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日記: 4月19日(2009年)


たどり着いた宿「旅籠屋」

 ってことで大洗ツーリング2日目。

 ・・・なんだけども、まずは今回のお宿情報。今回利用したのは、「ファミリーロッジ旅籠屋」というチェーン店だ。基本的には素泊まり+パンとジュース程度の朝食、というシンプルな宿。1人での利用だと割高になってしまうけど、ツーリング先の寝床としてよいのではないかと思って、今回利用してみた。

 ただの素泊まりならば、世の中にはもっと安い宿もいっぱいあるけど、ここの良いところは、部屋が清潔そうで、プライバシーも守られ、ほぼ全店舗でインターネットが利用可能、という3点だ。先日購入したN10Jcは、こういうシチュエーションのためにあるといっても過言ではない。また、安価で清潔&インターネットという点では、ほぼ同条件のライバルとなるものに、ビジネスホテルというものがあるんだけども、ビジネスホテルが地域のビジネス区域に密集しているのに対して、こちらはより観光地近くに立地しているという、行楽者にとっては大きなアドバンテージがある。

 で、利用した感想なんだけども、うん、良かったよ。1人で使うには広すぎ、家族4人とかでは狭すぎる微妙な広さだったけど、部屋は清潔だし、インターネットは高速だったし、余計なサービスがないのも気楽で良かった。リピーターになってもよさそうに思った。繰り返すけど、1人では少々割高。それは事実。

 さて、そんな宿で一泊し、目が覚めたのは6時半。って、早いな! 目覚ましは8時半にかけたのに、2時間も早く目が覚めてしまった。もう一眠りしようとしても、どうにも目がさえてしまったので、もうあきらめて出発することにした。


早朝の那珂湊おさかな市場

 この日は、底抜けに気持ちの良い晴天。朝から暖かい陽に元気をもらいつつ、朝食を求めて那珂湊漁港に隣接した、那珂湊おさかな市場へと向かった。

 早朝からはたして飯屋は営業しているのだろうか・・・。せっかくインターネット環境を持ち込んだというのに、下調べもせずに突入してしまったので、ちょっと不安だったんだけども、幸いいくつかの魚市場の2Fの食堂が営業していた。どの店がオススメなのかもわからないし、考えたってわかりゃしないので、ろくに吟味もせずに、目に付いたお店に突入し、海鮮丼をいただいた。


海鮮丼。それなりの旨さ?

 本当は昨日の夕飯が似たようなものだったから、今回は焼き魚か煮魚を食いたかったんだけど、それらしい手ごろなメニューがなかったので、海鮮丼で妥協。しかしやっぱり妥協したせいか、感動は今ひとつ。旨いか不味いかといわれれば、まあ旨いに近いんだけど、「やっぱりご当地の味は違うな!」ってほどでもないかなぁ。昨日の昼のうなぎは、「より高い東京のもの」より旨かったけど、これは「より高い東京のもの」のほうが旨い。そういうレベル。

 ちょっと残念に思いつつ、食後は魚市場を冷やかして回る。威勢のいいお兄さんに「こんにちは!」とか言われるんだけど、なんとも言い返しようがなく、会釈だけしてこそこそと退散し、少し離れたところをまた冷やかす。典型的な買う気のない客だ。いや、買いたい気持ちはあるんだけどね。でも、バイクじゃ持って帰りにくすぎて駄目なのだ。

 そんな風にして冷やかして回っていると、ある市場の一角で、岩ガキをその場で開いて食わせてくれる、ということをしていた。

 おおお、これだよ、これ! こういう、「漁港ならでは」っぽいグルメをこそ、味わいたかったんだよ!

 ふと周囲を見てみれば、ほかにもホタテの串焼きだの、ウニの貝焼きだの、大海老焼きだのと、いろいろな軽食販売が始まっているではないか。どうやら、私の到着は買い食いするには早朝すぎたらしく、そろそろ撤収しようかという頃になって、やっといろいろと始まったようだ。

 もうおなかはいっぱいだったけど、これは食わないわけにはいくまい。岩ガキに照準を定めて挑む。ラインナップは、養殖もの200円、天然ものが500円、600円、800円の合計4種類だ。ここまできたら天然ものしか選択肢はない。あとは3つあるランクだけど・・・どうせ大きさの差だろう。勝手にそう決め付けて、天然もの最安値の500円のやつをいただくことにした。


岩ガキ旨し

 開かれたカキを手にとって見てみる。いやー、500円でも十分でかいよ。私のこぶしほどの投影面積だ。とてもヒトクチでは食えないサイズ。その大きさだけでも、期待は高まる。

 備え付けられた台には、レモンや醤油も置いてあったけど、そんなもんは無論つけない。磯の塩味だけで勝負をするのが本当だろう。いざ、食うぞ!

