂けてしまったので、新しいバイクカバーを購入した。

 思えば私のバイクカバーの歴史も、バイク暦とともに長くなってきた。私のバイク暦におけるバイク保管状況は、すべて露天置き+バイクカバーという組み合わせだったので、つまりバイク暦=バイクカバー暦になる。今回の新しいバイクカバーで、かれこれもう4代目だ。

 はじめに購入したのは、ヤマハのバイクカバーだった。「ヤマハ製」で「青いラインが入っていた」こと以外覚えていないんだけど、たぶん以上の条件に合致する、ヤマハバイクカバー・タイプEだったんだと思う。このときはまだバイクのこともバイクカバーのこともなにもわかっていなくて、ただ単にバイク用品店で中くらいの値段帯のものにしようと思って買ったものがこれだった。

 そんな風に選んだこのバイクカバーなんだけども、今にして思えばなかなかいいバイクカバーだった。バイクカバーの表面処理が優れていて、砂埃や水滴が留まり難くく、汚れにくかった。また、このときはあまり美点に思えなかったんだけど、バイクカバーの吹き飛ばされ防止のための機構が、よくあるバイク下部にベルトを通すタイプではなくて、バイクカバーのすそを巾着状に絞るタイプだったのがよかった。着脱時の手間が、ベルトタイプに比べて格段に少なく、よりバイクが気軽に使用できた。

 初代バイクカバーの寿命はたぶん2、3年くらいだったと思う。なぜ使えなくなったのかをよく覚えていないんだけど、たぶん耐水性が落ちてしまったせいだろう。おぼろげに、雨の後にバイクカバーをめくったら、バイクのシートやタンクがしっとりしていた情景を思い出せる。

 その次に買った2代目は、記憶すらしていないマイナーブランドの安物バイクカバー。バイク生活に慣れてきた私は、「バイクカバーなんて消耗品だし、安いのでいいだろう」と、初代よりも1、2ランク落としたものを購入したんだけども、これは正直大失敗だった。

 いやー、実にひどかった。表面処理が甘いせいか、すぐに表面に砂埃をくわえこんでしまって、常に表面はざらざら。バイクカバーをかけるときには、手は汚れる、服は汚れる、ざらざらしているのでバイクが傷つきそうで気になる、といいとこなし。また、バイクカバーの固定もベルト方式だったんだけど、そのベルトもすぐにカバー本体との接合部から破けて、どこかに消えてしまった。

 このバイクカバーを使ったのが、たぶん1、2年。途中で事故でバイク自体が長期入院をしたりもしていたから、実質は1年あるかないかだった。

 そして、3代目。3代目は安物買いの銭失いだった2代目の反動から、一気に高級志向に転向した。買ったのは究極のバイクカバーという、名前からして豪華なものだ。

 これはさすがに高性能だった。バイクの上部部分が透湿防水性の布素材でできていて、雨は防ぐが、雨天時の地面からの湿気は逃がす、という優れた仕組み。その触れ込みどおり、雨上がりの朝でも、バイク本体が湿気を帯びていることはほとんどなく、パーツが錆びるペースも抑えられていたように思えた。

 全体にしっかりしたつくりで、素材の色合い、質感からして、ぺらぺらの銀カバーとは違い、高級感があった。しっかりとガードされている感があって、バイクを離れても安心することができた。大満足だ。

 (高級品をまとっていると「ということはカバーの中は高級バイクかな」と犯罪者に思われるかも、というリスクがないでもないけど、組織化されたプロの窃盗団は中身くらいわかって盗みにくるとおもうので、心配するだけ無駄、というのが正解だろう)

 しかし、そんな大満足のカバーにも唯一にして最大の欠点があった。それは、「バイク下部ベルト式」の固定方法だったということだ。

 この方法は、バイク下部にかがみこんで、ベルトを結ばなければならないという面倒くささがまずある。バイク下部にベルトを通す作業は、案外ストレスになるものだ。加えて、バイク下部はエンジンやエキパイなどの高熱部品が鎮座しているので、走行後すぐにはそもそもベルトを通すことができない。冷却待ちをする必要がある。これは非常に面倒くさい。さりとてあわててベルトを装着すれば、ベルトが熱でやられてしまう。

 かくいう我が3代目のバイクカバーも、あせってカバーをした際に、ベルトがエキパイの熱で焼ききれてしまい、かなり早い段階でベルトが使えなくなってしまった。多くの高級カバーと同様に、このバイクカバーも耐熱を謳っていたんだけど、ベルトだけは耐熱素材ではなかったのだ。