 う、うめー!

 いやー、やっと「新鮮な海の幸」に遭遇できたよ。これは、「より高い東京のもの」よりも旨い系統だな。生臭さを微塵も感じない、旨みだけが濃縮されたかのようなカキをたちまち食い終えると、それで十分満足してしまった。

 よし、帰ろう。

 予定では、このあと酒列磯前神社までいくことになっていたけど、面倒くさくなってしまったのでパス。というのも、私の脳内プランによれば、この酒列磯前神社参拝は、鹿島神宮参拝とセットの企画だったんだよね。鹿島神宮で天津神タケミカズチをナカマにして、酒列磯前神社で国津神スクナヒコナをナカマにするという、ゲーマー魂あふれるアホ思想が原動力だったのだ。なので、その一方がつぶれた今、もう一方への野心も薄れてしまった。


守谷SAにて一休み

 ってことで、このあとさっくりと高速を飛ばして、東京までわずか2時間たらずで帰り、今回のツーリングは終了となったのでした。往路で下道を1日かけてたどり着いたというのに、高速道路は早いなぁ。

 最後に余談だけども、常磐自動車道が恐ろしくハイペースで流れていて、走行車線は120km/h、追越車線は145km/h、というのが「私以外の」皆さんの平均速度だった。これが北関東の水準ですか? そうだとすると、あなおそろし。


【データ】
 総走行距離: 約300km

 おこづかい帳:
  ・特上うな重定食: 1800円
  ・ソフトクリーム: 230円
  ・いくらネギトロ丼: 1280円
  ・宿泊代: 8400円
  ・缶ジュース: 120円
  ・海鮮丼: 1575円
  ・岩ガキ: 500円
  ・カフェラテ: 230円(くらい?覚えてない)
  ・ガソリン代(25Ll給油。ハイオク121円/L): 3025円
  ・常磐自動車道(ひたちなか―三郷): 2400円
  ・首都高速道路: 700円

  ・合計: 20260円

日記: 4月18日(2009年)

 ということで、予告どおり大洗ツーリングにいってきたよ。

 予定したコースは・・・

 一日目:
 東京発―牛久―牛久沼周辺でうなぎの昼食―牛久大仏―予科練記念館―霞ヶ浦大橋―道の駅「たまつくり」―鹿島神宮―大洗漁港―宿泊先着

 二日目:
 宿泊先発―那珂湊おさかな市場―酒列磯前神社―ひたちなかIC―東京着

 ・・・だったのだけども、予定はあくまで予定。果たしてどうなることやら。

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渋滞エリアを抜けて小貝川を望む

 1日目の朝。前日は1時そこそこに寝たものの、やはり休日に早起きなどできるはずもなく、目が覚めた時には9時半になってしまっていた。

 まだ眠かったけど、これ以上寝るとやばい。もぞもぞと準備をして、ついでにバイクをフクピカで綺麗にしてやって、出発したのは10時30分頃だったかな? 世の中のツーリング日記を見ると、出発時刻は5時6時が当たり前のようだけど、ま、私のツーリングでは標準的な出発時刻だ。

 この週末は2日とも晴天と聞いていたのに、空はどんより薄曇り。陰鬱な雰囲気の中、ついに走り出した。久しぶりのツーリングだぜー! イヤッホー!

 さて今回の唯一のルール。それは、まだまだ未知の地域である、北東部東京方面の様子を見るために、「往路に限り下道を通ること」だ。しかし・・・いやー、環七からR6で我孫子を過ぎるあたりまで、悲しいくらいに渋滞地獄。もう次からは二度と通るまいと心に誓ったよ。やはり高速は脱都心にこそ使うべきものだなと再確認。

 それでも我孫子を過ぎると、やっと郊外らしい車の流れになって、平均時速がぐんぐん上昇。足立区を通過する時点では、「これはもう昼時までには、うなぎ屋にたどり着かないんじゃないか?」と不安になりもしたんだけど、無事13時頃には牛久沼のうなぎ屋「大はし」に滑り込むことができた。

 牛久沼エリアのR6沿いには、うなぎの店が数多く並んでいて、そのあたりは「うなぎ街道」などと呼ばれたりもするらしい。だけど、今回赴いた「大はし」は、普通には絶対にたどり着けないような場所の、牛久沼の農村(?)に隠れている、まさに隠れ家的なうなぎ屋だ。


ピンボケなれど味はボケなし

 さて、味の評判もさることながら、特上うな重定食が1800円という、良心的な価格設定が気に入っての選定だったわけだけど、ウリである「安い」という部分が、逆に不安要素でもあった。期待半分、不安半分でいざ食す。

 ・・・もぐもぐ・・・うむ、うまい!

 安かろう悪かろうではなく、しっかりと旨いうな重を食わせてくれたよ。安かろう旨かろうで、満足度は100点だ。先月食った都心の3800円のうなぎより、正直旨かったよ。はなまるをあげましょう。

 (写真は恐ろしくピンボケなうえに、半分以上食った後で汚らしい。スマン!)

 朝起きてから初めての食事を終え、やっと活力がついた私は、続いて牛久の名物、牛久大仏へ向かった。現地に近づくと、付近に覆い茂る林のさらに上方に、ニョキニョキと大仏の頭が見えてくる。


仏型決戦兵器:牛久大仏

 で、で、デカい!

 さすがギネスブックにも載るデカさ。全高120mは伊達じゃないな。

 120mという高さをわかりやすく、対象物を挙げて述べれば、ダンバイン7m、ガンダム18m、コンバトラーV 57m、ダイターン3 120m、となる。ダンバインやガンダムでは勝負にならず、コンバトラーVですら子供扱い。かろうじてダイターン3が五分に渡り合えるという、すさまじいスペックなのだ。おそるべし、牛久大仏。

 で、うひょー、でけー、とか思いつつテキトーに見物。せっかくきたのだからと、内部に入って(大仏の中は85mの高さまで上れる、いわばビルになっている)みたけど、これは失敗。内部はつまらなかった。ま、少し離れた位置から見るのが、一番いいみたいだな、これは。

 さてこの時点で15:00近く。これはもう、道程が遠回りになる鹿島神宮は、諦めねばならないな。ということで、鹿島神宮参拝をコースから削る決断をしつつ、次なる目的地の予科練記念館に向かった。なお、牛久のあたりから、やや晴れ間も見えてきて、ほっと一安心。


しんみり

 さて、予科練記念館。土浦の自衛隊駐屯地の一部に併設してある、「戦没者」や「特攻隊」の記念館だ。無造作に設置してある野砲や戦車とともに、記念館の中には戦没者の遺書や遺品が並んでいた。うーむ、戦争は悲惨だな。戦車カッケー、とか思いつつ記念館に入ったら、あまりにも重い展示物の数々に、ガツンとやられてしまったよ。いろいろと考えさせられる展示物であった。隣の国の衛星発射の人も、ちょっと考えてほしいものだ。

 予想しなかった空気感にショボーンとしつつ、それを吹き飛ばすようにバイクを走らせる。もうこのあたりになると、さすがに都心の渋滞のような最低な状況は皆無で、すいすいと郊外仕様の制限速度基準で車列が進んでいく。


関東一の霞ヶ浦

 湖上を飛ぶかのような霞ヶ浦大橋をすーっと渡りきり、道の駅「たまつくり」に到着だ。

 ここで16:00。ちょっと遅めのおやつに、ソフトクリームを購入し、沈みかけの陽の光が、霞ヶ浦に反射してキラキラと光るさまを眺めつつ食べる。道の駅で食うソフトクリームは、いつもながら旨い!

 でも、のんびりしていると大洗に着く前に日が暮れてしまう。未知の街で、未知の宿を探して、暗闇の中の走行・・・なんてことはしたくないので、速やかに発進。一路最終目的地の大洗へ向かった。


さんふらわあ号

 これといって起伏もなく、大洗港に到着すると・・・おおお、あれは「さんふらわあ号」ではないか!