 機能面、ルックス面では文句のなかったバイクカバーなだけに、この1点だけが惜しかった。

 で、今回購入した4代目の話に戻るわけだけども、結局4代目は初代と同じヤマハのバイクカバーに戻すことにした。

 トータルで考えて、「着脱の容易さ」というのが、もっとも私が重視したい点だと思えたからだ。なにはなくとも、巾着式の固定方式、だ。願わくば3代目か、それに比肩する性能のもので、固定方式が巾着式のものがあれば最高だったんだけど、それはないものねだりというものだった。今後の登場に期待したい。

 ってことで、今駐車場には、キラキラ銀色に輝く懐かしいバイクカバーをまとった愛車が鎮座している。すぐに輝きは色あせるだろうけど、できるだけ長持ちしてくれることを祈るとしよう。

日記: 10月1日(2011年)

 寒い寒い寒い寒い寒い寒い、寒いわ!


焚き火をしても寒い

 はい、全国の自宅でぬくぬく過ごしている皆さんこんばんは。今晩はワタクシ、冬の足音聞こえるキャンプ場で寒さに震えております。

 いやー、今回ばかりはいろいろと選択を誤ったよ。
 
 きっかけは、てっきり雨だとばかり思っていた週末の天気予報が、突然土日ともに晴れに変わったこと。ちょうど遠出したい気分が高まっていたところだったので、これは久しぶりのキャンプツーリングしかあるまい! そう思って家を出たんだけども、この時点でまず1つミスを犯してしまった。

 出発を決意した土曜の昼の時点で、家の中の気温が暖かかった…というか暑かったもんだから、油断して夏装備で出発してしまったのだ。10月にTシャツとメッシュジャケット。冷静に考えると無謀極まりない装備なんだけど、昼過ぎに急にツーリングを決意したもんで、ちょっとあわてていたのだ。

 さらに失敗したのが、目的地の選定。気温のこととかなにも考えずに、2年前に行った●山牧場キャンプ場を目指したんだけど、ここ、標高1200メートルの高原だったんだよね。100メートルで0.6℃気温は下がるわけだから、麓から大体5-7℃は気温の低い場所ということになる。一気に秋めいてきて、朝晩の気温もぐっと下がりがちなこの時期に、好き好んでさらに寒いところへと向かってしまった。


肉を食う!ご飯は一瞬で冷や飯

 そういう失敗の結果が、これだよ!

 せっかくのアウトドアライフなのに、アウトドアにいると寒い。死ぬ。いられない。

 ただでさえ気温が低いところへもってきて、しかも開けた丘の上に広がるキャンプサイトは、風をさえぎるもののない吹きっさらし。推定気温7、8℃、体感気温5℃。完全に冬。焚き火で暖をとろうにも、暖気はあっという間に風で吹き飛ばされてしまい、まったく暖かくならない。

 とりあえず体温を生むために肉を焼いて食い、あとは速やかにテントの中に引きこもって、翌朝の日の出を待つ以外に、私には採る術がなかった。

 で、翌朝。


不思議な米袋&カレー

 昨晩からの強風も落ち着き、快晴。8時ごろになるとテント内の気温もぐんぐん上がってきて、昨晩の極寒地獄がウソのような気持ちのいい秋の陽気になった。

 いつものように、米とレトルトカレーで朝ごはん。昨晩の、早く終わらせることのみを主眼においた、作業のような炊事とは打って変わって、気持ちの余裕を持って、静かな自然の中で、ストーブの燃焼音に耳を傾けながら、のんびりと炊事することができた。あぁ、これだよ、これ。こういうゆっくりとした時間の流れを得るために、長駆ここまでまできたんだよ。

 あいにく、少し米の炊け具合が悪くて、不完全なカレーライスになってしまったけど、そんな欠点すらもアクセントにして、久しぶりの野外朝食を楽しむことができた。

 その後、昨晩のテントに引きこもった時間を取り戻すかのように、昼前までのんびりと太陽の下で読書などをして過ごして、正午近くになってやっと私は帰路に着いた。


道の駅「しもにた」のカツ丼

 帰り道では、道の駅「しもにた」でカツ丼。下仁田といえば下仁田こんにゃくと下仁田ねぎが有名らしいんだけど、それに加えてなぜかこのあたりでは、新名物(?)とすべくカツ丼推しをしているらしい。あちこちでカツ丼、カツ丼と宣伝されていた。

 そんな力の入れ具合だけに、このカツ丼も道の駅のカツ丼にしてはおいしかった。下仁田ねぎらしきねぎも入っていたり、刺身こんにゃくもついてきたりと、ご当地感が豊富で悪くない。

 朝からカレー、カツ丼とやや膨らみすぎなおなかを抱えながら、少しリッチな気分で帰り道を進んで、今回のツーリングは幕を閉じたのでした。