 嗚呼、あれに乗れば、あれに乗ってしまえば、明日には苫小牧なんだなぁ・・・。まだ北海道は寒そうだけど、私とてライダーの端くれ。やはり北海道ツーリングという単語には、蠱惑的な魅力を感じざるをえない。いいなぁ、すべてを捨てて乗っちまいたいなぁ。なんてことはできるはずもないなぁ。うへうへ。


もう少し・・・具が・・・ほしいです

 羨望のまなざしで、しばし「さんふらわあ号」を眺めた私は、やがて眺めることにも飽きると、すぐ近くにあった「大洗海鮮市場」で夕食をとることにした。いくらネギトロ丼。1280円也。うむ、まぁそれなりかな? 標準的な値段で標準的な味だと思う。むしろ一緒についてきた、カニのお吸い物が標準よりも旨かったよ。

 これで今日の日程はすべて消化した。あとは宿へ向かうだけだ。

 本日の総走行距離150kmほど。

 翌日へ続く。

日記: 2月15日(2009年)

 昼、飯を食いに近所のラーメン屋でも行こうかと家を出た。

 昨日の快晴はどこへやら、今日は今にも雨が降りそうな曇天だったんだけど、まだ空気は暖かく、太陽は見えないのに気温だけは初春だった。そんな気持ち良いような、悪いような、遠出日和のような、そうでもないような、どっちつかずの不思議な雰囲気のなか、バイクにまたがって、発進。目指すはすぐ近所のラーメン屋のはずだったんだけど・・・。

 気がつけば東北道を北進していた。

 いやー、やっぱりずーっと冬でバイクに乗れてなかったのもあって、いったんバイクにまたがったら、短距離で済ますのがもったいなくなってしまったんだな! そこで急遽、バイクで5分の近所のラーメン屋に行く計画を変更し、バイクで1時間の佐野ラーメンを食いに行くことにした。

 幸い手元にはバイクナビがあり、なおかつバイクナビにはこんなときに備えて、いくつかの旅先グルメが登録してある。今日の目的地を佐野ラーメンの有名店「万里」に定め、ひたすらバイクを走らせた。

 走ることきっかり1時間。12時50分頃に店についてみると、店は大行列。店内店外あわせて30人ほどが列を成していた。うーん、まいった。でもここまで来て、じゃぁやめて帰る、ってわけにも行かないので、仕方がなく列に並び、ひたすら順番を待つ。

 結局、席に着いたのが13時40分頃、ラーメンが出てきたのはさらに10分後の13時50分頃だった。

 待ちに待ったラーメンは、恐ろしく不揃いに切られた、ザ・手打ちといわんばかりの、太く縮れた平打ち麺。それがどろどろに近い様相を呈するまで茹でられ、澄んだ醤油スープのなかに漂っている。第一印象は、ラーメンスープに入ったほうとう。ちょっと見ただけでは、どんな味なものか想像がつかないぞ。

 いざ食ってみる。お味のほうはというと・・・ふ、普通? 可もなく不可もない、って感じだ。

 もともと太麺より細麺が好きというのもあるけど、私においては、片道1時間走り、行列を1時間待つほどの感動は、残念ながら得られなかった。うどんよりそば派の私にとって、そばというよりうどんに近いこのラーメンは、そもそもがジャンルとして合わなかったのかもしれない。

 ちょっと残念な気持ちになりながら完食した私。せっかく来たから、佐野プレミアムアウトレットとか、佐野厄除大師とかを見て帰る予定もあったんだけど、食で満足感を得られなかったせいか、面倒くさいオーラが全力で出てきてしまったので取りやめ。とっとと帰宅することにした。

 帰路の蓮田SAではデザート替わりのソフトクリームを食べた。まさか2月に屋外でソフトクリームを食おうとはおもわなかったけど、いや、これはラーメンよりうまかったな! ソフトクリームに満足して、今回のショートグルメツーは終了だ。

 ・・・一応念のため佐野ラーメン関係者、および愛好家の皆様に怒られないように言っておきますけども、これはきっと私の味覚が変なのです!うへうへ。

日記: 10月4日(2008年)

 やっと、久々にツーリングにいってきた。

 以前お知らせしたコンタクトレンズ化の目的のひとつには、フルフェイスヘルメットの着脱環境の改善があって、それを試したい試したいと思っていたんだけど、やっとそれがかなった形だ。

 予定したコースは、何度も通ったことのある、秋川渓谷付近。払沢の滝で涼んで、豆腐を買い、ラーメンと川魚を食って帰る、という計画にして出発した。

 運用数回目のバイクナビは今日も好調にナビゲーションをしてくれた。今回なんかは何度も通っている道だから、ナビがなくても余裕で走れるんだけど、なんか方向指示の声があると安心感があるので常用しているのだ。

 走り出して2時間足らず。おおむね予想通りに払沢の滝に到着した。今日は実にいい晴天で、走っていて気持ちがいい。まだ紅葉するには早いらしく、夏の気配を残した山々が、深い青に染まっていた。実に美しい日本の景色だと思う。

 払沢の滝は人気が少なく、以前夏真っ盛りに来た頃に比べると、ずいぶんと落ち着いて滝を観賞することができた。駐車場から滝までの500メートルほどのハイキングで、わずかに火照った体を、滝が巻き起こした風が、涼やかに冷やしてくれる。うーん心地いい。「マイナスイオン」なんていう似非科学用語を用いなくても、この場にいるだけで、この場の価値は十分わかるはずだ。

 10分あまり滝を楽しんだ私は、駐車場まで引き返し、そこにある割と有名な豆腐屋「ちとせ屋」でお土産の豆腐を買う。私はそんなに豆腐が好きではないんだけど、油揚げは大好きなので、絹豆腐とおぼろ豆腐と油揚げを買った。

 次いで、バイクで3分ほどの場所にある、「たちばな屋」という食事処で昼食にした。ここも案外有名らしい。すごくうまい、ということではないけど、昔懐かしい安心感のあるラーメンを食わせてくれる。手打ち手切りとのことで、確かにモチモチした麺は太さが均一ではないんだけど、それがいい味を出していた。

 ラーメンだけでは寂しかったので、川魚の塩焼きを注文することにした。メニューには「マス」と「ヤマメ」があったので、女将さんにどちらが今の季節はオススメかを問うと、「マスとヤマメはどちらも養殖ものですが、今は別に天然のアユが入ってますよ」とのこと。1皿1050円と値が張ったけど、せっかくなのでアユを頂くことにした。

 20分かけて焼かれたアユは、お皿の上に3匹。小ぶりなのは天然ゆえかな? アユは香魚とも書く魚。今日食べたアユも、香り豊かなアユだった。3匹ともぺろりと平らげ、満足して店を出た。

 あとは、秋川渓谷沿いを西進し、上野原方面に南下して、20号を東京方面に進んで帰宅だ。

 ・・・と思っていたのに。

 南の上野原方面と、北の奥多摩湖方面との分岐路で、「上野原方面、土砂崩れのため全面通行止め」の表示が。なんだとー! これでは帰れないではないか。

 ええい、こうなったら仕方がないな。覚悟を決めた私は、奥多摩湖も回ってからぐるっと北周りで帰宅することにした。初めての道で、バイクナビが大活躍だ。やはりつけてきてよかった。

 奥多摩湖といえば、首都圏バイカーの聖地。ではあるんだけど、実は私は行ったことがなかったんだよね。私は天邪鬼な人間なので、自分の好きなものを好きな人がたくさんいるところに行きたがらないのだ。バイクで言えばこの奥多摩湖だし、PCとかゲームで言えば秋葉原なんかがそれに相当する。

 ってことで、初めての奥多摩周遊道路を通って帰ってきたんだけど・・・いや、いいじゃないか、ここは。さすがに伊達に聖地じゃないわけで、気持ちの良い道路を走って帰ってくることができた。食わず嫌いはだめってことですな、うむうむ。

 とはいえやっぱりバイカーが多くて、全身ツナギの気合の入った人が背後から迫ってくると、「怖いわ!はよ先いってくれ!」というような苦手意識に襲われはするんだけど、それ以外の点では、実に気持ちのいいツーリングを楽しむことができた。あんまり別世界すぎて、ここが東京都だとは信じられないよ。下界が24℃あったのに、奥多摩は14℃だよ。本当に別世界。

 で、帰宅。久々のツーリングで、肩やら腰やらケツやらが痛かったけど、やっぱりぶらり旅は楽しいな。初めてのスポットも楽しめたし、いろいろと大満足だ。

 今度はまた富士山でも見に行くかなー。

 ・・・あ、そうそう。肝心のコンタクトだけど、すごく、すごく、よかった。ヘルメット着脱時のわずらわしさからの開放だけではなくて、ヘルメット着用中の顔面部分の圧迫感も減ったし、「眼鏡のない部分」という視野の欠損がないのも、運転がだいぶ気楽になった。シールドをしていれば懸念していた「目の乾き」もまるで起こらなかったし、予想以上の効果に大満足だ。

日記: 8月9日(2008年)

  早朝に家を出て、釣りツーリングなんぞに行ってきた。私は釣りなんてしたことがなかったんだけど、幹事曰く、「釣堀に毛が生えたような管理釣り場」で釣るらしいから、どうにでもなることだろうとタカをくくって出発した。

 さすがに早朝に家を出ただけあって、道はそれなりにすいていた。だけど、お盆休み・夏期休暇のはしりだけあって、やっぱり普段の早朝よりは多少混み気味。特に中央道は事故かなんかで大渋滞みたいだった。私は下道コースを選んだおかげで何とかさしたる影響は受けずにすんだけど、上を通っていたらどうなっていたことやら・・・。

 目的地は、結構な狭い山道を越えた先にあって、「この道でいいのか?」と内心不安になってしまうようなところにあった。バイクナビのおかげで特に迷うことなくたどり着くことは出来たものの、ナビがなかったら相当迷うハメになっていた気がするよ。つくづくナビは偉大だな。やはり時代はオートマッピングですよ。

 で、釣った。釣り場は、川の中に岩石で仕切りを作って、その仕切りと仕切りの間に放流された魚を釣るという、「ほぼ釣堀」みたいなところ。もう目視で魚がうようよ泳いでいるのが見えるような状態なので、餌をつけて、見えている魚の上に糸を垂らせば、もれなく釣れる。超余裕。

 でもそんな余裕さが、お手軽レジャーにはちょうどいいね。たぶんこういう場では、主目的は釣りというよりも、その後のバーベキューとかにあるわけで、場のテンションを維持できる程度にコンスタントにつれたほうが、アウトドアレジャーを楽しむカジュアル層には気楽でいいに違いない。

 で、都合30匹近く釣ったところで、さばく。都会育ちの私は、実は人生で初めて直面した、生きた魚をさばくという状況に、「そんなことまでやるのかよー」と正直最初は引いた。だけど、頑なに拒絶するのもさぶいとおもって、平静を装いながら、やり方を聞きつつ素直にさばきまくった。

 半死半生の魚の肛門にナイフを入れ、腹を一閃。内臓からエラまで、ぶちぶちぶちっと引きちぎって、爪でゴリゴリと血合いを削いで、腹の中を水で洗って、全体を塩でぬめぬめやってフィニッシュ。・・・うむ、やり始めちゃえば作業でしかないな。黙々と残虐ファイトを続け、うまそうな焼き魚のモトが大量に完成した。

 で、焼いて食う。おお、うまい。多分ニジマスだとおもうんだけど、実にうまいな。取り立ててうまい魚じゃないと思うんだけど、たとえば鮎なんかと比べると少し落ちるとおもうんだけど、でも自分で釣って殺して捌いた後の一かじりは、どうしようもなくうまかった。ちょっと骨が強くて食いにくかったけどね。

 その後、鉄板焼きで肉やら焼きそばやらを食って帰ってきたんだけど、まぁその辺は別にどうということもないので割愛する。

 一通りの食料を始末し、腹も膨れたところで、天候も崩れてきたので解散して帰ってきた。うむ、釣りなんていう、私の今までの人生ではまるっきり縁のなかったことを、管理釣り場とはいえ体験できて楽しかったよ。

 しかし・・・手が生臭くなるのが嫌だな! 家に帰ってから、5,6回手を洗って、ようやくなんとか臭わなくなったよ。しかしバイクのグローブは・・・トホホ。